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MATCH試合情報

2013Jリーグ ディビジョン2 第35節 - 東京ヴェルディ vs ザスパクサツ群馬

マッチレポート

【試合展開】

国立競技場でリーグ戦101試合目という節目の一戦となった今節。聖火がピッチを見守る中、3連敗中のザスパクサツ群馬と対戦した。2トップには前節のジェフユナイテッド千葉戦に続き、高原直泰と巻誠一郎を起用した。また、中後雅喜に代わり、出場停止明けの西紀寛が2列目の位置に入った。

序盤、相手のスローなペースに付き合い、ややローテンポの試合展開となる。カウンターからピンチを迎えるも、佐藤優也のナイスセーブなどでピンチを凌ぐ。すると19分に決定機が到来。左サイドでボールを受けた飯尾一慶が顔を上げ、速いボールでクロスボールを供給する。ニアに飛び込んだ巻が頭ですらしてゴールイン。しかし、その後は、平繁にGKと1対1の決定的なチャンスを作られるなど、攻め込まれるシーンが続いた。ヴェルディもチャンスを活かし切れず、追加点を決められないままハーフタイムを迎える。

後半は立ち上がりを相手に攻め込まれて、立ち上がりの1分に失点。反撃を誓って迎えた途端に同点に追いつかれてしまう。その後も相手の勢いに押される時間が続く。その中でも、フリーキックに吉野フリーで合わせるチャンスを迎えたが、ボールは惜しくもゴールの上に逸れていく。立て続けにフリーキックを獲得し、飯尾のミドルシュートがポストを叩くなど流れは徐々にヴェルディに傾き始める。その良い流れは、73分に中島翔哉が投入されたことで試合を動かす。81分、相手から高い位置でボールを奪うと、素早い切り替えから中島が相手DFを抜きながら右サイドを駆け上がり、ペナルティエリアのすぐ右外からミドルシュート。これが豪快にゴールネットを揺らして、ついにヴェルディが勝ち越した。

その後も中島はドリブルで相手陣内深くまで侵入するなど、マイボールの時間を多く作り出した。そして、アディショナルタイムの3分をチーム一丸となって乗り越えたヴェルディは、前節のジェフ千葉戦に続いて連勝を収めた。

ヴェルディは勝ち点を51に伸ばし、プレーオフ出場圏内の6位との勝ち点差を4に縮めた。次節は敵地で愛媛FCと対戦する。今までと同様に負けられない状況が続くが、目の前の試合を着実に勝利し、勝ち点3を確実に積み上げていきたい。

 

 

【試合後選手コメント:FW 7 中島翔哉選手】

――福岡戦でも決勝点を決めましたが、今日の決勝点はまた一味違うのではないでしょうか?

「そうですね。狙い通りのシュートだったので、今日の方が良かったかなと思います」

――国立競技場という舞台でああいう素晴らしい形でのゴールを決めたことは大きなインパクトになったのではないでしょうか?

「やっぱり、途中出場でゴールを決めることはみんなの心に残りやすいですし、そのチャンスを活かせて良かったです」

――高原選手との交代での出場となりましたが、何か思うところはありましたか?

「いや、誰と代わっても自分にとっては変わらないです。ただ、巻さんと2トップを組むのはとても楽しみでした。そのなかで結果が出せたことは良かったです。巻さんは一番自分のことを理解してくれていますし、自分の良さを出してくれます。もちろん、人間的にも素晴らしいと思っています」

――ゴール直後には一緒に喜んでいましたね?

「巻さんが来てくれました。それに『自分のゴールよりうれしかった』と言ってくれました」

――ゴールシーンで反転を使ってDFをかわしたのは、狙っていたことでしょうか?

「いや、決めていなかったです。相手がどうくるかを見て逆に対応していくというか、決めると固定観念が生まれてやりにくくなるので。自分としてはイメージがあるぶん、そういうプレーの方が合っているので。これまでもそういうやり方をしてきたので、決めてプレーすることはないです」

――エリアの前でシュートを打ったのは何か決断した部分があってのことでしょうか?

