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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第15節 - 東京ヴェルディ vs ジュビロ磐田

マッチレポート

【試合展開】

前節、開幕戦以来となるクリーンシートで勝利し、3週続くホーム連戦を幸先良くスタートしたヴェルディ。今節は上位勢のジュビロ磐田を迎え、ホーム連勝を狙う一戦に臨んだ。

 

前節から若干メンバー構成に変化を加えた。右サイドアタッカーに深澤大輝に代えて若狭大志を入れ、逆サイドには安在和樹に代えて山口竜弥をホーム初スタメンで起用。リベロには山本理仁を置いた。

 

序盤はお互いにボールを保持して相手を押し込んでいく時間帯を分け合った。その中で、徐々にヴェルディがマイボールを失わず、後方で動かしながら相手を押し込んで試合を進めていく展開になる。守備ブロックを固める相手を前に、なかなか前線に効果的なボールを入れられない中で、14分にカウンター気味に井出遥也がドリブルで相手陣内深くまでボールを運んでスイッチを入れる。井出が強烈なミドルシュートを放ったが、これは相手GKの正面に飛んで弾き返された。なおもボールを保持し、ミスからカウンターを受けた際も帰陣が早く危険な場面を作らせない。32分にはビッグチャンスを迎える。自陣で守備に奔走した山下諒也がドリブルで仕掛けてカウンターを発動する。右サイドに相手を引き付けて山下は左サイドのスペースへパスを送る。ここに小池純輝が走り込み、ゴール目前で追走してきた相手DFをワンフェイントでかわし、右足を振り抜いたが、これは相手GKにブロックされてゴールならず。逆に39分、セットプレーのチャンスを与えると、左サイドからのフリーキックを一度はゴール前で撥ね返したが、ファーサイドにこぼれたボールを再び左サイドに戻されて鈴木に合わされてネットを揺らされる。アディショナルタイムにはパスミスを拾われてルキアンにフリーでゴール前に持ち込まれるが、これはシュートが枠の上へと逸れて難を逃れた。

 

自分たちでボールを保持する流れを維持し、相手を仕留め切りたい後半、スタートから山本に代えて森田晃樹をピッチに送り出した。リードを持った相手がさらに守備の意識を持ってスペースを消してきたことで、後半に入ると、よりヴェルディが高い位置まで侵入することが難しくなってくる。少ないタッチでサイドから仕掛けていく場面は作るものの、ゴール前には合わずにフィニッシュまで持ち込めない。終盤には交代カードを切って攻撃の活性化を図ったが、サイドに出たボールに対して強く寄せてくる相手を前になかなか前進することができず。逆にアディショナルタイムにはカウンターから追加点を許して、試合を決められた。

 

ホーム3連戦のラストとなる次節、再度流れを変えるべく、主導権を握る時間帯のチャンスをモノにし勝ち切るために準備を進めていく。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
我々のホームゲームで、素晴らしいジュビロさんが相手ということで、モチベーション高くゲームに入ることができました。前半に関しては、我々がやりたいことがある程度はできたと思いますが、やはり5枚で引かれたところでの最後の崩し、今週はかなり準備してきましたが、パターン通りのそこを越えていく形、自分たちで崩し切るんだというところの強気な姿勢、気持ちの部分と最後の崩し切る質というものを、さらに上げていきたいと思います。後半に関しては、我々は点を取りにいく、そして勝ちにいくというものを常に持ちながら、考えながら選手交代を含めてトライしていきましたが、非常に悔しい結果となりました。 サッカーなので、上手くいく時、上手くいかない時、上手くいくもの、いかないものがあります。人が代わっていく中でも一番我々がチームとして忘れてはならないのは、誰が出ても同じ熱量で戦える、戦わなければいけないというところ。後半に関しては少し残念なところがありました。分かりやすい例でいくと、手の骨折がある中で、そこにボールが当たって、おそらく我々の想像以上に激痛が走っている中でも山下は90分走り切る、戦い切る強いメンタリティーを見せてくれました。それと同じ気持ち、熱量で我々全員が戦わなければならないですし、そのあたりの反省は、自分自身の采配を含めて反省したいと思います。 ホームゲームというところで、多くのファン・サポーターの方々に来ていただき、最後の最後まで応援してくれた気持ちに対して、結果という形で応えられなかったこと、恩返しできなかったことを非常に申し訳なく思います。また、ホームゲームが続きますので、そこで必ず恩返しできるように、良いサッカーと結果を勝ち取れるように、また選手たちとしっかりとひたむきに取り組んでいきたいと思います。

