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MATCH試合情報

皇后杯 JFA 第44回全日本女子サッカー選手権大会 準々決勝 - 日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs サンフレッチェ広島レジーナ

マッチレポート

監督コメント

竹本 一彦 監督

試合を振り返ってください
皇后杯の準々決勝・トーナメント方式ということで、勝利が唯一の目標でした。選手・スタッフが1週間この試合に向けて準備をしてきたので、勝利して次に進めることが嬉しいです。広島には、前回ホームのリーグ戦で0-1で敗れていたので、その分この試合でリベンジしようという気持ちもありました。前節のリーグ戦(マイナビ仙台レディース戦)で引き分けてしまい、勝ち点を落としました。その要因が簡単に言えば決定力だったので、そこをどう修正するかということを1週間練習してきて、気持ちやコンディションを整えてきました。それが結果として出て、3得点奪えたことは良かったですし、これからもさらに上達していきたいと思います。 試合全体としては、前半の最後の得点が非常に大きかったです。そこで1点奪い、精神的にも落ち着いて後半を迎えました。そして後半きれいな形で2点目、3点目と追加点を奪えて、試合を締めくくることができて良かったです。次は新潟さんと試合とのことなので、準決勝もしっかりと準備して戦いたいと思います。

3得点ともゴール隅の良いコースに決まりましたが、どのような意識付けでこの試合に臨みましたか?
まず自分たちが戦っているゲーム自体は悪くないということ。ゲーム内容をネガティブに捉える必要はないということをスタッフと確認し選手にも伝えました。では勝つためにどこを修正するか。やはりペナルティエリア周辺でのコンビネーションや決定力、攻撃の意外性、アイディアにもう一度フォーカスしようと伝えました。基本的にボールを受ける前の準備として、周りを見て味方や相手がどこにいるかを確認すること。相手を見て身体の向きやターンをするのかしないのかなど基本の判断力をつけること。相手のペナルティエリアでボールを受ける人がスペース、相手ディフェンダー、ゴールキーパーを見ること。こうした頭の整理が成長しなければ、偶然のサッカーでしかないので、そこはみんなで取り組もうと共有と意識付けがありました。 加えて先日の西が丘のピッチは芝が長く、ほんの些細なことですが、キックの際にボールが滑らなかったり、踏み込んだ時に躓いたり滑ったりすることが多かったです。本日のカンセキスタジアムはそこまで芝が長くなく、少しスリッピーでしたのでボールが動く。グラウンドに合ったコントロールをするのもプロであると伝えました。今日のピッチ状態でのボールの操作、コントロールが最後のシュートの精度に繋がっていると思います。西が丘では打ったつもりがボールにパワーがなく相手GKにキャッチされるという反省がありました。今日のピッチはボールに力がなくても伸びていくことがあったし、相手GKの正面に思い切り打つのではなく、サイドを見て打とうという意識が得点に繋がったと思います。

三浦選手と木下選手のコンビネーションが良かったと思うが、それぞれの役割を教えてください。
ダブルボランチのような形で2人を中心にボールを動かします。場面に応じて木下と三浦のどちらかが前に行く、また2人の左右のポジションを状況を見て永田ヘッドコーチと考えて選手に伝えています。2人が後ろにおりてボールを配球するだけの役割になると、前線でパスを出す人がいない状況になります。チームの状態が良くない時は、2人が後ろにおりるだけで後方で人が余る状態になっていることが多いです。後半の2得点は木下のスルーパスからですが、あの仕事が彼女の役目で、彼女にしかできない繊細なサッカーのセンスだと思います。三浦もその役割はできるので、2人がもう少し攻撃に絡み前線の選手を活かす仕事を状況に応じてしなくてはいけないなと思っています。