「いや、単純に決まると思ったので。ドリブルがちょっと大きくなってスピードに乗っていたので、いいリズムだったし打ちました」

――シュートを打った瞬間決まると思っていましたか?

「いい感触ではありました。ただ、ああいう形でのシュートは日頃から練習でやっているので、それを実戦で決めることができたのは自分にとってプラスになると思います」

――今日は比較的長い時間の出場でしたが?

「やっぱり、この試合でできるだけ多くのことを学びたかったですし、たくさんボールに触って仕掛けていくなかで、何かを得ようと思っていました。相手がこうきたときにどういうプレー、どういうドリブルを仕掛ければいいのかは、実戦でないと分からないことなので、今日は積極的にボールに触って仕掛けました。そのなかで感覚を磨くというか、感覚的なものをたくさん学べたと思います」

 

【試合後選手コメント:FW 18 巻誠一郎選手】

――試合を振り返ってください。

「僕らもプレーオフ圏内に入らなければならないという意味でも負けられないゲームでしたし、群馬も勝ち点がどうしてもほしい試合になりました。そういうなかで先に得点を奪うことができたのでそのままスムーズに勝ち点3を取りたいと考えていたところでしたが、後半の早い時間に同点に追いつかれてしまったことは、僕らがまだまだ未熟だなと思わせるところです。ただ、そういうなかでも最後にああいう形で突き放すことができたのは良かったと思います。僕らは結果が一番という条件のなかでプレーしているので、まずは勝ち点3を取れたことを評価したいです」

――ゴールシーンの直前にも似たようなシチュエーションがありました。それが得点シーンで活きた感じでしょうか?

「1本目のクロスの場面では小池と僕だけの関係でしたが、2本目のクロスでは僕とタカさん(高原選手)がファーとニアでスっと入れ替わって、そこでディフェンスラインが“あっ”となった瞬間にチビ(飯尾選手)が良いボールを入れてくれたので、2トップの良い関係性とクロスを入れたチビの関係が活きたという感じです。だから、僕一人のゴールではなく前線の選手たちの連動性から生まれたゴールだと思いますし、動きの質で決まったゴールです」

――クロスを上げた飯尾選手は巻選手がニアに走り込むことが分かっていたと言っていましたが?

「そうですね。あれは僕がすごく得意としている形で、練習でも試合でも何度もチビからああいうボールを受けているので、絶妙なタイミングで入れてくれました。そういうなかでタカさんがファーに流れて、空けたスペースを僕が使うという形でした。非常に良いゴールだったと思います」

――試合終盤には低い位置に下がって身体を張ったクリアを見せていましたね。

「別に普通のことです。センターバックが前に上がっていたので、チームを助けるために周りと上手くコミュニケーションを取りました。そうしたら『後ろに下がってほしい』ということだったのでそうしました」

――中島選手が入ってからの役割分担はどのようになっていたのでしょうか?

「やっぱり、ゴールが入るまでは追加点、勝ち越しゴールを奪うために前に重心を置かなければならなかったですが、そういうなかで翔哉(中島選手)が練習通りの形からすごいゴールを決めました。そのあとはどちらかというと翔哉の方が元気でしたし、翔哉は前のスペースでボールを受けるタイミングを持っているので、翔哉が前に出て僕はどちらかというと後ろでブロックを作ることが大事だと思っていました。流れのなかでそういう判断をしました」

――もうベテランの域ですが、最後まで全力でフル出場を果たしました。体力面ではいかがですか?

「いつもギリギリです(笑)。ただ、自分の良いところを消したくないという思いもありますし、チームが勝つために誰かが“汚い”とか“泥臭い”仕事をやらなければならないので、そういう選手はチームに一人か二人は必要ですし、それはもう僕の担当だと思っているので(笑)。そういった部分は自分が試合に出るために必要最低限のことだと思っています」

――プレーオフ圏内の6位と勝ち点が4に詰まりましたが、尻尾を掴んだという感覚はありますか?

