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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第40節 - 東京ヴェルディ vs FC琉球

マッチレポート

【試合展開】

今シーズンも残すところ3試合となった。前節、ヴェルディは敵地に乗り込んでツエーゲン金沢と対戦し、今季最多となる4ゴールを挙げて勝利した。守備陣も粘り強く戦い、クリーンシートを達成。9月11日の松本山雅FC戦から遠ざかっているホームでの勝利に向けて、勢いを持って今節に臨んだ。

 

メンバーは前節からの変更はなし。前節で2ゴールずつを挙げている梶川諒太選手と佐藤凌我選手はともにスタメンに名を連ねた。前々節の退場処分で金沢戦が出場停止だった山本理仁はサブスタートとなった。

 

立ち上がりからボールを保持したのはヴェルディだったが、なかなか相手の懐深くまでボールを運べずにフィニッシュまで持ち込めずに時間が過ぎていく。最初のチャンスは32分、カウンターで左サイドを攻略すると、福村貴幸のクロスに森田晃樹がボレーで合わせるが、DFにブロックされる。こぼれ球を佐藤凌から新井瑞希につなげて新井もシュートを放ったが、これもゴール目前でDFにブロックされた。ここから攻撃のスイッチが入る。34分にはワイドな展開から山下諒也が左サイドで起点となりゴール前まで迫る。40分には山下がコントロールし切れなかったボールを森田がペナルティエリア内で拾ったところで倒されてPKを得る。しかし、倒された森田自身が蹴ったPKは相手GKにセーブされた。絶好機をモノにできなかったが、勢いを失わないヴェルディは41分にあらためてゴール前にフリーで入ってきた山下にボールがつながるが、コントロールした後のボールをDFにカットされて詰め切れない。好事魔多し。相手の攻撃に対して決定機を作らせることはなかったが、45+1分にクロスボールをマテウスが処理たしボールが運悪く相手選手の目の前にこぼれ、風間宏矢に頭でプッシュされて、押し込んだ時間帯に手痛い失点をして試合を折り返した。

 

チャンスを作りながらビハインドを追う中で、ヴェルディは後半の立ち上がりからヘッドダウンせずに猛攻に出る。50分には、相手のプレスをはがした加藤弘堅がボールを持ち出してペナルティエリア手前で思い切りよく右足を振ったが、ミドルシュートがゴールポストを叩いてわずかにゴールならず。相手の反撃に対して素早いプレスバックと最終ラインの押し上げですぐさまボールを奪い返し、後半は分厚い攻撃を仕掛けていく。75分には、梶川のスルーパスに抜け出した山下がペナルティエリア内で倒されて、本日2回目のPKを獲得する。またもキッカーは倒された本人。76分、山下がゴール右を狙ったPKは、またも相手GKにセービングされてネットを揺らすことができない。その後は、割り切ってゴール前を固める相手を前に、ゴール前に何度も侵入していくが、フィニッシュまで持ち込めずに琉球の守備網に絡めとられるシーンが続く。ゴールが遠く感じられた89分、直前に投入された小池純輝が結果を出す。右サイドから梶川があげたクロスに対して、ゴール前に飛び込んだ小池が相手よりも高い打点で頭で合わせると、シュートがゴール左隅へと流れ込んで同点に追いついた。

 

アディショナルタイム4分も逆転に向けて相手ゴール前に迫っていったが、ネットを揺らすことはできず。PK2本を決め切れなかったことが響いてドローに終わった。次節、敵地でのブラウブリッツ秋田戦に臨み、その後、今季最終節をホームで迎える。

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監督コメント

堀 孝史 監督

試合を振り返ってください。
前半、隙を突かれて失点してしまった部分はあまり褒められたものではないですが、全体を通しては自分たちの狙い、相手に対して準備してきたものは出せたと思います。ビハインドを背負った中、最後まで積極的にゴールを奪う姿勢を見せて追いついてくれたことは、今後自分たちにプラスになると思っています。

相手のボックス内に入る回数は多かっですが、攻撃面の手ごたえはいかがでしたか?
選手の良いものが出ていたと思います。琉球さんに対しての狙いも出せていたのは良かったですが、ただゴールを決める部分は永遠の課題になるのかなと思います。また戻って点を取ることに対してトレーニングしたいと思います。

1試合で2本のPKを失敗することは珍しいケースですが、どのように捉えていますか?
練習します。色々考えた中で今日は彼らが蹴る形になりました。

最後の3枚替えによって布陣は3バックということでいいですか?
その形です。

後半、若狭選手を下げて山本選手を投入し、加藤選手をセンターバックの位置に下げた狙いを聞かせてください。
どれぐらいのものかは分かりませんが、若狭が少し足を痛めたところがあったので、それが一番の理由です。