前半の始めは広島のプレッシャーに苦しんだが、選手が少しずつ対応していたように見えましたが?
相手が植木、小林、藤野、北村が受ける時にプレッシャーを強めてきていました。ただボールを待っているのではなく、予備動作や相手の裏にスペースがあるから狙うといった動きをしてから足元で受ける、また足元で受けようとして動くといったことをみんなで合わせていこうと話していました。これから準決勝に行くとよりプレッシャーは厳しくなると思うが、そこを逆手に取る。逆手を取るためには相手を見なければいけないです。ただ状況に応じた具体的な動きが選手同士で見えてきているのかなと思います。前半はできていることもありましたが、右サイドの攻撃が少し慎重になりすぎて、すぐにボールを下げてしまうことがありました。宮川がボールを持った時に、もっと藤野や植木を前に走らせて、起点をもっと前にするようなプレーをしたかったです。また前線のサポートに入り、木下のような役割で攻めたかったです。後半はプレーが合ってきて、宮川からクロスボールが入ったり、前に味方を活かすボールが入りました。そういうプレーに変更して上手くいきましたが、これからも慎重になりすぎるのではなく、前線でプレーしてチャンスを作っていきたいです。それを選手がやってくれたので、後半にチャンスが増えました。

リーグ戦でもフォーメーションを4-3-3から4-4-2に変えることがあるが、今日はその変更が早かったです。どういう基準で変更しているのか?
良い形で流れていればそのままのフォーメーションで戦います。今日は相手のプレッシャーが効いていました。同じポジションに立っているよりは2トップのような形になったり、藤野が中からサイドに動くといった変化を付けて主導権を握り、攻撃の意外性を出したいということで変化させました。選手もその意図を理解しているので、並びを変化させたりします。ポジションを固定していると相手が対応しやすいので、そこにどう変化を付けるのか。遅いときはそのタイミングが後半になります。宇津木と小林が復帰して4試合経ちますが、指示されたことを理解しプレーを変化させることができる選手です。ポジションを変化させることで相手の守備がはまらないようにしています。

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選手コメント

GK 1田中 桃子

試合を振り返ってください。
リーグ戦で負けた相手ということが大きかったです。あの試合はボールを持てていた中で、一発のチャンスを決められた試合でした。そのため試合前に集中して試合に入ることを確認していました。前半はボールを持ちつつも相手にチャンスを作られていたところを無失点で抑えられて、前線の選手がゴールを奪ってくれて勝てた試合でした。

キックオフ直前で雨が降ってきて、GKとしては嫌なピッチコンディションでしたか?
ピッチが重たくてボールが動かないというよりは、ベレーザとしてはボールが良く滑った方が良いので、GKとしては気になることもありましたが、チームとしては問題なかったです。

ディフェンスラインが固定されてきていて、コンビネーションは良くなってきているか?
チーム全体としてやりたいことを共有していて、誰が出ても同じことができるようにしたいと思っています。今は経験値がある選手が入って試合を安定させてくれていますし、瑠美さん(宇津木選手)やイワシさん(岩清水選手)が「大丈夫、大丈夫」と声を掛けて精神的に落ち着かせてくれていることはとてもチームにとって大きいです。

後半74分にスーパーセーブがあったが、振り返ってください。
あのシチュエーションだとシュートもセンタリングもあるなと自分の中で見えていました。あの場面に限らず、今シーズンに入ってから見えるものが少しずつ増えてきているので、そこが積み上がっているかなと思います。その中で予想通りだっとことと、あの後方にダイブするようなシュートストップは練習でも取り組んでいるところだったので、上手く試合で出せて良かったです。

準決勝の相手がアルビレックス新潟レディースです。センタリングが上手な選手もいますが、どのように臨みますか?
センタリングの精度と前線の選手の高さが攻撃の武器だと思います。自分としてはクロスの対応は得意としているので、真っ向から勝負して勝てたら自分の自信にもなります。一番はセンタリングを上げさせないことですが、もし出されても勝っていければ良いなと思っています。

ここ最近の試合は押し込んでいる中で相手に足が速い選手がいて、GKとしては難しい状況だったと思うが、意識していた部分は?
ベレーザは押し込んでいる分、自分たちの背後へのボールが多くなるチームだと思います。そこは練習からチームメイトとすり合わせしているので、そういうところを漏れなくやれるかが、練習の成果になると思いますので、特段意識していることはないですが、トレーニングから取り組んでいます。

前半の最初は広島が圧力を掛けてきてカウンターを受けたが少しずつ主導権を握り始めました。後ろからどのように試合を見ていましたか?
前半は長いボールのセカンドボールを拾えていませんでした。ハーフタイムに攻撃で押し込み切ってマイボールにしようと話しました。前線の選手がやり切ってくれて後半はそのようなシーンが減ったので、前線の選手に感謝したいです。

