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MATCH試合情報

2024 明治安田J1リーグ 第10節 - 東京ヴェルディ vs アビスパ福岡

マッチレポート

監督コメント

城福 浩 監督

試合を振り返ってください。
勝点1に終わった悔しさを押し殺して、ファン・サポーターが我々に背中を押すような声と拍手をいただいたことを本当にありがたく思いますし、彼らに対してホームで勝利をまだ届けられていないことを改めて悔しく思います。内容については、明確に二つの問題点があったなと思います。一つは、前半あれだけボールを持ちながらシュートが1本しか打てていないこと。そのシュートは決定的だったかもしれませんが、ボールを持つことから先のところの課題が前半は出ました。少し選手の立ち位置を変えて工夫はしたものの、もっとチームとしてシュートをアグレッシブに打てる状況にしなければいけなかったと思います。二つ目は、後半の20分ぐらいですかね。押し込まれたあの20分間が長すぎたなと思います。守備で押し返すのか、攻撃で押し返すのかというところを含めて、20分押し込まれていたらやはり疲弊はしますし、(相手に)決定的なシーンがあったかというと、1回ぐらい危ないシーンもあったかもしれないですけど、耐えて守っていたという状況でした。ちょっとその時間が後半の開始から20分間ぐらい続いたことは改善していかなければいけないなと思います。そこはチームとしてもっとコンパクトにしてハイラインにしていくために全員がどうやっていくかということ。前線で起点を作ることで相手陣で時間を作るということ。もう一つはやはり、その状況を変えていくようなベンチの成長を促さなければいけないです。ここは我々の課題なので、そこでゲームを変えていってくれ、というふうに信じて送り出せるような選手層の厚さというのは引き続き取り組みたいなと思います。

前半途中の立ち位置の変更の狙いを聞かせてください。
前半はかなりボールが持てていたので、中盤にボールコレクターを集めて、より安定したビルドアップを行い、相手陣でサッカーをやりたかったということです。もちろん(福岡には)岩崎(悠人)という切り札がいるので、そこをケアすること。齋藤功佑は左右どちらでもできること。翁長はモビリティもあるので、各々の選手のよさをさらに出すため、特に中盤でボールを持つ時間が長くなればなるほど、安定したポゼッションと際どいパスを出せるため、そういう選手を中盤におきたかったというところがあります。

選手層の部分ではフル出場した2トップを押しのけるような存在を求めていますか?
まさに彼らからバトンを受けて、前線で守備が大幅にバージョンアップするのか、攻撃の起点という意味でバージョンアップするのかというようなところは、我々も待ち望んでいますし、今選手の成長を促しているところです。今日でいえば、山見とチアゴと袴田の3人に関してはバトンを受けて、非常に特徴を出してくれたと思います。それまで先発で出た選手のハードワークがあってこそ彼らがバトンを受ける意味があったと思いますし、背骨の部分です。2トップのところ、ボランチのところを含めて、ここは先発陣に取って代わってもおかしくない選手を育てていかないと、今後連戦も続きますし、夏場の戦いが出てきたときに、バージョンアップするという意味では一つの大きな課題になると思います。ここは待ち望んでいますし、僕らも努力をしなくてはいけないというふうに思っています。

2試合連続クリーンシートを達成した守備の評価を聞かせてください。
我々のポゼッションのミスを突いてのカウンターというものが、まさに福岡さんの狙いだったと思います。そこで仕留めてくるクオリティのある選手たちもいるので、そこに対して我々はミスを恐れずにボールを握りながら攻めていく。そこで本当のことを言えば、リカバリーパワーを出す必要のないほどやり切れればいいですが、まずそこをやり切れる回数が少ない。だからこそシュートの本数が少ないと思います。ここの課題は克服しなければいけないです。ただ我々のミスを全員でカバーするというところは全員が意識高くやっていることなのでこれは続けたいなと思います。課題と成果というものは明確だと思うので、選手層を厚くすることと含めて、今日出たものをしっかり次につなげていかないといけないと思います。

