MATCH試合情報
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本日の試合の総括をお願いします
ここのところ毎試合、決勝戦のつもりで戦ってきたので、今日の試合に特別な意識はなかったです。当然、選手個々でそれぞれの思いはあると思いますが、大事なのは、本当に自分の持っている力をとにかく100%に近い状態で出すこと。今日は選手それぞれがしっかりと表現してプレーしてくれたと思います。最初から相手へのプレッシャー、1歩目の速さ、セカンドボールやカバーの意識、味方と連携を取るというところが自然とできていました。もちろん、スピードが上がりすぎて自分たちのリズムを崩すという可能性もありましたが、それでも我慢すべきところは我慢し、しっかりとゴールに結びつける、そういった攻撃ができたと思っています。試合全体でシュートもかなり打てましたし、今までどうしてもボールを持っててもゴールが遠い試合や、そもそもシュート数が少ないゲームもあった中で、今日は勝利しかないというみんなの思いがしっかりとゲームの中で表現できたと感じています。一年間の集大成として、積み上げたことをしっかりと出していけるよう、リズムが悪い時や自分たちのうまくいかない時に自分たちが何をすべきか、何をしてきたか立ち返るポイントはずっと選手たちに意識づけさせてきたつもりです。そういう意味では、全員が協力しながら、今は何をすべきなのか、今こうしようというコミュニケーションが取れたというのも勝因の一つかなと思います。とにかく選手たちがよく戦ってくれた。そこに尽きると思います。
WEリーグになってから、こういう大事な試合でなかなか勝てずに来ましたが、どのようにこの試合に臨んだのでしょうか。
ゴールを奪えなければ勝てない、必要なのはゴールだったので、それぞれポジションにはよりますが、どうやってゴールを目指すか、今までゴールへの道を状況によってたくさん作るというトレーニングを積んできました。今日こうやって攻めようとか、どこかを強調するなどは、正直あまりしなかったです。ただそれは、今までずっと言ってきたことを彼女たちの頭の中に少しだけ意識させる程度で、今日はミーティングをしていったつもりです。選手たちのプレーが今日自然とできたというところは、一年の成果だと思います。選手はもちろん、色々な角度から選手たちに意識づけをしてきたスタッフの成果だと思っています。そういう意味では全員で戦って、全員で意識して勝ち取った優勝だと思っています。
前半を終了して2-0で、後半緩む危険性もあるような展開でしたが、ハーフタイムにはどのような指示を出しましたか。
サッカーではよく2-0で折り返すと失点した時にリズムが狂い、自分たちの勝利が遠くなると言われていますが、本当にこのリーグ戦、今年に限らず、去年も含めてそういうことが何度もありました。そこはもう選手たちの頭の中にしっかりと焼き付いていて、そうならないように、選手たちがしっかりとゲームに取り組んだ成果だと思ってます。ハーフタイムは、まず3点目を奪うことと、この2点を守るつもりでプレーしたら必ず痛い目に遭うと伝えました。3点目、次の1点がとにかく勝負になると。後半開始の15分、とにかくそこに100%の力を注ごうと、そういう話をしました。
インタビューでは若い選手がのびのびプレーして、ベテラン選手がしっかりとみんなで背中を見せてくれたといういうお話をされていましたが、岩清水選手が最後にピッチに立った交代の意図や、宇津木選手などのベテラン含め、今シーズンのチームのバランスはどのように見ていましたか。
毎年のように、主力選手が海外に移籍し、今シーズンは途中で抜けた選手もいます。若い選手たちがのびのびプレーするのはもちろんですが、ただ勝手にプレーするわけではなく、ベレーザはこういうことを大事にしてるというのを本当にトレーニングの中で岩清水、宇津木、村松を始め、年齢が上で経験のある選手がしっかりと1年通して伝え続けてくれました。岩清水、宇津木に関しては、怪我もあり、なかなか試合に出場する機会がありませんでしたが、試合に出れなくても、グラウンド上で若い選手たちにいろんなことを伝えてくれたというのは実際に見て感じていました。復帰してすぐですが、彼女たちの力というのを、最後にこのベレーザにとってプラスの要素にしたかったし、彼女たちもその期待に応えて、しっかりとプレーしてくれました。リズムが悪い時にバタバタ崩れていくのが今までのベレーザだったとしたら、そういうところでしっかりと精神的な柱となってやってくれたと思います。