後半はシュートが少なくなっていましたが、その要因はどの辺りにありましたか?
やはり相手があることなので、相手も自分たちの狙いを感じた中で、慣れてきたという部分があったのだと思います。

今日の試合で琉球に対応されたと感じた部分はどの辺りですか?
おそらく琉球さんも前節の試合を見たと思いますが、当然相手がどこを止めてくるかを話していた中で、それに対して自分たちも対応しなければならない。だからといって自分たちはそこから逃げるのではなくて、さらに上手く生かすためにはどうしなければいけないかを話した中、選手はそれを出してくれたと思います。試合が始まってどう感じるかは選手の領域でもあるので、外、サイドを使いながら自分たちが押し込んだ時にはサイドを変える、慌てずに攻撃でも我慢することは必要だと話しました。選手はピッチの中で感じたものを出してくれたんじゃないかと思います。

結果と内容のバランスについてどのように受け止めていますか?
実際、チャンスは多く作れたと思っている中で、決め切れない部分もありました。ホームでなかなか良い結果を出せていない中、内容は悪くなかったと思いますが、そこから先の3ポイントを取らなければならない。今日は日頃からサポートしてくださっているアスレタさんの記念ユニフォームを着ながらの形だったので、なんとか勝利をという思いでしたが、3ポイントが取れなくて残念に思います。ただ、しっかり前向きに選手、チームが成長できるように、これからの1週間を過ごしたいと思います。

ここ最近試合内容が向上しているように見受けられますが、その部分の手ごたえはいかがですか?
今日の試合でメンバーに入った18名の選手、プラス練習から共闘してくれている仲間、そういったチーム全員が前向きに良い姿勢で取り組んでくれていることが、一番大きいところだと感じています。

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選手コメント

MF19小池 純輝

途中出場でしたが、試合に入る中で意識した部分を聞かせてください。
途中からだったので、ビハインドでしたし、攻撃の部分で良いものを出して流れを良くしたいと思っていました。

ゴールシーンを振り返ってください。
2019年に琉球とアウェイで戦った試合でも、あの形に似たゴールを決めていました。梶川選手からボールをもらって、あの時は右足のボレーで決めた形でした。カジもそれを意識して良いボールをくれましたし、ボールの受け方も良かったと思います。カジとはその時のゴールのことを事前に話していたわけではないですが、今日終わった後にその時の感覚に似ていたと言っていたので、その再現というわけではないですが、同じような形になりました。すごくピンポイントのボールでした。 常に間に立つというか、相手の視野に入らないポジション取りを意識していたので、ボールと逆の動きというか、ボールが右に動けば自分は左に動く、左側にある場合は逆に動くというように、間、間を取って潰されないことを意識していました。

2019年に記録したキャリアハイの16ゴールに並びましたが?
一昨年は16ゴールを取れて、去年は7ゴールに終わってしまいました。もう一度二桁を取りたいと思って今シーズンを迎えて、前半戦でそこをクリアできました。次の目標は16ゴールだったので、そこに並べたのは素直に嬉しいですし、チームとしてやってきて僕が取らせてもらった形も数多くありました。何回もキャリアハイのチャンスはないので、残りの2試合でそこを目指して決めたいと思います。

チームとして、なかなかゴールが決められなかったですが、ピッチ内外でどのように感じていましたか?
外から見ていて、いつか入るんじゃないかという期待感をもっていましたが、ゴールになかなか繋げられなかったです。そこまで悲観するほどのものはないと思っていましたが、先に失点してしまったので難しくなったと思います。

チームとして攻撃面の手ごたえはいかがですか?
毎試合、自分たちのやろうとしている部分が出ている時間は多いですし、前節では4点取れましたし、若い選手たちがどんどん活躍していると思います。もちろん、それぞれ選手の置かれている立場や状況は違いますが、その中でチームのためにプレーしています。個人的にはもちろん試合の頭から出たいという気持ちは誰しもが思うところです。ただ、永井さんが以前に言っていたことですが、「出れないことを恥じるのではなく、出た時に自分のプレーができないことを恥じろ」。この言葉はすごく良い言葉だと思いますし、自分が与えられた時間で自分の持っているプレーを出せるようにということを、この2試合は意識していました。そこがゴールという形に繋げられたことをチームのプラスにしたいと思います。

求められた点を取る仕事を全うしましたが、個人として納得する試合になりましたか?
点を取れたことは良かったですが、流れの中でもう1点、2点と取るチャンスはあったのかなと思っています。そこを入らないにしろ、きっちりシュートで終わるなど、もっと可能性を感じさせるプレーをしたかったと思いました。