4試合連続で引き分けが続いている部分で、勝点3を獲得するために選手に求めていくことを聞かせてください。
勝点3を取るということが、J1の中で簡単ではないことは覚悟していました。私の就任以来ずっとやっている出し切ってバトンを渡し、受けた選手がさらに出し切るというサイクル。これをJ1の中で通用するレベルで攻守においてやり切るという部分では、その選手層をまだ作れていません。その成長のプロセスにあるので、先発だけではなくサブも含めて高いレベルで競争する、このレベルを上げれば、勝点3というのを自ずと引き寄せられるのではないかなと思います。何度か言っていますけれど、J1というものは、最後15分で出てくる選手の経験値とクオリティは、J2と違います。それはフロンターレのときもしかり、FC東京のときもしかりで、我々が出てくる選手と対等にやろうとしたら、彼らが成長することが大事なので、そこは辛抱強くやっています。そこさえやれれば、どことやっても敵わないというチームはないというふうに思っています。

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選手コメント

DF 4林 尚輝

試合を振り返ってください。
クリーンシートは評価できるところだと思います。ピンチの数はある程度減らせた感覚はありますが、後半重くなってしまっている部分があります。そういうところを改善しないと、勝ち切るための攻撃につながりづらい部分もありますし、守備の積極性をもっと出していきながら、クリーンシートを達成していくことで勝利につながるのかなと思います。

前半からシャハブ ザヘディ選手との激しいマッチアップもありました。
手を踏まれたり、肘が入ったりと、いろいろありましたけど、いい選手というのはわかっていたので、自分もそこは引かないように行くということは決めてやっていました。

公式戦2試合連続でコンビを組んだ千田選手とは積極的にコミュニケーションを取っていた印象です。
一度相手のカウンター気味になったときに相手の9番の選手(ザヘディ選手)を間に置いていて、ちょっとピンチになりそうなシーンもありましたけど、そういうシーンを減らしていきたいというのは2人で話していました。どちらかが基本的にチャレンジ&カバーできる状況を、常にコミュニケーションを取ってやっていたので、1人がチャレンジして、1人がカバーにいるという状況をうまく作れたのが、ピンチを減らせたきっかけかなと思っています。

2試合連続クリーンシートはチームとして自信になるところでしょうか?
ここ数試合は失点した中での引き分けや、勝点を取りこぼすシーンというのが多かった中で、クリーンシートでの引き分けは、ディフェンス陣からすれば評価はできるのかなと思っています。ただ、やっぱり勝たないといけないので、攻撃面を含むポゼッションのところでももっと改善していきたいなと思っています。

前線からのプレスの苦戦も含め後半は全体的に後ろに重くなった印象です。
そこは前線のプレスと後ろが重くなった両方の作用でそうなった部分がありますけど、サイドバックのところで相手の左サイドの選手(岩崎悠人選手)と一対一の対人というのが、少しチームとして嫌な感じがあったと思います。サイドバックの選手を含めてその部分で後ろに重くなってしまったのはありますけど、その位置的優位だけではなくて、質的優位的なところでの考慮というのもありました。ただ、もっと前から行くにはチャレンジする守備、もう一つ高い位置をサイドバックに取らせたりしないと、フォワードもずっと追うことはできないので、試合を見返さないとわからない部分もありますけど、それはチームとして共有して、次に生かしたいと思います。

ビルドアップのところではもう少し工夫ができた印象ですか?
相手がブロックを作っている中で、自分がもう少し外に張れば、もっとプレスに来られてしまうという状況だったところで、少しセンターバック間の距離を近くしたことで、プレスを受けにくい状況は作れました。そこは自分の中では新しいプランだなと思っていますが、確かに縦に差し込むパスとか、攻撃的なロングボールというのは少し減った印象があるので、相手をうまく引きつけながら、そういうのを通していけるようにしたいなと思います。

対福岡という部分で相手のカウンターへの対応は比較的うまくいった印象です。
リスク管理は必要だなというふうに思っていて、自分たちは攻撃で点が取れているぶん、リスクを結構かけて両サイドバックを上げたりしていた部分を、少しボランチか、サイドバックをリスク管理に関与させて、3枚は絶対いるような状況というのは作りたいというふうに思っていたので、そのバランスもよくて失点が減っているところもあるとは思います。自分がセットプレーとかで前に行っても、自分が最初に戻るという意識を持って、走って戻ろうというのをやっていましたし、(後半終盤のカウンター対応の場面では)たまたま自分の方にボールが来て、自分的には山見につなげたかったという思いはありますけど、最低限のことはできたと思います。

