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2021-22 Yogibo WEリーグ 第12節  日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs AC長野パルセイロ・レディース
2022.03.05(土)14:00 KICK OFF

COLUMN

女子W杯出場が決定。ベレーザから世界へ

文=馬見新拓郎

WEリーグの中断期間中は、皇后杯のほかにAFC女子アジアカップインド2022も行われ、なでしこジャパンの一員としてベレーザからGK田中桃子、DF清水梨紗、MF宮川麻都、FW植木理子の4人が参加した。

日本は準決勝で敗れて大会3連覇は逃したものの、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023の出場権を獲得。その中で活躍が顕著だったのが植木だった。

2019年のフランス大会と東京オリンピックの出場が叶わなかった植木は、「なでしこジャパン定着のために結果を残し続けていくことが絶対に必要。自分の良さを生かして自分の場所を確立したい」との決心で臨み、5試合で5得点。まさにその想いが結実した大会となった。

ミャンマーとの初戦で日本に勢いをもたらす代表初ゴールを挙げると、韓国戦ではグループステージ1位通過を引き寄せる開始30秒ゴール、そして優勝した中国を相手に2ゴールと、特長であるヘディングとスピードを随所で発揮した。日本をワールドカップ出場に導いた植木は、準決勝敗退を悔しがりながらも「これからチームで点を取り続けて、できることを増やしていきたい」と、改めてWEリーグでの活躍を誓い、今日のAC長野戦でベレーザの再出発を図る。

清水もまた、女子アジアカップで存在感を示した選手の一人だった。大会終盤にはインド国内での移動もあったが、中2、3日間隔での連戦が続く中で全5試合に先発出場。「ベレーザのコーチと個人トレーニングを積み重ねてきた。大会に入ってからも試合後のリカバリーをすごく意識してやっている」と話したように、日々のトレーニングの成果を国際舞台で発揮。豊富な運動量で右サイドを制し、替えの効かない選手であることを自ら証明して見せた。

田中と宮川もそれぞれ試合に出場し、9大会連続9回目の女子ワールドカップ出場に貢献したが、準決勝敗退後に多くの選手が口にしていたのは危機感だった。「選手としてもチームとしても成長していかないと、世界では戦えないなと思った」

熊谷紗希(FCバイエルン・ミュンヘン/ドイツ)がそう話したように、韓国に勝ち切れず、中国に競り負けたという現実は直視しなければならない。来年8月20日にシドニーで行われるワールドカップ決勝から逆算し、まずはWEリーグで日々の研鑽を個の成長につなげられるかが重要だ。

なでしこジャパンは7月にEAFF E-1 サッカー選手権2022 決勝大会(中国)、9月にアジア競技大会(中国/杭州)などを控えており、この2大会では新戦力も加わっていくはずだ。WEリーグでチームを上位に押し上げる活躍を見せたベレーザの選手たちが一人でも多く代表に選ばれ、国際経験を積んだ先に女子ワールドカップを見据えてほしい。