「そうですね。目標はプレーオフ圏内ですが、うちのチームの特徴として、ここぞというゲームで負けてしまうので、やっぱり勝ち切れない試合も多いですし。だから、そういうことを意識するよりも、目の前の試合に集中して戦うということだったり、今日の試合でも先制してから追いつかれ、そこから逆転されるということもこれまでにありました。そういうなかで今日はうまく踏ん張ることができて、最後に勝ち越しゴールを奪うことができたのは大きいと思います。なので、目の前の試合だけに集中するということが、うちのスタイルに合っているのではないかと思っています。僕自身も次の試合、目の前の試合に向けて良い準備ができるように考えていますし、チームとしてもそういった姿勢でやっていければいいと思います」

 

【試合後選手コメント:MF 16 飯尾一慶選手】

――試合を振り返ってください。

「群馬は強かったです。やっぱり、先に得点を取るとその1点を守り過ぎてしまうところがあると思います。それが早い時間だと特にですね。守備優先でロングボールばかりになって、それは良い感じではないですね。リスクの少ないところに早くボールを蹴りたいとか、そういう形になってしまっています。そういった部分を今後検証して、練習などで話し合っていきたいです。でも、たぶんチームとしてそういうとこまで行けていないですね。きっとそういうふうに話してもできないと思います」

――三浦監督が盛んに集中しろと指示を出していましたが、チームとして緩い部分がありましたか?

「そうですね。バックパスが危ない場面とか、そういうのが一本前半にありました。そういうことがあると、早く前に蹴りたくなってしまったり、怖がってロングボールに逃げてしまっていました。早い時間に得点したことで、勝っている状況に焦ってしまって、このまま“ゼロ”で抑えれば勝てるという意識が強くなってしまっているんじゃないかと思います」

――ロングボールが多かったのは2トップが競り勝てるという計算があったということではないのでしょうか?

「もちろん、そういった意味合いもあったと思います。でも、その選択肢は最終的にパスの出しどころがない時にやることだと思います。中盤が空いていないとか、そういう時に限ってです。ロングボールが真っ先に思い浮かんでしまうと、相手の守備もヘディングが強いですし、全部が全部勝てるわけではないので。前の人も条件が良い時にボールを入れてほしいと思っているだろうし、そのへんの判断がまだ甘いです」

――群馬が予想していたフォーメーションと違うものを用意してきて中盤はマンマーク気味にうまく守っていた印象ですが?

「人は多かったですね。プレスに上手くはまってしまいました。後半の入りも相手が自分たち以上に集中していて、キックオフ直後からドリブルで仕掛けてきて、そこから失点してしまいました。やっぱり、ああいう形でやられてしまうのはもったいないです。それも後半開始1分とか2分に取られるのは自分たちの準備不足か、油断によるものだと思います。そういうことをしているとこの先勝てないと思いますし、プレーオフ圏内の6位以内を目指して戦っていますが、それが難しくなっていきます。そのへんはしっかりと次からやっていきたいです」

――今日の勝利でプレーオフ圏内の6位と勝ち点4差になりましたが?

「そうですね。でも、まだまだです。その間にたくさんチームもいますし、ただ目標がはっきりしているぶん、6位以内を目指すということがはっきりしているので、自分たちが勝ち続ければ可能性が見えてきますが、負けた時点で可能性がなくなるというふうには、みんなが理解してやっていると思います。だから、ああいう立ち上がりとかに失点してしまうのはもったいないと思いますし、本当に全員が6位以内に入りたいと思っているならば、ああいう失点はしないはずです」

――今日は積極的にミドルシュートを放っていましたね?

「そうですね。やっぱり、最後まで崩すのは難しいことですし、ミドルシュートがあればDFも飛び込んでくるので、そうすると前の選手が空くと思ったので打ってみました」

――巻選手のゴールをアシストした場面は、最初からニアを狙っていたのでしょうか?

