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MATCH試合情報

2019 明治安田生命J2リーグ 第17節 - 鹿児島ユナイテッドFC vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

7試合負けなしと調子を上げてきた中、前節のホームゲームで京都サンガF.C.に1-4と大差で敗れたヴェルディ。仕切り直しの一戦は、敵地に乗り込んで鹿児島ユナイテッドFCとの公式戦初対決となった。この試合の後に日本代表に合流する渡辺皓太は、前節の怪我が完全には癒えずチームに帯同せず。その代役も含めてメンバーに変更を加えた。右サイドバックにはプロ初スタメンとなる安在達弥を起用し、これもプロ初スタメンとなる山本理仁を2シャドーの一角に起用して梶川諒太とコンビを組ませた。左ウイングには佐藤優平がスライドし、1トップには林陵平が負傷明けで初のスタメン出場となった。

 

前半の立ち上がり、前節の反省もあってタイトに前線からプレスを仕掛け、マイボールを慎重につなぎながらペースを握りにかかった。しかし、7分にエアポケットを突かれる。最終ラインの背後にスルーパスを通されると、砂森のシュートを上福元直人がはじいたこぼれ球を韓に詰められて先制を許す。砂森がシュートを打った時点で韓がオフサイドポジションにいたように見えたが、判定は覆らずにまたも先制を許す立ち上がりとなった。ビハインドを追うヴェルディはボールを保持して反攻に出るが、バイタルエリアに入ってから連係が合わずに相手を崩すところまで至らない。逆に前掛かりになったところを突かれてカウンターを受け、自陣の深いところまで侵入されてフィニッシュまで持ち込まれる場面が目立つ。すると40分、右サイドを牛之濱に突破されてドリブルを止められずにゴール前まで侵入され、追加点を献上してしまう。このダメージは重く、バランスを整える前に42分には右サイドからのクロスをゴール前で合わされ、あっさりと3点目を失って前半を折り返した。

 

攻守の停滞感を打破したいヴェルディは、後半から2枚の交代カードを切る。近藤直也に代えて李栄直を、梶川に代えてコイッチを投入し、2トップにシステムを変えてビハインドを追った。まず1点目を早い時間に取ろうとチームで士気を高め合った中、立ち上がりすぐの52分に左サイドを抜け出した林がゴール前に入れたクロスボールを相手GKが後逸し、こぼれ球を小池純輝が詰めて1点を返す。ここから猛攻に出たヴェルディは、割り切ってブロックを固める相手に対して、ショートパスを多用して狭いエリアを打開しにかかる。59分には井上潮音がペナルティエリア内でポスト役になったコイッチに当てて、自らがリターンをもらいにペナルティエリア内に入り、相手DFのプレスよりも早くシュートを打ったが、ボールは左ポストを直撃した。79分には奈良輪雄太がループパスを入れると、林が胸で落としたボールをコイッチがワンタッチで合わせたが、これも左ポストを叩いてゴールならず。カウンターを受ける場面はあったものの、ほとんどボールを保持して攻撃の主導権は握ったものの、ビハインドを追いつくことはできずにタイムアップを迎えた。

 

2試合続けての複数失点、しかも前半のうちに3点を失うという展開が続き、厳しい状況を強いられている。そんな中で次節に迎えるのは、首位を争うヴァンフォーレ甲府とのアウェーゲームだ。前半と後半で見せた二面性はどこに原因があるのか、後半のような戦い方を前半の立ち上がりから見せるには何が必要なのか。悲観的になり過ぎてはいけないが、楽観的に捉えられる課題でもない。ただひたすらに自分たちの強さと弱さの両方に向き合い、まずは弱さから逃げずに、それを克服するためにできるすべてのことに取り組みたい。

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監督コメント

ギャリー ジョン ホワイト 監督

試合を振り返ってください。
特に前半に1対1など個々での守備の脆さが露呈してしまった試合だと思っています。守備に関しては、それぞれがやらなければならないことを忘れてしまったのかなと思える試合でした。後半は良くはなりましたが、45分の中で戦うというよりは後半でできたことをちゃんと90分間通してやらないと厳しかったと思います。

最初の1点をとってから鹿児島を崩し切れなかった要因は?
ポストに2回嫌われたので攻撃の部分は1点取った後にそこまで落ちていなかったと思います。とにかく後半、鹿児島がどうこうというよりは自分たちに問題があったと思っていて、後半にできたことが前半にできなかったというのが大きな敗因かなと思っています。2試合続けて複数失点ですが、次節に向けて守備の課題をどのように修正しますか?