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MF4梶川 諒太

試合を振り返ってください。
シンプルになかなかホームで勝てていない中で、勝てなかったことを悔しく思っています。

前後半で感じた攻撃の部分について聞かせてください。
今日は積極的にクロスを入れる形が多かったですが、それが相手の脅威になっていたと思います。フクちゃん(福村)が前半からクロスを上げてチャンスを多く作れていましたし、クリアボールも拾えていました。相手にとって自分たちのクロスをイヤがっていたと思いますし、ラインが下がってこちらがシュートまでもっていくシーンがありました。ただ、相手を引きつけて良い形まで行っている中、もっと周りを使ったらより良いシュートが打てたというシーンも前半は多く見受けられました。シュートに行くのは悪くないですが、個人個人とならずにチームとして勝つために、というところではもっとしっかりと質を上げたり、考え方ももう少し変える必要があると思います。

小池選手の同点ゴールを演出したダイレクトクロスを振り返ってください。
試合前のミーティングで、2019年のアウェイの琉球戦で僕がポストゾーンにクロスを上げて、それを(小池)純輝君がボレーで決めた映像が流れていました。そこのシーンがあの時によぎって、中を見た時に純輝君が良い動きをしていたので、ピンポイントで速いボールで合わせた形でした。そんなに簡単ではないシュートだったと思いますが、上手く合わせてくれたと思います。

対戦相手の李栄直選手がかなり森田選手のところで潰そうと前に出てきていましたが、どのように見ていましたか?
ヨンジらしいなと思っていました。かなりガツガツ来ているなと感じていました。それも(森田)晃樹はいなしたりできるので、たぶん厄介だなと感じながらプレーしていたと思います。逆に、ヨンジが出てきたスペースが空いていたりしたので、そこを3人目の動きなどでもっと上手く使えていれば、背後を突いたり決定機に繋げられたと思います。その出てきた背後を上手く使えたかというとそうではなかったです。

相手が前から出てきた際には中盤の3人が下がりながらボールを引き出す形が目立っていましたが、琉球に対してのプランでしたか?
今回というよりか、基本的にはあまり落ちない方がいいですが、緊急のサポートというか、僕の側で言えば、ボニ(ンドカボニフェイス)がボールを持った時に相手のプレスがかかった際、これ以上前にいてもパスコースがないと感じた時はワンタッチではじけるところに顔を出すということは、普段の練習からボニともコミュニケーションを取っています。そこが今日は上手く剥がせる部分があったと思います。

チームはPKを2本外してしまいましたが、ご自身も自分でPKを取った場合に蹴りに行く形ですか?
正直、今はキッカーが決まっていないので、1本目は倒された晃樹が、 2本目は転がされたヤマ(山下)が蹴りました。あまり蹴りたがらないというよりは、「オレが蹴る」と自信を持って行ってくれました。そこに関してネガティブな要素はなかったので、これでまた経験として積み上がっていくと思います。僕としては(佐藤)凌我とかストライカーの選手が蹴っても面白いと思いますが、それは「蹴る人は誰?」となった時の話です。あの時は、自分たちが自信を持って蹴ると言ってくれていたので、正直なところは「決めてくれよ」と思いましたが、そこにネガティブな要素は全くないと思います。

2本のPKを失敗した後の声掛けやチームの雰囲気はどのような感じでしたか?
1本目はそこまで精神的に落ちる感じはなかったです。晃樹のPKに関しては前半でしたし、周りも良い声掛けをしていたと思います。時間が十分にあってチャンスも作れていたので。2本目に関しては「またか」という感じは正直ありましたが、本人が取ったPKで外しただけなので、「全然気にすることない」という声掛けはしていました。PKでしかチャンスを作れていないわけではなかったので、色んなバリエーションの中でのPKだったので、特にネガティブな感じはなかったです。ただ、正直なところは決めてほしかったです(笑)。

多くの決定機がありながらも決め切れない場面が目立ちましたが、それがシュートの際により慎重になるなど影響する面はありましたか?
僕自身はシュートシーンがなかったですが、周りで見ている感じでは、自分が何かしなければならないというような風に見えていたので、もう少し周りを使うというか、一歩引いた形で客観的に見ることができれば、周りにより良い状況の選手もいました。ただ、みんなが早く点を取らなければという思いが強かった感じがします。ただ、相手を揺さぶることはできていましたし、明らかに疲れているようにも見えていました。サイドに振られるのがしんどくて早めにサイドに動き出して真ん中が空きだしたりというような感じもあったので、あとは本当に決めるだけという状況でした。