「ちょうど真ん中ぐらいにポジションを取っていたので、たぶんニアに飛び込んでくると思っていました」

――決勝点を決めた中島選手についてはいかがでしたか?

「素晴らしいゴールでした。あいつも出場時間が少ないとか、なかなか試合に出られない時期もありましたし、色々大変だと思いますが、こうやって得点を取ること。しかも、1-1の同点で最後の何分かで取れたことは自信にもなりますし、今後も続けてほしいです。ずっと練習を頑張っているし、いつか報われるじゃないですけど、こういうふうに結果になっているわけですし、自信を持ってやってほしいです」

 

【試合後選手コメント:DF 23 吉野恭平選手】

――今日はセットプレーから惜しい場面がありましたね?

「倒れながら打ったので上からかぶせようという意識が強すぎて、逆に力んで外してしまいました。この試合を通じてニアを狙っていたのですが、決めることができなくて悔しいです。今日はあの場面に限らず、チャンスがいくつかあったので、本当に悔しいです」

――先発2試合目ということで、縦へのフィードなど意欲的にプレーしていた印象ですが?

「そうですね。前回は無難にこなした感が自分のなかであったので、今回はもっと自分の良いところをアピールしようと、長いボールでしたり、積極的にポゼッションに絡もうとしていました。そういう意味では森さんやエーコ君(小池選手)に長いボールを送ろうとしていたのですが、あと少しタイミングが合わなくて繋がらなかったりしていたので、そういうタイミングや精度を高めたいです。ミスをしてもいいので、もっと狙っていかないと自分の成長に繋がらないので、これからもチャレンジしていきたいです」

――相手の前線からのプレッシングの印象はいかがでしたか?

「前半に1本、平繁選手からプレッシャーを受けてボールを持ってしまった結果、相手に当ててしまいました。スローインになってくれましたが、自分のなかで判断が遅れたなと感じました。ブロックを作る時と前から来る時が結構曖昧だったので、戸惑いはありました。ボールを持てる時はかなり持つことができて選択肢もたくさんあったのですが、相手が狙って前から来た時はやりにくいと思っていました」

――後ろから見た感じでは前の選手がマンマークで相手の守備にはまってしまった印象でしたか?

「そうですね。はめられている感がかなりあって、ガミさん(石神選手)とかにもパスを出し辛かったです。あんまりパスの出しどころがなくて、狙われている感じもあったので、なかなかパスを出せなかったです。もう少し、自分のところでボールを動かせれば良かったのですが、それは今後修正していきたいです」

――同期の中島選手がやってくれましたね?

「練習から翔哉とマッチアップしていて、正直この前の試合で戦ったケンペス選手よりやり辛い相手だと思っていました。だから、翔哉が出たら必ずやってくれるなと思っていました。僕としては予想通りです」

――今日は失点してしまいましたが、ご自身が先発してから連勝しています。手応えは感じていますか?

「2連勝はしましたが、今日でいえば一本、平繁選手に抜かれてしまいましたし、今日の自分の出来はよくなかったです。今日のようなパフォーマンスであれば、次は使ってもらえないと思います。なので、勝てたのは良かったですが、自分としては悔しさが大きく残っています。この悔しさを糧に、また練習にしっかりと取り組んで、次も試合に使ってもらえるように頑張りたいです」

 

 

 