久々の先発出場となった山本選手の起用の狙いを聞かせてください。
後ろ5枚で引かれていつもとは違う展開力が必要となってくると考え、山本理仁をスタメンで起用し、我々でいうところのリベロの役割を託しました。すべてが悪かったわけではなかったですが、後半に点を取りにいく、テンポを上げていくという部分での前半での交代になりました。やはり、テンポを少し上げられなかったところです。前半は0-0でいけていれば、あのテンポでも問題はなかったですが、我々の求めるところのテンポを変える、テンポを上げるというゲームコントロールの部分に関して、我々が望むリヒトのパフォーマンスではなかったです。そこを見ての判断でした。

勝利した北九州戦からサイドアタッカー(サイドバック)を入れ替えた狙いを聞かせてください。
前半に関しては我々の左サイドのところに関してジュビロさんは少しクロスからの対応が良くなくて失点が多いというところで、そこはより優位性が取れるタツ(山口)に期待しました。右サイドに関してはよりバランスが取れる、守備の安定を含めて若狭をスタートから起用しました。後半に関してはより点を取りにいくという部分で、両サイドを高い位置に上げてアップダウン、攻撃参加というところで若狭に内側に入ってもらい、右にはさらにアップダウンして高い位置まで行ける、(深澤)ダイキを起用しました。もう少し中央のレーンから効果的な崩し、質の良いクロスというものが狙えたという反省があります。

後半に関して監督が思い描いていた崩しの形を聞かせてください。
5バックの真ん中の3枚を崩すところをトレーニングからやってきましたが、さらに回数を多く出していければ良かったという反省があります。サイドからのクロスの崩しと共に真ん中3枚のところをコンビネーションで崩すところの質、回数含めてそこは反省点です。

加藤選手をあのタイミングで下げた意図を聞かせてください。
コウケンが悪かったわけではなく、サイドアタッカーのところにより攻撃的な選手を入れるというところで、中のセンターバック2人をどうするのかという判断で、今日に関しては若狭に託したという形でした。

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選手コメント

DF15ンドカ ボニフェイス

試合を振り返ってください。
攻撃面であまりチャンスを作ることができなかったです。ボールは持っていても、効果的な決定機を作れなかったと思っています。

守備の局面ではルキアン選手との球際のバトルが続きましたが、どういう部分を意識して対応していましたか?
ルキアン選手は一番点を取っている選手ですし、そのキーマンには絶対にやらせないということは試合前から意識していました。ファーストプレーでガッツリと行けて、「今日はイケるな」という感覚があって、引くのではなく、前に前に身体をぶつかけに行くというのはある程度できたかなと思います。

チームとして0-2の敗戦となった結果についてはどのように考えていますか?
前半の失点の時間帯はもったいなかったです。前半を失点ゼロで帰ってくるのは大事でした。

後ろの選手として攻撃面での改善点をどのように考えていますか?
あとは、1点を取られて相手に引き込まれた中で、後ろの選手たちがどれだけ前にチャンスになるパスを作れるかというところで、自分のところでは良い配球ができなかったと感じています。自分の中ではバイタルエリアへの縦パスをもっと差せるかなと思っていましたが、そういうところで前の選手との認識、ほしいところが少し違っていたかなと思います。そういうところは合わせていかないといけないと思っています。