セットプレーでは惜しいヘディングシュートもありましたが、もっとそういう場面を増やしていきたいですか?
チームとしてニアを狙うことが多いですが、ファーで叩けるというのが自分たちの強みになる。もっとセットプレーの幅が広がると思いますし、試合であまりそのシーンを作れていないので、難しい部分もありましたけど、今日チャンスになるというところを示せたと思うので、そういった回数を増やしたいというのは、(見木)トモくんとも話していました。

後半は山見選手とチアゴアウベス選手とドリブラー2人を両サイドに置いての戦いとなりました。
最後のシーンなんかも特にそうですが良さが出た部分だと思います。今までのチームになかった新しい色ではないですけど、いろいろ試行錯誤を自分たちもしている中で、あの2人というのはチームが点を取りたいときにすごく輝ける選手だと思っているので、守備の人間としては最低限の守備をさせながら、攻撃でもっとどうやって活かせるかというところは考えたいなと思っています。

後半終盤にドロップボールを巡って主審、相手チームとかなり話し合っている場面もありました。
あのシーンでは相手の選手が倒れていましたが、自分たちのボールだったので、(再開後は)自分たちのボールだということを話していました。些細なことではありますが、ああいうところで流れが変わったりすると思うので、そういうところで優しいだけではチームが勝っていけないと思います。それはFC東京とのダービーを戦った中でもすごく感じましたし、そういう厳しさというところは、もっと今のチームが徹底していくことで、より強いチームになれると思っています。

今週のトレーニングでは城福監督がチームの緩みを締め直したという話がありましたが、今日の試合でよい影響をもたらしましたか?
それについては自分自身も感じていたことを、城福さんが前で言ってくれました。前節はゼロでしたが、正直なところ失点してもおかしくないシーンもありました。パーフェクトではないということは自分でも思っていましたし、ただ結果がゼロで終われたということは一つ進歩だったというふうにも感じていました。安心することなくやらないと大量失点を食らうぞ、というのは考えていました。もう1回締めるきっかけにもなりましたし、チーム全体としても、守備の意識というところで、一つクリーンシートを達成したことにより成長できたという感じはしましたが、さらに高めていこうということは、城福監督のあの一言でみんなが思ったのではないかなと思います。

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MF 7森田 晃樹

試合を振り返ってください。
前半はわりとボールを持てる時間がありましたが、相手の5枚という布陣をなかなか崩せず、あまりチャンスのところまでは持っていけなかったです。後半は本当に押し込まれる時間が長かったです。カウンターのチャンスも何回かあり、前から行きたかったですが、後ろに重くというか、ほぼ5枚とか6枚みたいな形に僕たちがなってしまい、なかなか前に押し出せず、ボールを奪いに行けなかったというところが、あまりよくなかったかなというふうに思っています。

前半半ばに選手の立ち位置を変える形になりました。
前半はわりと中盤の選手がボールを受ける回数も多かったですし、そういう状況でより齋藤選手とか見木選手あたりがボールを触れると、いいリズムが生まれるかなというようなところはチームとしてあったと思うので、そういう意味でのポジショニング交代だったと思います。

前半ボールは握ったものの、シュート1本に終わりました。攻撃面での改善点はどのあたりにありましたか?
サイドチェンジだったり、クロスのところも一番大外のところを狙ったり。1回チャンスがそういう形であったので、そういうところを狙っていければよかったかなと思います。

守備は2試合連続クリーンシートを達成しました。
守備は本当に集中してやれていましたし、ピンチもありましたけど、基本はすごく集中していて、相手の外国籍選手も抑えられていたと思うので、そこはよかったと思います。攻撃のところは途中からポジショニングも変わりながらでしたが、決定機をもっと増やさなければいけないというふうに思っています。(後半のラストプレーのような)ああいう回数をどんどん増やせれば、ゴール数も増えるかなと思っているので、チームとしてもっといろんな動きの形というものを増やしたいなと思っています。

