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シーズンの残り試合へのカウントダウンが進む中、ここに来てベレーザの勢いは本物になってきている。
前節AC長野パルセイロ・レディースとアウェイで対戦した。試合はいきなりピンチが訪れる。7分、クロスのクリアボールを岡本祐花にダイレクトでボレーを打たれるとボールはクロスバー直撃。ヒヤッとするシーンだったが、前半の被シュートはそれが最後だった。34分には木下桃香がボックス内で相手ディフェンスをいなす切り返しでかわして左足でシュート。ポストに当たったこぼれを宮川麻都が再び狙うが、今度はGKに当ててしまう。惜しいシーンを逃してしまったが、41分には藤野あおばのスルーパスに抜け出した土方麻椰が飛び出してきたGKの頭上を華麗に抜くループシュートで先制。
後半に入り51分には村松智子のロングボールに、裏を取った山本柚月がワントラップからシュート。これはクロスバーに直撃するが、こぼれ球を神谷千菜がダイビングヘッドで押し込んで追加点。その2分後には松田紫野のスルーパスに宮川麻都が左サイドに流れてクロス。これを角度のないところから土方が流し込んでダメ押しの3点目を奪う。一方で76分には奥津礼菜のクロスをチーム得点王の伊藤めぐみに頭で合わされボールはゴール右隅に飛ぶも、野田になが落ち着いて処理。守ってもシャットアウトでの完勝となった。
チーム内での得点数を整理すると、現在藤野あおばが8得点で最多。続いて5得点で土方、神谷、山本、北村の4人が並んでいる。鈴木陽は彼女たちに次ぐ3得点だが、ゴール期待値(※WEリーグホームページ参照)はリーグ得点ランキングトップを独走する清家貴子を上回っている。つまり、今ではチームの得点を取るべき選手は、誰が出ても点を取ってくれる状態にあると言って良いだろう。攻守が揃っている今、このまま最後まで突っ走っていきたい。
今節対戦するちふれASエルフェン埼玉は、前節三菱重工浦和レッズレディースと対戦した。試合は16分、浦和がゴール前の混戦からシュートを放つが、GK浅野菜摘が2本のシュートをストップ。それでも清家が放った3本目のシュートがネットを揺らして浦和が先制。EL埼玉もシュートチャンスを作るものの決めきれず、前半アディショナルタイムだった。清家のクロスに伊藤美紀が合わせると、ボールはふわりと上がってゴールに吸い込まれ浦和が2点のリードで後半を迎える。59分、EL埼玉はペナルティエリア手前で植村祥子がボールをキープ。ディフェンスに囲まれる中で短い縦パスを通すと、ボールを受けた瀬戸口梢がワンタッチで叩く。これを吉田莉胡がゴールに蹴り込んで1点差に迫った。それでも反撃はここまで。浦和の連勝を止めることはできず、EL埼玉は2連敗となった。
EL埼玉は現在6位と苦しむが、ベレーザにとっては今季苦手としている相手だ。WEリーグでは第5節、ホームで対戦して0-0。皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会では準々決勝で対戦し延長の末に0-1で敗れている。また今季のWEリーグカップ グループステージでも第5節で対戦し2-5で落としている。松田岳夫監督は練習前、選手たちにそのことを指摘していたが、同じ相手に1度も勝てないままシーズンを終えるわけにはいかないだろう。この試合にも勝利して、連勝が続くホームに戻ってくる。
(写真 松田杏子)