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DF28山口 竜弥

今日はどんな気持ちで試合に臨みましたか?
この試合はシーズンのターニングポイントになり得る重要な試合だと捉え、気を引き締めて臨みました。

左サイドからの攻撃の部分で意識したところを聞かせてください。
自分は突破からのクロスや、対人の部分で強みを持っていると思っています。そこでの1対1で圧倒して、試合を決めるクロス、あとは相手にクロスを上げさせないことなど、試合を決める決定的な仕事ができたらと思っていました。何回かクロスを上げるシーンもあったり、1本惜しいのがあったり、多少なりとも手応えはありましたが、結果的に負けていますし、自分のクロスからチームが点を取れていないので、悔しい気持ちです。

またしても上位との戦いで勝利できなかったですが、どんな思いを抱いていますか?
本当に重要な試合でした。毎試合そうですが、特に今回は連勝を懸けての試合で、ホームで全員の意気込みが高かったので、その中での敗戦は素直に悔しいです。ただ、シーズンはまだ半分にいっていないですし、どんどん続いていくので、来週も気を引き締めてやっていきたいです。

相手の5バックに対して攻撃面での崩しの狙いを聞かせてください。
特に前半は、個人としては相手の3トップの右にいる山田選手の立ち位置を見ながら、山田選手が(加藤)弘堅君に対して守備でどういう切り方をしているかで、中でいくか、思い切って深い位置を取って外すのかというように、そういうポジショニングの優位性で相手を剥がすことを意識していました。ただ、山田選手が、自分が思っているより、あまり弘堅君にプレスを掛けずに自分のところをケアしてきていました。ウイングバックの鈴木雄斗選手ともうまく声をかけてポジショニングを取っていたので、特に前半はやりたいことができなかった感覚です。

後半に攻撃が手詰まりとなっていた中でどのような打開策をイメージしていましたか?
先制点を取られてしまった時点で、どうしても相手の5バックは守備に意識を傾けていきますし、それを崩すのは大変だということは理解していました。ただ、その中で先に失点してしまい、1点を追う中で何らかの共通認識的な優位ではなく、個の部分での質的優位によってどこかの1対1で剥がしていかないと、局面は打開できないと思っていました。特に、後半は自分のところで1対1を制して何とかチャンスを作れればということを考えながらやっていました。

今日の結果を受けて率直な思いを聞かせてください。
本当に悔しいの一言に尽きます。特に、今回の試合は多くのサポーターに足を運んでいたただいた中で、こういう情けない結果に終わってしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただ、プロサッカー選手として、今季も、キャリアも長く続いていくので、これを新しい成長をするためのキッカケにできるように、また明日からやっていきたいと思っています。

相手の前半の守備の出方に関してピッチ上でどのような印象がありましたか?
磐田は自分たちが思っていた以上にしっかりとブロックを敷いてきて、ボニ君(ンドカボニフェイス)と弘堅君に対してそこまでプレッシャーを掛けずに、サイドバックの自分やワカ君(若狭)にボールが入ったところで強い圧を掛けてくる。あるいは縦パスに対して強く来ていました。ボニ君と弘堅君からのパスに対して、狙いを持って対応してきているのは、試合に入ってすぐにわかっていたので、何とか自分のところでポジショニングの優位性を作りたいと思いながらやっていましたが、なかなかうまくいかなかったです。

後半に関してカウンターが上手くいっていない印象でしたが?
必ず相手は後ろに3枚残していて対人に自信があるセンターバックが並んでいるというところで、なかなかコチラの得意とするカウンターを出しづらい状況でした。さらに、ルキアン選手に簡単にボールを入れてきて、そこでキープされると全部引っくり返ってしまうので、そこで全力で戻ってまたカウンターに出ていくという部分では運動量、スプリントの部分でも大変なところがありました。そのため、なかなか自分たちの普段のようにカウンターに行き切れなかったです。

上位チームとの対戦の中で違いを感じた部分を聞かせてください。
J2の上位のチームと初めて対戦してみて分かったところは勝負所での圧が違うというところです。特に、ジュビロはベテランが多く、すごく経験豊かな選手が多くて勝負のツボを知っているということを、この試合を通して感じました。もちろん、90分全力で戦いますが、その中でも「ここが勝負所」、「ここは絶対に守り切らないといけない」、「よりスプリントをかける必要がある」、「ここは絶対に絞らなければならない」といったように、試合中には勝負のツボがあるということを個人的に実感しています。特に、ジュビロの選手はそこを理解していて、今日の前半の得点シーンなど、勝負所の圧の差は今までの相手と比べてもよく感じました。