後半は山見選手とチアゴ アウベス選手とドリブラー2人を両サイドに置いての戦いとなりました。
後半最後のところで、ああいった自分の武器や形を持っている選手が入ることによって、相手もやりづらいと思いますし、実際その2人がチャンスを作っているので、そういった意味ではよかったと思いますし、僕たちのストロングになるのではないかなと思っています。

気温が高いというコンディションを考えれば、ボールを持ったときに相手を走らせたかったという感覚でしょうか?
前半わりと僕たちがボールを持っていましたが、なかなか走らせているという感じにはならなくて、結構うまく守られたかなという印象がありました。後半は逆に僕たちが走らされたというか、なかなか前に出せずに、2トップもなかなか追い切れないですし、中盤のところもわりとスペースが空いている状態で、相手にラクに持たせてしまう状況が多かったので、そういった意味では僕たちの方が走らされている感じがあったかなと思います。

元チームメイトである北島祐二選手、佐藤凌我選手とのマッチアップはいかがでしたか。
祐二なんかは本当にキックの精度だったり、攻撃のところでのアクセントというか、そういうところの技術の高さはやっぱり持っていました。凌我に関しても復帰したばかりでしたけど、後半頭から出てきて、ポストプレーといったところでちゃんとやっていましたし、そういう意味ではすごく楽しかったなという印象です。

今週のトレーニングでは城福監督がチームの緩みを締め直したという話がありましたが、今日の試合でよい影響をもたらしましたか?
試合中に守備のところでもそうですけど、集中を切らすことが少なかったということと、しっかりみんなが戻っていたところもありますし、切り替えも今日に関しては前半含めてよかったかなと思います。部分、部分ですが全体的にそういう集中した場面がいっぱい出たことはよかったかなと思っています。

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FW 20木村 勇大

後半クロスを上げた場面で悔しがるシーンもありました。
(翁長)聖くんがファーから入ってきていて、相手がチアゴ(アウベス)を意識していたので、速いゴロで通そうと思いましたが、思ったよりも手前になって引っかかってしまいました。

前半は攻撃の最後の局面でなかなアイデア、精度を見せられなかった印象です。
ある程度ボールを持つ展開になるというところは想定内でしたが、その中で最後の質やアイデアという部分が不足したのかなと思います。今日は暑かったですし、これから暑い中での試合が続くと思うので、基本的にそういうときにボールを持つ時間を増やすことはチームとして大事だと思います。そこをいかに効率的なスプリントではないですけど、チームとして効率的にゴールに迫るというところが、このサッカーをする上ですごく大事だなと思います。今日みたいにボールを持つ展開の試合が今まであまりなかったので、こういう試合のときにどうやってチームとして点を取るかということを、もう1回突き詰めないといけないなと思います。

前半に決定的なヘディングシュートもありました。
珍しくヘディングできたので、「入った」と思いましたが、キーパーのセーブを褒めるしかないなと思うのと、今まであそこに入って最後ヘディングで合わせるという場面がなかったので、ああやって自分の頭を越えた後に、もう1回ポジションを取り直すということが今日はうまくいったので、これからもああいうゴール前のクロスの折り返しや自分の頭を越えた後のポジション取りというものを、もっと意識してやっていければなと思います。(折り返した深澤)大輝くんとは目が合っていたので、来るかなと思って、ちょっと相手の視野から隠れて、いいボールが来たので決めたかったです。すごく悔しいです。

タフな試合でフル出場となりました。
相手の3バックへの対応というのは、もっと自分たちで考えていかないといけないと思います。基本は相手の3バックを前線の2枚で見るという形でやっていましたが、あれだけ3バックに幅を取られて自由にボールを持たれたときに、周りの選手がけん制をかけて、もっと効率的にプレスをかけるということができたと思いますし、3バックの相手と戦うのが湘南戦と今日で2回目だったので、相手のポジションに合わせて戦い方というものも、もっと出ている選手がピッチの中で話してやっていければと思います

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