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MATCH試合情報

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 2回戦 - 東京ヴェルディ vs ファジアーノ岡山

マッチレポート

【試合展開】

リーグ戦でアウェイ3連戦の最中、中2日と中3日のリーグ戦の合間に天皇杯2回戦を戦うことになった。会場はヴェルディにとって聖地といっても過言ではない味の素フィールド西が丘(北区)。先に3回戦進出を決めている名古屋グランパスとの戦いを目指し、過密日程の戦いに臨んだ。

 

直近のリーグ戦、ジェフ千葉との一戦から大きくメンバーを変えてきた。GKには柴崎貴広を起用。最終ラインの4選手は変わらず。リベロには山本理仁が入り、フロントボランチは梶川諒太と石浦大雅が組んだ。フリーマンには佐藤凌我が入り、右ワイドストライカーに山下諒也を、左には今季初スタメン出場となる新井瑞希を置いた。

 

序盤はお互いに中盤で強度高くボールを奪い合ったが、徐々にボールを保持したヴェルディがゆっくりとパスをつなぎながら押し込んでいく。8分には山口竜弥のアーリークロスを佐藤凌が頭で合わせてループ気味のシュート。19分には梶川が運んだボールを山下諒也と新井瑞希が仕掛けながら残し、あらためて受けた梶川がミドルシュートを打つがゴール上へ。32分にはペナルティエリア付近で横に持ち出しながら山下がミドルシュートを放つが、これもわずかにゴールの上へと逸れる。45分にはゴール前で石浦がシュートチャンスを迎えたが、左足を強振したシュートは相手にブロックされ枠から逸れた。

 

押し込み、フィニッシュまで持ち込めて主導権を握って試合を折り返したかと思われたが、後半に試合が動く。51分にはサイドチェンジを受けた山下が相手を引き付けて梶川、福村貴幸とつないで福村がブレ球ミドルを狙うがわずかにゴールの上へ。58分には山口が深い位置で起点となり、新井を使ってミドルシュートを打つがゴール右上へと外れた。ゴール前まで迫りながらネットを揺らせないでいると、61分、ゴール前に入れられた縦パスを若狭大志が処理し切れず、前に出てきた柴崎の頭上をループ気味に抜かれて失点。直後には新井に変えて持井響太を投入し、持井が積極的な突破で相手ゴール前まで迫っていき、反撃を牽引する。しかし、守備ブロックを敷く相手に対して、有効な崩しができずに時間が過ぎていく。逆に前ががかかりになっている分、カウンターからピンチを招き、74分には柴崎までかわされて打たれたシュートがクロスバーに当たり、83分にも強烈なシュートが右ポストに当たるなど幸運に恵まれたかに思われた。

 

しかし、佐藤優平や加藤弘堅を投入して打開を図ったものの展開は変わらず、最後までゴールを奪えずに1点差に泣いた。天皇杯はこれで大会を終えることにはなるが、中3日でリーグ戦が待っている。3連勝中の流れを切らないためにも、この一戦でのダメージを引きずることなく、切り替えてアウェイ3連戦の締めくくりに向けて準備を進める。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
我々の聖地のひとつである西が丘で、新しい大会である天皇杯で我々は勝ち進んでいく。そして、一番上を目指していくという気持ちで挑んだ今日のゲームでした。もちろんリーグ戦の最中ですので、コンディションのところは多少考慮しながら若干選手を入れ替えながらやりました。その中でよくやってくれましたが、やはり90分を通して我々が非常に物足りない時のゲームになってしまったなという、正直な気持ちです。 特に、残り5分、10分のところは、やはり点を取りにいかなければならない。追いついて、さらに勝ちに行くという、ここ最近良かった点を取りに行くというところの熱量が非常に足りなかったことは自分自身の責任でありますし、非常に反省するところです。やはりゲームを支配するところが我々のやりたいところではありますが、その中でも常にゴールを目指す、点を取りに行くという熱量がないボール保持は全く我々が求めているところではありませんし、意味がありません。そういう観点からすると、点を取りに行く熱量を出せなかった自分自身の責任を痛感しています。 非常に悔しい1敗ではありますが、またすぐ週末にリーグ戦がありますので、また気持ちを切り替えてリーグ戦に全神経を集中していきたいです。今日の反省を踏まえて我々が望んでいるゲームを支配する戦い方の質というものを、もう一度選手たちと共に見つめ直して常にゴールを目指す、勝利への執念、その気持ちを90分見せられるサッカーをもう一度やるべき努力をしていきたいです。 また、今日は聖地・西が丘に本当に多くのヴェルディのファン・サポーターの方々に来ていただき我々を後押ししていただきましたが、恩返しができなかったことを監督として非常に申し訳なく思っています。そして、最後の5分、10分のところで、点を取りに行かなければならない中、前に行くべきところでバックパスをしてしまった場面や熱量を感じさせないプレーを見せてしまったこと、期待を裏切ってしまったことを本当に申し訳なく思っています。また、リーグ戦で熱量のあるサッカーをお見せして恩返しできるように努力していきたいと思います。