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FW11山下 諒也

試合を振り返ってください。
お互いにボールを持つチーム同士の対戦でしたが、自分たちがボールを持つ時間があった一方、ジュビロがボールを持つ時間帯もありました。その中で前半のああいう時間帯のセットプレーは僕らも集中して対応しなければいけなかったです。相手のシュートがゴラッソではありましたが、あそこで失点してしまうと苦しい展開になってしまいます。

相手がスタートから5-4-1のブロックを組んで引き込む形の戦い方でしたが、ある程度想定通りという感覚でしたか?
自分たちもフォーメーションの部分でポジションの優位性を意識してやっていましたが、もう少し良い形で優位性を作り出してプレーできれば、また違った展開になっていたのかなと思います。

今日は右サイドで幅を取る役割が目立っていましたが?
ワイドの選手が幅を取って相手のラインをピン止めする役割があり、自分のところではそこを意識して幅を取っていました。

前半に関してはフィニッシュまで持ち込めなかった一方、ボールの動かし方はそこまで悪くなかった印象ですが?
フィニッシュの手前までは良い形が幾度かありましたが、裏へ走る選手とパスの出し手の関係性がなかなか上手くいかず、相手の嫌なところに走った際にボールが出てくるシーンが少なかったです。そうなると、チャンスの数が増えていかないのはある意味で必然です。そこは練習の中から合わせていくしかないです。

前半30分過ぎにカウンターから小池選手の決定機を演出するプレーがありましたが、狙い通りの形でしたか?
チームではカウンター、セットプレー、自分たちの崩しの形とあらゆる形で得点を奪うことを目指してやっています。練習の中でもああいうカウンターの形はやっているので、ある意味で練習通りの形でした。

後半は立ち上がり以降、シュートを打てないままタイムアップを迎えましたが、ピッチ上ではどんな感覚でしたか?
ジュビロさんは勝っているので、ああいう形でラインを固めてくるのは当然ですが、その中で自分たちがどう相手の守備を引き出していくか、という部分で課題が出たと思います。僕らは普段からそういった相手を崩すためのトレーニングを何パターンもやっているので、その練習の成果を試合でもちゃんと生かせれば、また違った展開になったと思います。そこは普段の練習から突き詰めていきたいです。

今シーズンに関してはここまで引いて背後のスペースを消してくる相手がいなかった中、相手を引き出す作業の部分で非常に苦しんだ印象ですが?
やりにくさというよりも、今日に関しては自分たちに問題があったと思うので、ああいう相手に対しても崩せるだけの選手は揃っていますし、そこは共通認識の部分で上回っていけると思うので、あまり悲観的になり過ぎずに練習を重ねていきたいです。

端戸選手投入以降の前線の構成と狙いについて聞かせてください。
ジン君(端戸)がトップ下に近いところにポジションを取って、より(森田)コウキをその下で自由にボールを持たせるというチームの狙いがありました。守備のときはジン君と(佐藤)リョウガが2人で前線からボールを追っていくという、練習からやっている形でした。

個人的にはユースまで過ごした古巣であり、鈴木監督とも大学時代に指導を受けた間柄でしたが、期する想いはありましたか?
自分の中ではいつも通り、チームのために戦うことを意識して臨んでいました。もちろん、長くお世話になったクラブですし、個人として楽しみな部分はありました。ただ、特に考え過ぎることなく臨みました。

上位相手に勢いを付ける勝利はならなかったですが、今後に向けては次の秋田戦できっちりと結果を残すことが求められますね。
何よりもホームで応援してくれる方々に勝利を届けることが一番大事だと考えています。そして、勝利を手にすることで僕らのサッカーの価値が証明されますし、次のホームゲームでは必ず勝って、ファンの皆さんに喜びを与えたいと思っています。とにかく切り替えて勝ち点3を取るためにやっていきたいです。

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