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MATCH試合情報

2013 Jリーグ ディビジョン2 第32節 - FC岐阜 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

真夏の厳しい3連戦に力を尽くしながら、3連敗という結果に終わったヴェルディ。残り11試合となったリーグ戦で昇格への望みをつなぐには、全試合に勝利する意気込みで戦っていかなければいけない。そこで迎えたアウェイでのFC岐阜戦。ここまで大黒柱としてチームを支えてきた高原直泰をメンバーから外し、9試合ぶりのメンバー入りとなる巻誠一郎をスタメンに抜擢した。直前まで雨が断続的に降る中、ここ最近の暑さが和らいだ涼しい気候の中でキックオフを迎えた。

序盤からボールを支配したのはヴェルディだった。最終ラインからじっくりとボールをつなぎ、左右に相手を揺さぶりながら綻びが生まれる時をうかがう。マイボールを失っても素早い攻守の切り替えとプレスバックでボール奪取して、すぐさま攻撃に転じる。徐々にバイタルエリアに侵入する回数が増えてくると13分にチャンスが訪れる。小池純輝が左サイドのスペースにボールを流し、飯尾一慶が鋭いクロスボールを供給。これに反応した巻が相手と競り合いながら身体を投げ出してボールを押し込んで先制に成功した。サイドを起点にしたヴェルディらしい形が実を結んだことで、チームは勢いに乗って攻勢に出る。16分、常盤聡が左サイドのスペースへパス。飛び出した石神直哉がワンタッチでシュート気味のクロスを入れると、ニアにできた密集を飛び越えたボールはファーサイドへ。これを逆サイドから走り込んでいた森勇介がワンタッチボレーで豪快にゴールに突き刺して一気に岐阜を突き放した。その後はボールを支配するものの、自陣に引いてゴール前を固める相手を崩し切れずにフィニッシュまで持ち込めずに消化不良気味で前半を終えた。

失点をしないことを優先に、なおかつ慎重にボールを動かしながら3点目を狙いにいった後半。その慎重な姿勢が後手な対応になり、逆に岐阜に押し込まれる展開を強いられる。マイボールにして反攻に出たいところだが、出足が鋭くなった相手のハイプレスの網にかかる場面が増える。徐々に押し返す時間も増えてきた終盤、82分にヴェルディの守備陣が痺れを切らした。森のバックパスを狙っていた岐阜のFWが佐藤優也の前でボールをかっさらってゴールへ流し込む。反撃の勢いに乗って前掛かりに出てくる相手に対して、ヴェルディは割り切って守備を固めながら、マイボールになった後は前線に預けてラインを押し上げて対応。自らのミスで苦しい展開にしながらも、最後を締めて4試合ぶりの勝利を手にした。

 

 

【試合後選手コメント:FW 18 巻誠一郎】

「普段のトレーニングとプラスアルファのトレーニングで皆が付き合ってくれているので、いつも自分の欲しいボールを上げてくれることは分かっていました。得点シーンでは最高の場所にボールがきました。普段のトレーニングではなかなかメンバーに入れないことはありましたけど、そこはプロとしてずっと同じ姿勢でアプローチを続けてきました。チームが苦しい時にこそチャンスが来ると、普段から試合に向けてアプローチしていた結果、今日、こうしてゴールという形にできたんだと思います。今日のゴールは、若い選手や普段メンバーに入れない選手たちにもいい刺激になったと思うんです。今はしっかりと自分たちのスタイルを崩さずにやらないといけません。結果が出ないとバラバラになってしまいがちだけど、そういう時こそしっかりとやらないといけない。今日の試合は自分的にとって久々の90分間でした。今年初めてのフル出場なのでしんどかったですが、チームのために何とかする、勝ち点3を取る、チームの苦しい時ほど何とかしたいという気持ちは強かったんです。次の試合も良い準備をして臨みたいと思います」

 

 

【試合後監督コメント:三浦泰年監督】

――今日の試合を振り返ってください。

「夏場のこういう暑い気候の中、本日ははっきりしない天気が続いており、朝から雨なのか湿度がどれくらいなのか分からない状況でした。暑い中でのアウェイでの試合は、90分通して常にいいパフォーマンスを出すのは難しいと思っていました。ただ、良い時間帯に、我々にとって良い選手が点を取ってくれた。そして、勢いのまま追加点を奪うことができました。そのあと3点目を狙いながらも、優先順位としては失点をしないことを第一に後半に臨みました。それも2-0で逃げ切るのではなく、失点をしないように3点目を狙うということです。しかし、後半にミスで失点をしてしまいました。非常にもったいない失点だったと思います。ただし、リーグ戦も残り10試合ですから、今はあまりネガティブな言葉を残さずに、前向きな部分を見つけながら、しっかりと次の試合に向けてリスタートする感覚が大事になってきます。天皇杯を挟みますが、しっかりトレーニングを行い、また身体を休める時間を作って、もう一度しっかりした時間を過ごしてリーグ戦に臨みたいと思っています。夏休みというのは学生だけのものなのかもしれませんが、夏休みが終わる最後の日に東京から来てくれて、我々を熱く支えてくれたヴェルディサポーターの声援に感謝したいです」

――今日は高原選手を遠征に帯同させず、巻選手を先発起用しました。

「目前の試合に向けて集中している選手、チームのために常に準備している選手を起用しただけです。巻を起用することについて、まったく躊躇しませんでした。どういう状況でもベストを尽くして準備をしてくれている。出番がない時も常に同じ姿勢で取り組んでいたのを見ていたし、そんな彼が先制点を決めてくれたということを嬉しく思いますし、彼が普段のトレーニングから行なってきたことの証だと思います」

 

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