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MATCH試合情報

2014 Jリーグ ディビジョン2 第12節 - カマタマーレ讃岐 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

ゴールデンウィーク連戦の4試合目となるアウェイでのカマタマーレ讃岐戦に臨んだヴェルディは、前節のFC岐阜戦からボランチの吉野恭平に代えて姜成浩をボランチに起用。中後雅喜に代えて前田直輝を右MFに配置した。最下位に苦しんでいる相手との一戦は、このまま下位で苦しみ続けるのか、少しずつでも上へと進む足掛かりを掴むかの分水嶺とも言える激闘となった。

序盤からペースを握ったのはヴェルディだった。最終ラインに猛烈なプレッシャーをかけてきた相手をかいくぐり、前線への素早いフィードを平本一樹がおさめて、サイドの選手が次々にサポートに入って、縦への素早い攻撃からチャンスを作り出す。守っては、ロングボール中心の相手の攻撃に対して、井林章が空中戦でことごとく勝利して撥ね返し、金鐘必とダブルボランチがカバーリングとセカンドボールへの意識を徹底してボールを奪い返す。セットプレーを中心に危ない場面も見受けられたが、総じてヴェルディペースで試合は進んでいった。ただし、フィニッシュの精度を欠き、押し込むだけという場面でもゴールを奪い切れない。もどかしいムードを打破すべく、三浦監督は早い段階で采配を振るった。39分に前田に代えて森勇介を投入。森を右サイドバックに置き、安西幸輝を1列前に置いて、攻撃の活性化を狙った。これが即座に結果につながる。42分、相手陣内でボールを持った安西がピッチを蛇行するように相手をドリブルでかわす。バイタルエリアに入ったところで右足を振り抜くと、ドライブがかかったボールがGKの手先をこえてゴールへと突き刺さった。安西のプロ初ゴール、チームとしても4試合ぶりのゴールにチームは活気づいた。その後も追加点を狙って讃岐ゴールへと迫り、1点に満足することなく主導権を握って前半を終えた。

ハーフタイムに落ち着いてプラン通りの戦いを徹底することを確認したヴェルディ。後半に入っても、前半同様にしっかりとゲームをコントロールし、特に森と安西の右サイドのコンビネーションから次々と決定機を創出する。しかし、追加点は間近かと思われた59分にヴェルディのゲームプランが崩れる。ロングボールを流そうと相手にチャージした森のプレーがファウルをとられ、2枚目のイエローカードで退場という判定となる。非常に厳しいジャッジで数的優位を許したヴェルディは、まずは組織の立て直しを図るために自陣でブロックを作って相手の攻撃を撥ね返すことに専心した。数的優位になりながらもロングボールが中心となった相手の攻撃に対して、ヴェルディは相変わらず井林が徹底して撥ね返し続けて決定機を作らせない。コンビを組んだ金も積極的なインターセプトを狙い、奪ったボールをそのまま前線に運んでカウンターの起点にもなった。単発で終わる形が多かったものの、一人少なくなってからもヴェルディの攻撃は迫力を失わなかった。途中投入された菅嶋が孤軍奮闘して決定機を作ったり、両サイドバックの安西と安在、左サイドMFの鈴木惇が縦にボールを持ち出して、ワイドな展開から攻撃に人数を割く相手を慌てさせた。結果として追加点は奪えなかったものの、勢いを持って押し込んできた相手を恐れず、讃岐の攻撃をシャットアウト。苦しい戦いが続いてきた中で、嬉しい今シーズン2勝目を手に入れた。

次節は、ホームに現在好調のギラヴァンツ北九州を迎える。三浦監督、佐藤優也や常盤聡、金にとっては古巣との対戦となる。未だ勝てていないホームで勝ち点3を手に入れることで、上昇気流に乗っていきたい。

 

 

 

【試合後監督コメント:三浦泰年監督】

――試合を振り返ってください。

「順位的にもお互いに勝点3を取りに来る激しいゲームになると思っていました。ですので、しっかりと立ち上がりに入らないといけないと感じていた中で、讃岐さんがJ2での初勝利を狙っていたり、対戦相手が(昨年の練習試合の一件があった)我々であったり、ホームゲームであったりと、いろんな意味で高いモチベーションも持ってこの試合に臨んでくることに対して、しっかり集中して試合に入って行きました。前半のうちに点が取れたことは試合を進めるうえで非常に大きかったですし、後半は失点をしない事を優先にしながらも追加点を狙っていくことができました。焦る相手に対して自分たちができるサッカーがあるのではないかと思っていましたし、1人少なくなった難しい状況の中で、最後までアグレッシブにゴールの魅力というものを発信できるサッカーができたのではないかと思いました」

――前半のうちに森選手を右のサイドバックに入れ、安西選手を一列前に上げた狙いは?

「攻撃の部分で森を入れることによって、安西が前でアグレッシブに動き回れることを予想していました。ただ、得点まで決めることができるとは正直イメージしていませんでした。選手を代えたことでより相手に脅威を与えることができると思っていた中で、それがゴールへとつながったことは良かったと思います。守備の切り替えに関しても、安西は右のサイドバックからスタートしているので、一人少なくなってからも、守備の意識もしっかり持っていました。試合開始から決してチームとして悪い内容ではなかったと思いますが、勝負にこだわるのであれば、この時間帯で決断しなければいけないと感じました。得点の場面は、非常にきれいで安西らしいゴールだったと思います」

 

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