シーズン最終盤に入って攻撃面の向上を見せていますが、どのように捉えていますか?
そこは難しいところですが、こういうゲームをシーズン序盤からやって昇格争いに絡んで、積み上げることができるのが一番良かったですが、ただこういう昇格、降格がない状況において、全員がモチベーション高くプレーできていることはヴェルディにとってプラスだと思っています。今年でヴェルディが終わるわけではなく、それぞれのサッカー人生が終わるわけではないので、貴重な時間になっていると感じています。

シーズン残り2試合をどのような形にしていきたいですか?
とにかく勝つしかないと思いますし、その中で個人のアピールや個人のプレーに走るのではなく、チームありきでヴェルディのために戦っていくことを大前提に、個人のところでプラスアルファを出していくことが大事だと考えています。「個を出すな」、「チームのためだけにプレーしろ」というわけではなく、ただ前提を理解して上でチームの勝ちに繋がるようにやってほしいと感じています。

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MF7森田 晃樹

試合を振り返ってください。
正直なところ、僕のところもヤマ君(山下)のところで決めなければならないチャンス(PK)があったという感じです。それを外してしまっているので、勝てたとか言うことはできないと思いますし、この結果が今の自分たちの力だと認めることが大事だと思います。

PKを蹴ったのはプロで初めてだと思いますが、自分からキッカーに名乗りを上げましたか?
初めてです。キッカーは決まってなくて自分が取ったので、蹴りたいという気持ちもありました。

PKの場面ではキーパーを先に動かして蹴る意図でしたか?
真ん中気味に蹴ってキーパーがどちらかに動いてくれればという感じでしたが、ボールの勢いやコースが悪くて止められてしまいました。

最後の精度を除いて攻守全体のパフォーマンスはまずまずだったと思いますが?
前半の最後に失点してしまいましたが、それまでチーム全体で集中してプレーできていました。ただ、自分のPK失敗の辺りから流れが変わってしまった印象です。後半も最初に来たチャンスを決められれば、自分たちの流れになると、チームで話し合っていましたが、そのチャンスを決められなかったことで、勝ちには繋がらなかったのかなと思います。

PKの場面以外でもボレーシュートなど良い形でフィニッシュに絡んでいくシーンもありましたが?
あそこは正直決めたかったですが、ディフェンスもちゃんとコースに入ってきていたので難しいシュートでした。チームとして琉球を押し込んでからのクロスの場面ではバイタルエリアというか、琉球はペナルティエリア内にすごく人が戻るので、そういう形は何度か作れていたと思います。

前半の途中から相手がプレスを強めてきて少し相手の流れになっていましたが、その辺の時間帯はどのようなイメージでプレーしていましたか?
今日はヨンジ君(李栄直)が自分のところをケアしに出てくることが多かったですが、そこでもう少し中盤のポジショニングの部分などで上手くやれれば、もう少しハマらずにすんだ場面も多かったと思います。本当はもう少し上手く釣り出してそこからボールを入れたかったですが、なかなか上手くできなかったです。

シーズン序盤は負傷箇所のテーピングなどもあってイメージするボールタッチやプレーができていないと話していましたが、ここ最近の試合ではだいぶ感覚が戻ってきたようにも見えますが?
今日に関してはあまり良くなくボールが浮いてしまう場面などもありましたが、ある程度いつも通りにやれていたと思います。なんとなく自分の感覚が戻ってきた気がします。ただ、自分の課題は明確で、そこで選手としての価値が決まってくると思うので、練習して改善していくしかないと思います。

金沢戦の良い勝利から今日の試合にどういう形で臨みましたか?
雰囲気は良かったですし、チームとしてやるべきことも変わっていないです。ただ、ホームではなかなか勝てていなかったので、みんな良いサッカーをしたいと思っていますが、まず目の前の勝ちに対しての姿勢に良い部分があります。

ここ最近は自分たちのサッカーを突き詰める部分、試合において相手を見ながらやるべきことをこなすという部分のバランスが取れているように見えますが?
どっちが良くてどっちが悪いとは言えない部分ですが、本当に今はそういう部分のバランスはうまく取れていると思います。決めごとが少なくなったぶん、結構自由に動けたりしているので、それが良いプレーに繋がることもあるので、良いバランスだと思います。

今日は1試合限定で『ATHLETA×VERDY 10年記念ユニフォーム』を着用してのプレーになりましたが?
アカデミー時代にトップの選手が着ていたユニフォームが色々組み合わさったデザインだったので、自分の中で興奮したというか、嬉しかったです。

特別に思い入れのあるユニフォームはありましたか?
シーズンはよく覚えていませんが、小林祐希君がいた時代のユニフォームはよく見ていたので、個人的に思い入れがありました。

今季も残り2試合になりましたが、個人として見せていきたい部分を聞かせてください。
ファンの人は自分のドリブルとかには飽きていると思いますし、期待しているのはゴールだけだと思っています。だから、そこだけを見せていきたいです。

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