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MF 20木下 桃香

仙台戦から1週間の間に準備してきたことや意識したことは?
仙台戦に関して、チャンスは作れていました。課題もありましたが、それ以上に手応えを感じる部分もありましたので、あまり焦る事なく、チャンスをより多く作れれば点は取れるかなと思っていましたので、そこまでやり辛さはなかったです。

仙台戦に比べて今日の試合はバランス良くプレーできていた印象ですが?
相手が違うこともとても大きいと思います。仙台はブロックを敷いてゴール前を固めてくる守備でした。それに対して広島は前からボールを奪いに来てくれていたので、そこを剥がすことさえできれば、押し込むというより少しカウンターのような良い形を狙えるかなと思っていました。自分達の前線の選手もスピードとパワーが武器の選手が多いので、仙台戦よりも今日の方がやりやすかったかなと思います。

低い位置でボールを受けることが多い中で、アシストという結果を出しました。
今は後ろからのビルドアップのところの役割が大きいです。ゴールやアシストの数字にこだわっているわけではないですが、やるべきことをやっている中で、そういう結果が出たということはすごくプラスだと思います。

序盤は相手のプレッシャーに苦しみましたが、先程言っていた『剥がす』というところで工夫したことは?
序盤は自分たち個人のミスが多かったです。連携というよりは個人の固さや判断のミスが目立ちました。前半にミスをしてしまっていた時間帯もそこまで圧が掛かっていたわけではないので、チームとして改善するというよりは、一人ひとりが落ち着いて相手を見て、いつも通りやろうということを意識していました。

シーズンが進むにつれて、スルーパスや最後の決定機の精度が上がっているのでは?
今の形をやり始めたのが最近ということもあって、自分たちの中でも少しずつ発展させていっているところです。まだまだできることがあると感じているので楽しいですし、その中で結果がついてきていることが嬉しいです。

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FW 11藤野 あおば

試合を振り返ってください。
リーグ戦や皇后杯を戦っていく中で、自分の運動量や攻撃の質、攻守の切り替えにおいて少し改善していかなくてはならないことが見つかったところで迎えた試合でした。自分が意識したことはよりチームのために走ることで、そこを念頭に置いて今日はプレーしました。前回の試合では、自分の立ち位置が中だけだったり、外だけだったりして自分のポジションやプレーエリアの幅が狭いと感じていました。今日は近くの選手と流動的に動いて、自分の良さを出していきたいなと思っていました。攻撃では、自分に必要とされている得点の部分が最終的に結果として出せたことは、すごく良かったかなと思います。

WEリーグ・仙台戦では得点が決まらず、本日は負けたら敗退となる試合で、コースが良いゴールが立て続けに決まりました。ゴールシーンを振り返ってください。
マイナビ仙台レディース戦は、攻撃陣がゴールネットを揺らせられなかったということが課題に上がっていました。シュートは枠に入れないといけないということもありますが、足を振らないとゴールを奪えないと思っていますし、思い切って振ることが自分自身のパワーを生かせる部分だと思っているので、プレッシャーや迷いは特になく、足を振り切れたかなと思います。

木下選手から良いパスが送られてきましたが、コンビネーションが合ってきていますか?
自分が合わせるというよりは、桃香さん(木下選手)に任せているような感じです。自分は思い切って前に走るだけです。素晴らしいパスの精度を持っている選手なので、自分は走るだけです。

シーズンが進むにつれて、ベレーザの仕掛けが速くなってきていると思いますが?
自分の実感としても速いなと思うこともあります。守備からボールを奪って攻撃になった瞬間に相手の隙が生まれやすいこともあります。その隙を逃さないで攻撃するというところで、自分ももっと切り替えを早くして、ゴールに向かうシーンを増やしていきたいと思っているので、そういうところはもっと改善していきたいです。 速い展開の中でも、技術や丁寧さを求めて、質高くやっていきたいと思っています。カウンターのシーンが何本かある中で、それがゴールに結びつくシーンがまだ少ないと思ってます。そこが一番チャンスだと思っていますので、もっと質を高めていき、最終的に皇后杯やWEリーグの優勝に繋がっていければ良いなと思います。

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