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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第28節 - モンテディオ山形 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

ここ5試合を4勝1分けの無敗で駆け抜け、一気に上位との差を縮めたヴェルディ。ここ最近の試合で3連勝し、夏場の勢いに乗って敵地でのモンテディオ山形戦に臨んだ。

ヴェルディのメンバー構成は前節と変わらず、スタメン、サブメンバーともに変更せず、この試合後にU-21日本代表に合流する渡辺皓太もスタメンに名を連ねた。

序盤から主導権を握ったのはヴェルディだった。ボールを保持してピッチを広く使い、相手を揺さぶりながらゴールへの筋道を探す。相手がブロックを固めてスペースを消してくると、なかなかフィニッシュにつながる形を作れずにいたが、サイドに固執せずに中央のスペースを上手く使いながら相手のギャップを突き、シュートの場面を作り出した。26分にはカウンターでスペースを突かれたが、ゴールに向かってくる相手FWとの間合いを上福元直人が一気に詰めてシュートを打たせずにしのぐ。29分には逆にビッグチャンスを作り出す。渡辺が相手の背後をとってゴール前に飛び出すが、相手GKの出端をついてシュートを放つがゴールの右へと逸れた。ビッグチャンスを逃すと運は相手に傾く。39分、ペナルティエリア付近で不用意なファウルでフリーキックを献上すると、これをゴール前でフェリペに頭でねじ込まれて先制を許す。流れを取り戻したいヴェルディは42分にドウグラスが相手の最終ラインのギャップを突いてゴールに迫るが、シュートは山形守備陣の必死の守備に撥ね返された。

セットプレーでリードを許したものの、試合の主導権を握っていたチームは、士気を落とさずにコミュニケーションをとり合って後半に備えた。特に脅威となっていた相手のセットプレーにはアラートになって臨んだはずだった。しかし、その注意していたはずのセットプレーが、またもヴェルディを追い詰める。47分、サイド攻撃をブロックして与えたコーナーキックがファーサイドに流れると、フリーにしてしまったフェリペにまたも詰められて失点。あっという間に2点のビハインドを負ってしまった。これを見たロティーナ監督は即座に動く。51分、梶川諒太に代わって佐藤優平を、藤本寛也に代えて泉澤仁を投入する。これがチームに勢いを与えた。佐藤がボールを引き出して攻撃を組み立てて高い位置で相手を押し込むと、泉澤が果敢に仕掛けてバイタルエリアに何度も侵入する。そして56分、セットプレーの流れでセカンドボールを拾って分厚い攻撃を繰り出すと、相手のクリアボールがゴール前に入ってきたところをアランが身体を張ってすらし、背後に入ってきていた泉澤がワンタッチでシュートをゴール右隅へと流し込んだ。1点を返した後のヴェルディの猛攻は続く。相手に撥ね返されてもことごとくセカンドボールを拾い、プレーが切れるごとに時間を使う相手にも苛立つことなく、ボールを回収しては我慢強くゴールに迫る。68分には左サイドを泉澤と奈良輪雄太が崩し、奈良輪のクロスをドウグラスが頭で合わせるが、狙いすましたシュートは相手GKの好守に阻まれた。試合がオープンな展開になってくると、相手に押し込まれる場面もあったが、焦れずに対応してそこからカウンターを繰り出す。一度攻撃に出れば、高い位置でボールを奪い返して何度も波状攻撃を仕掛けた。しかし、ゴール目前のところにボールは入るものの、そこからフィニッシュに持ち込むまでの精度を欠き、スペースを消してきた相手を前に決定機らしい決定機はなかなか作れずにタイムアップを迎えた。

試合の主導権を握ったチームを問われれば、間違いなくヴェルディに軍配が上がる。しかし、実際に勝利したのは山形だった。数少ないセットプレーのチャンスで2点を奪い、後はひたすらに耐え続ける。ヴェルディからすれば、相手の倍以上のシュートを打ちながらも、フィニッシュの精度を高め切れなかった点に悔いが残る。試合全体を通じて、特に攻撃面で連勝の流れに水を差す形になったが、だからといって立ち止まるわけにはいかない。次節、ホームに迎えるのは、自動昇格圏に近く好調を維持する大分トリニータだ。差を縮める絶好の機会に燃えない男はいない。敗戦の悔しさは噛み締めながら、気持ちを切り替えて目前の試合に全力で準備を進める。