DF 3村松 智子
今シーズンを振り返って下さい
土台を2年かかってしまいましたが積み上げてきて、自分たちがもちろん意識をして取り組んだところもありますが、体が勝手に動くというか、あと一歩寄せるところはずっと松田さんから声をかけられてきたことなので、それが自然と出せるようになってきた今シーズンだったとすごく感じています。2年かかったとも言えますけど、1年目と2年目ではまた違うと思いますし、考えながら手探りでやっていた1年目から、体が勝手に動くようになった2年目でタイトルが取れた。さらにここから上に行くために、自分たちの上手さや良さ、パスワークや相手をいなすというところが積み重なって、どの相手に対しても出せるようになって、初めて最強のベレーザと言えると思います。そこは監督と話しながら、また作り上げていければ良いなと思っています。
あえて今日のゲームでこういったところを高めたい、足りないという点はありますか。
今日はベレーザにしては珍しく、入りがすごく良く入れたなと思います。いつもは相手にその良い入り方を先にされてしまうので、その点では良かったです。その中で流れがある時に得点チャンスを決めることはできなかったですが、相手の時間もありながらも失点せずにゲームを進められたと思います。運もあった得点ではありましたけど、良い時間帯に得点を奪えたことは、今日のゲーム運びとしてはパーフェクトかなと思っています。後半は、相手がゴール前で引いてきて、崩しきれず、どっちに転んでもおかしくないような展開が続いていたので、そこでしっかり仕留められるか、決め切れるかっていうのは、もう一段階上に行くために必要なことだと思います。ゲームの締め方は、ベテランの力も借りながら、今日は本当にパーフェクトだったと思います。
サイドだけでなくスリーバックの両サイドも攻撃参加することが多く、一人で後ろに残ることもあったと思いますが、攻撃にあがる選手をどのようにリスクマネジメントしていましたか。
自分は守備が結構好きなので、一人ではなかったですけど、少ない人数でもどうやったら守れるかというのは結構考えながらやっていました。後ろ重心になるよりは、ベレーザはやはり攻撃が魅力のチームだと思うので、そこは味方に上がっていいよと送り出せるようには意識していました。リーグでの失点数を見れば、ちょっと多いなとも思うので、リスクマネジメントのところは少し課題だと感じています。
試合では強さも感じましたが、ご自身の成長は感じていますか。
そうですね。1年間フルで試合に出れたというところで、色々と怪我もありながら、ここまで試合に出られたのは、本当に支えてくれた方々に感謝したいです。試合に出ることで自信が付くと若い選手は良く言われますが、自分もこの年齢になっても、試合に出続けて、やり続けられたというのはすごく自信になりました。またしっかり準備をして、こういうシーズンを送れるようにしたいなと思います。
FW 19山本 柚月
まずは優勝のお気持ちを聞かせて下さい
本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。それだけです。
今日の2得点、どんな得点だったか振り返ってください。
1点目は中に合わせようと思ってクロスをあげたんですけど、そのままゴールに吸い込まれていって、ラッキーだったなと。 2点目はカットインしてからのクロスっていうのは中と練習で合わせていて、カットインしたら突っ切って来てねという話をしていて、触っても触らなくてもゴールにつながるゴールだったなと思うので、練習通りでよかったなと思います。
ゴールに入った瞬間落ち着いていた感じでしたが、その後こぶしを突き上げていたので、そこに山本選手の今シーズンの強さを感じたのですがどうですか?
狙い通りではなかったのでちょっと恥ずかしさもあって、ガッツポーズが遅れてしまったんですけど、勝負のかかった試合で点を取るというのはキャラじゃないというか、『点を取る強さ』みたいなものがなかったので、こういった試合で点を取れたことがうれしくて、ガッツポーズしました。
今シーズンを通して、サイドでのプレーが多くて得点も取れていますし、ご自身で伸びたとか、やれるようになった実感はありますか?
何かひとつ突出して、特徴を持てればいいですけど、自分はいろんな武器を増やすというところで左足だったり、クロスだったり、ドリブルを磨いた結果、いろんなことができるようになったなと思います。
右足で1点目、左足で2点目というのは男子を含めても珍しいのではないかと思いますが、もちろんご自身は初めてですか?