2試合続けて複数失点ですが、次節に向けて守備の課題をどのように修正しますか?
守備のところで言うことは同じで、スペースをちゃんと消すところ、1対1でボールを獲りに行くところ、奪い切るところはこれからもっと言わないといけないと思います。特に2失点目のシーンは、3人がゴール目前で立ち止まってしまっている状態で失点しているので、1対1でちゃんとボールを奪いとるというところまでやらないといけないのかなと思っています。ただこうした流れの中でもポジティブな要素を探さないといけないと思っていて、安在達弥と山本理仁がプロで初スタメンでしたが、彼らの働きは評価したいと思っています。

立ち上がりは前節の反省からプレッシングしていたが、どこからズレが出てきてしまったのでしょうか?
1点目を失った後から少し崩れてきてしまったと感じていて、特に1点目はこちらはオフサイドだと思っていたのですが違って、おそらくピッチの中で選手の中で動揺が生まれてしまったのかもしれませんし、もう一つの要因として個々のミスがあって、そこからどんどん相手にスペースを与えるようになってしまって、そのスペースの中で相手が振り向いたりパスを出しやすくなってしまったことが守備全体の位置を下げてしまい、前からプレスをかける部分でズレが生じてしまったのかなと思います。また同じことを何回も選手には言いたくないので、できないことにはふたつ理由があると思っていて、一つはやりたくないのか、もう一つはやり方を知らないのか。そうした守備のところは考えていきたいと思います。それができなければ、何かを変えなければいけないと思います。

守備でそれぞれをやることを忘れているという表現がありますが、具体的にはどういったことでしょうか?
守備の基本的な規則ということで、ボールホルダーに一番近い人がちゃんとプレッシャーを与えに行く。2番目に近い選手がカバーリング、3番目に近い選手がその後のバランスを整えるという守備の基本的な規則ができていないと感じています。この試合で誰が出ても点を獲れるような守備をしてしまったので、守備的な要素をできる選手をこちらもしっかり選ばないといけないと思います。

梶川諒太選手と山本理仁選手を中盤で起用したが、中盤の3人が攻守に上手く絡めなかった?
おっしゃることにはあまり賛同できないです。一つ、リヒトに関してはチームにもたらしてくれたことはすごく大きかったと思っていて、カジとユウヘイに関しては、前からプレスにいけるというところ、さらにふたりともすごく動ける選手なので運動量は増えたのかなと思います。問題があるとすれば、周りが新しく入ってきた選手に適応できなかったというのはあるかもしれません。

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選手コメント

MF 20山本 理仁

守備の部分でパフォーマンスをどう感じますか?
インターセプトを狙うところだったり、もう少し前の選手を動かして限定させて、自分がボールを獲るシーンは増やせたのかなと思います。

守備は最終ラインの間にボールを入れられるシーンが多かったですが。
自分の背後にふたりいて、どっちが出るかというシチュエーションですごく難しかったのですが、自分が2トップを動かしてひとつに絞って、その中でバチンと取りどころを決めたかったです。

相手のキツイところに縦パスを入れていましたが、リスクを負ったのですか?
監督から縦に入れろと練習から言われていることなので、前半に右サイドでカジ君からパスが出た場面など、相手は僕が後ろを見ていたから緩んでいたと思ったので、入れようと思います。

一方でミスも少し多かった印象です。苦いスタメンデビューでしたか?
前半もそうですし、後半も疲れがあったので簡単なミスが出ていたことは反省ですね。ゴールに絡むこともできなかったですし、恐いプレーも増やしていかないといけないですし、次に使ってもらえた時に今日の課題を克服して、もっと良いプレーを見せられたらと思います。

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DF 15安在 達弥

スタメンデビューはいかがでしたか?
失点に絡んでいるし、プロの厳しさというのを感じたので、また一からしっかりとやり直して頑張りたいと思います。

後半は持ち直した感じがしますが。
もうやるしかないなと思ったし、先輩たちが色んな声を掛けてくれたので、後半だけでもというのは変ですが、少しでもチームの力にならなければとそこは上手く切り替えられました。

2失点目はチームへのダメージが大きかった?
僕はそこに絡んでいるので気持ち的にはきましたが、切り替えてやるしかないという気持ちではいましたが…。やはりあの失点は痛かったですね。

後半はクロスをしっかりと入れていました。
長身の選手を入れたこともあって、さらに3点をとらないといけなかったので、早いタイミングで、割とラフなボールでも競り勝てると思っていたので思い切って入れました。単純にボールを入れても勝てる人たちですが、少しでもクロスを上げる方が、相手のディフェンスのタイミングを外せればもっと確実に決められると思って工夫したんですが、いかに点につながるボールを出せるかだと思うので、そこの精度を上げていきたいです。

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