序盤の入りはボールの動かし方は悪くなかったですが、相手の勢いが出始めた前半半ば以降、チームに必要だった部分を聞かせてください。
前半というか失点するまではそこまで悪くなかったと思います。問題はきちんと(プレッシャーラインを)越えた後に、最後の我々のスクエア・ゾーンに入っていくところのイメージの共有、そこからゴールを目指していくところの精度、工夫が少し足りなかったところです。

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選手コメント

MF4梶川 諒太

試合を振り返ってください。
前半の入りから悪くはなかったですし、自分たちがやりたいボール回しといった部分はやりながらできている感覚はありました。ただ、今日に関してはよりシュートを積極的に打つというところは監督からも言われていましたし、その数が少なかったと思います。ただ、みんなが積極的にプレーしようとする意識は出ていたと思います。

前半に関しては良い形で前進ができていた中で先制点を奪えず、後半は入りのところで相手の圧力を受ける展開になりましたが、どの辺りが原因だと考えていますか?
立ち位置に関して前半と後半で少し変化がありましたが、後半の入りは少し上手くいっていない感覚がありましたし、岡山さんが後半前から行こうとしているところで、後半最初のプレーで少し自分たちが受けるような形のプレーになってしまいました。そこから少しズルズルといってしまったところがありました。立ち位置の部分は前半の良い時間帯の形に自分たちで戻しましたが、配置を変えたところで少し押し返すことができました。

今日の一番の敗因をどの辺りだと考えていますか?
チャンスやシュートチャンスはあったので、そこで決め切ることができなかったことが要因だったと考えています。失点してからであれば、少しみんなの強度が落ちたという感覚もありました。そこはもう一度ギアを上げることが必要でしたが、少しメンタル的に全体が落ちてしまったと思います。僕は年齢的に上なので、もうひとつ奮い立たせるための雰囲気に持っていくことができなかったのは自分の責任です。

今日の敗戦から次のリーグ戦のSC相模原戦に向けてどのように立て直していきたいですか?
振り返っている時間はないですし、今日良かったところをリーグに繋げていきつつ、今日結果に繋げられなかった弱さの部分は引きずらずに、しっかりと反省して真摯に受け止めていかなければならないですし、中3日ということで時間がないですが、しっかりと3日間取り組んでいきたいと思います。

今日の試合で本来であれば残したかったところはどこでしょうか?
内容の部分で相手が圧をかけてきても剥がしていく部分に関して、前半ああいう内容のゲームで勝ちに繋げることで、リーグ戦で出ているメンバーに良い意味でプレッシャーをかけることに繋がりますし、ヴェルディがやりたいことが何なのかという部分では結果に繋げないと、なかなか厳しくなってくるので、そういう意味では今日は内容と共に結果に繋げたかったです。

今日は山本選手と中盤でコンビを組んだ中でどのような役割分担を意識していましたか?
(山本)リヒトとは近い距離感を、それは練習からやっていることですが、組んだ時には近い距離でしっかりとパスコースを作りながらやっていくとテンポ良く回せると感じていたので、どうしても距離が遠くなってしまうと、ああいうポジションでは相手も狙ってきますし、逃げ道がないと難しくなるので、そこでの感覚は練習からリヒトとやっている中で近い距離ではすごくリヒトの良さも出ると感じていたので、そういう面で今日はそういう良さが出たのかなと思います。

前半の飲水タイム後辺りから相手のプレスをもろに受ける場面が増えた印象ですが?
ゴールキックの場面など相手がガッツリと嵌めにきている感覚はありましたが、一度サイドに振って戻すと、全然そこからもう一度プレスをかけてくる感じはなく、これ以上出てこられないというように感じていました。なので、一度サイドに振って振り戻すことをしっかりとやっていれば、そこまでプレッシャーを感じることはなかったです。

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MF26持井 響太

出場にあたってどういう心境で臨みましたか?
思い的には1失点している状況で入ったので、何が何でも得点に絡んでチームを勝たすという強い意思をもって入りました。

左サイドの高い位置で積極的に仕掛ける場面が多かったですが、プレーの感触はいかがでしたか?
まずは自分にボールが入った際は相手が結構引き込んでいてファーストディフェンダーとの距離があったので、すぐに前を向いてプレッシャーもなかったので、仕掛けようという感覚でした。ペナルティエリアに入れば相手もPKを警戒し、嫌な感じになると思うので、そこで自分の良さであるドリブルやワンツーで潜っていくところを増やしていこうという意識でした。そういうプレーを出そうと思ってプレーしました。

今日の結果に関して率直な思いを聞かせてください。
結果に関しては個人的にもチームとしても全く満足していません。トーナメントというところで、先制点を許してしまうのはチームとしての弱さや課題だと思います。また、自分のように途中で入った選手が結果やゴールに絡んでしっかりとチームを勝たせるという部分に関しても物足りなかったと思います。本当に普段出ていない人が多く出ての試合でしたが、そこで求められるのはリーグ戦と同様に結果だと思うので、結果をチームとして出せなかったことが本当に悔しいです。

ゴールを奪えなかった要因に関してどのように捉えていますか?
試合前に永井さんから「ゴールが見えたらシュートを打て」という言葉がありましたが、やっぱりそういう部分でもシュートが少なかったと思いますし、自分のところでもゴール前に切り込んでいくシーンは何度かできましたが、シュートを打たないと相手に本当の脅威を与えることはできないので、そこが足りなかったところだと思います。

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