思い当たることはないです!(笑)
WEリーグになってからベレーザがなかなか優勝できないのが続いて、ようやくここで花開いたというところですが、その辺りはどうですか?
なかなか優勝できないシーズンが続いていて、いいサッカーをしていても勝てなかったり、点を取れない、優勝できない、というところで、今シーズンは結果にこだわって、もちろん内容もそうでしたが、とりあえず勝つというところをチームとして重きを置いてやった結果、優勝できました。これを継続していくには内容を突き詰めていかなければいけないし、WEリーグになってから初めて優勝できたということは、自分が(ベレーザに)昇格してからの4年間の積み重ねだなと思います。
松田監督も『うまいんじゃなくて勝つチームにする』と仰っていて、強くなるには何が必要だと思いますか?
最初から技術に頼らないというところはよく松田さんがおっしゃっていて、フィジカルが自分たちよりも上回る相手に対して、かわしてずらしたり、駆け引きしていくのがベレーザの良さだと思うんですが、最初からそこに頼らないで、それ以外の気持ちだったり、球際だったり、ハードワークとかの部分に出てくると思うので、そこは口酸っぱく言われていました。そういうところが今まさに加わったのかなと思います。
今までは真ん中のシュートが多かったと思いますが、今シーズンは北村菜々美選手と山本選手の両サイドがすごくキーになったと思うのですが、どんなところが要因でしたか?
中で勝負する意識は持ちつつですが、菜々美さんも自分も外で勝負するのが得意なので、そういう特徴を生かした結果、中を突き進んで相手が固めても崩していけるというのが元々のベレーザだったと思うんですが、そこまでの怖さが見せられない中、セオリー通りですけど、広げて、中をついていこうというところでした。
1対1は無敵だったと思うのですが、どんな練習をしていましたか?
そうですね、1対1はやっていましたね。元々仕掛けることが好きですし、男性スタッフも現役でやっていた人が多いので、練習後などにお願いしてやっていました。 自分もウイングバックをやる中で、やはり仕掛けて来られるというのがすごい嫌だなというのは感じていたので、仕掛けにいける自信を持つために練習からやっていました。
今シーズン8得点で、チーム最多得点でした。これについてはどうですか?
チームでトップを取ろうという感じではなくて、昨シーズンの自分の記録を超えていこうというところで、自己ベストを更新できたのはすごくうれしいです。
FW 11土方 麻椰
今日の試合を振り返っていかがですか
優勝して嬉しかったのはありますが、浦和やI神戸を倒していないという気持ちもありますし、個人としてもっとできた部分があるなと、ちょっと悔しい気持ちもあります。ここからやっとスタートラインに立てたと松田さんも言っていましたが、本当にその通りだと思っています。
チーム全体で23本のシュートを打ち、ずっと攻め続けていたと思うのですが個人の今日の感触はいかがですか。
ゴールに向かう姿勢や、前を向くというところはできていた部分がありました。コンディション的な部分もあり、途中で交代となってしまいましたが、今自分が持ってる力を出すことはできたと思います。ただ、やっぱり自分としては、点を取ることができないとすごく悔しいので、そういった気もちも持っています。
自分が点を取るというところについては、今シーズンは昨シーズンと比べてどうですか。
ゴールの数字の部分でも全然違うと思いますし、シュート数の部分でも昨シーズンよりも増えていると思うので、そこは自分の良さとして出せているのではと思います。ただ、(WEリーグの)優秀選手賞に選ばれなかったというところでは、まだまだ存在感が足りないのかなと思っています。一から、いろんなところを突き詰めていく必要があると思うので、もっとプレーに磨きをかけたいなと思っています。
今シーズン若い選手が本当にたくさんの点を取って、最終的にチームで50点取ったというのはどう感じていますか。
いろんな形で点を取れるのは本当に良いことだと思っています。自身も点を取るだけではなく、点に関わるというのも大事になるので、そういった意味では本当にチームにとってもプラスだと思います。その中で、チームのトップスコアラーを目指したいという気持ちは強いですし、自分が得点源になるという自覚は変えずにやっていきたいですし、周りにも自分がいれば大丈夫という、そんな信頼を勝ち取れるような選手になりたいと思います。