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監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
我々は、勝ち点1をとるに値するプレーをできていたと思います。試合は彼らが2点をとって、我々は1点しか取れなかった、そういう試合でした。前半はチャンスをいくつか作ることができましたが、まず彼らがセットプレーから点を決めて、後半が始まって間もなく、2点目を決められてしまいました。その後、いいプレーができて1点もとれて、逆転できるという感触を得ましたが、試合が中断する時間が多くて、継続してプレーすることができなかったことが我々にとっては難しいと感じた試合でした。

後半リードされてから佐藤優平選手をボランチに起用した狙いは?
優平の裏へのパス、彼は良いものを持っているのでそれを活用したかったということです。

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選手コメント

MF 6泉澤 仁

監督からはどんな指示がありましたか?
特に指示はありませんでしたが、試合を見ていてチームとしてアタックする部分が少ないと思いました。例えば、パスを出した後のワンツーなど、いつも調子の良い時は、みんな連動して良いサッカーをできているが、今日はできていなかったので、そういう部分を補おうと思って試合に入りました。

佐藤選手と泉澤選手が入ってから試合の流れが変わった?
せめて引き分けには持っていきたかったので反省するところは多く、すこし悔しいです。

ドリブルで仕掛ける場面もありましたが、味方を走らせている場面もありました。連携の部分は慣れてきましたか?
ある程度、選手個々の特徴や良いところは分かってきましたし、分析で聞いていた相手の弱点を狙っていました。

得点シーンを振り返ってください。
上手くボールが転がってきて、あとは流し込むだけでした。勝っていれば守備に戻っていましたが、負けている状態だったのでゴール前に入っていきました。

ヴェルディ加入後初ゴールとなりました。
勝っていないので意味がないですし、ゴールとか関係なく勝利に貢献したいという気持ちの方が強いです。勝たなければ意味がないです。

試合の流れを変えた部分は個人としても手ごたえを感じていますか?
流れが変わったということは分かりませんが、勝ち切る力が足りないと思います。今日みたいな試合を引き分けや逆転に持っていけるチームが優勝できるチームだと思うので、そういう力をつけていきたいと思います。

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DF 3井林 章

前半立ち上がりから失点するまでを振り返るといかがですか?
ボールも持てていて、決定機もありました。決定機を決めきれない試合は苦しい試合になるというのは今日もその通りで、コウタの決定機だったり、あのような場面で1点とっていれば、相手は前に出て来ざるを得ないので、自分たちのサッカーをしやすかったと思います。0-0で相手に希望を持たせる時間が長ければ長いほど、ワンチャンスをものにするチームはよりしぶとくなってしまうので、決定力の高さというのをもっと出していかないと、今日のように負けるべくして負けてしまうのかなと思います。

結構守備を堅められてしまいましたね。
もともと予想はできていて、ボールは持てるだろうと思っていました。前回の山形戦も同様でした。

前半、相手が上福元選手と1対1になった場面、その前に井林選手が寄せていましたが、飛び込まずに正解でしたね。
滑ろうかと思ったんですけど、相手が縦にいってくれた時点で身体で寄せれば間に合うと思いました。滑って相手ボールになるよりは、身体を寄せて守備をした方が良いかなと思って、そのあとキーパーがタイミングよく出てきてくれたので任せました。

2失点目の場面で、井林選手のヘディングは届くと思っていましたか?
僕がもともとついていたマークだったので、僕のせいと言えば僕のせいですが、チームとしてニアに行ったボールを真後ろにクリアするのはいけないと思います。あそこはクリアの角度をつけないと、それに対して自分たちのポジションをとると思うので。マンツーマンを外してしまったのは僕の責任ですが、セットプレーでやられる時の二次攻撃も、クリアの質がひとつ違うだけで変わってくると思うので、そのこだわりは出していくべきだと思います。

泉澤選手と佐藤選手が入ってからかなり迫力が出てきたと思います。
ジンは突破できる選手なので、相手がより左に引き付けられているのはあったと思います。ジンが仕掛けなくても2人で寄せて、間にパスを入れられればいっきに局面を打開できるし、その個の能力を活かせる選手が入ってくれば、また試合展開は変わると思います。もっとその意識を前線の選手たちも持ってくれれば良かったのかなと思います。

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