【試合後監督コメント:三浦泰年監督】

――試合を振り返ってください。

「群馬が、自分たちが準備していたのとは違う形といいますか、システムで入ってきたなかで、少し様子をうかがうような立ち上がりとなり、上手く先制点が取れました。形を変えたものの、群馬はストロングを抑えてウィークなところをついてくるところで、4バックから3バックにして、以前に取り組んでいた3-4-3だったのではないかなと思いました。そのなかで前半に点は取れたものの、やってはいけない、得点に浸るような部分、ようはどこか攻撃または集中力を切らせるようなことに繋がってしまった。それを引き締めるためにハーフタイムである程度のことを選手たちに伝えましたが、後半の立ち上がりは、意図して選手たちに言ったことと逆の内容になってしまった。それによって 非常に難しい状況になったし、交代カードの切り方も考えなければいけない状況になったのかなと思っております。交代選手がしっかり仕事をしてくれた。それは非常に大きいものです。少し涼しくはなってきたものの、フルタイムでハイスプリントし続ける、またはメンタル的にもハイテンションで通せるわけではないなかで、こうしてうまく試合を運べたことは今後に繋がるのかなと思っています。交代選手3人、関光博もサイドで森勇介に代わって入るとなると、メンタル的にも負荷はかかる非常に難しい状況の中で、最高ではないですが最低限の仕事はしてくれたと思います。安田も数回ミスはあったものの、何をすべきか、試合をどう自分たちがモノにするかということを考えながら、辛抱強よくプレーしてくれた。翔哉については、20分間の中で点が欲しい時に使ったという意味でも、彼はしっかり仕事をしてくれました。ただ、彼も最高の出来ではなかっただろうと思っています。それでも、この聖地国立で高原に代わって試合に出ていって点を取るという結果を残したことは、日本サッカーの未来を少し明るくするようなものだったのではないかと思います。残り7試合ということを考えると、我々はいつまでもこの勝利に浸るわけにはいかないですし、もうすでに次の勝負は始まっていると思っています。しっかり集中してこれからのことも進めていかないといけないと思っています」

――全体的に見て、すごくいい試合だったと感じたのですが、監督から見てはいかがだったでしょうか?

「今日の試合でも、良い時間帯と悪い時間帯、集中できている時間帯とできない時間帯が正直まだありました。結果だけを見て、今非常に良い状態だというのは軽率なのかもしれませんが、この勝利によってプラスアルファとして選手の自信がついてくることは確かですし、私から言えるのは、彼らがしっかりとした姿勢でトレーニングをして、しっかりとした準備のなかでトレーニングをしているということです。そういうものがこういう結果に繋がっていくというのは、残り7試合を考えても良い流れになってきたと思います。運とツキがサッカーの中では非常に大事だとしたら、そういうものを少しずつ自分たちの方に向けていければ、7試合を勇気を持って戦える材料になるんじゃないかと思います。その中で、高原と巻が前節から先発で出て、少し周りが良い意味で刺激されている部分はあるのではないか。33歳、34歳と、年齢的には周りと比べればベテランに差し掛かって来ている選手が、立ち上がりから相手にプレスバックをかけたりするなど、献身的なプレーというのは周りに良い影響を与えているのかなと思います。ただ、先発に関しては前節の駒沢での千葉戦、今日の試合を含めて寸前まで悩んだ中で2人をチョイスしました。その中で巻が19分で点を取ったというのは、起用としては、大事な試合で効いたなと感じています。ただ、このあと7試合がすべて同じように進むとは思っていません。対戦相手の特性、ウィークとストロングな部分をしっかり把握したなかで 、このあとも選手起用をしていかなければいけないと思っています」

――今日の勝利で勝ち点が51ポイントとなり、6位との勝ち点差は4になりました。全体的にも、勝ち点6差のなかに多くのチームがひしめいている状況をどう感じていますか?

「勝ち点は減らないので、積み重ねるだけです。周りの勝点を自分が細工することもできませんし、関係ないと思っております。残り7試合で取れる最大の勝ち点は21ポイント。それ以上にはならないわけですから、そこだけに集中していきたいです。周りがどうであったかということも、自然に目に入るし耳にも入りますが、いまこの時点では関心はないです。ロッカーで自分が着替える場所に今日の他会場の試合結果が置いてありましたが、目を通していません。自分のチームをしっかり見つめて、1ポイント1ポイント積み重ねていくことが大事だと思っています」

――今日、中島選手を起用しましたが、彼に賭けた理由はどんなところにありましたか?

「賭けていたわけではないです。しっかりと得点を計算できる形でした。それを、相手がまだ元気な時に使うか、相手が少し対人対応力が弱まってきた時に使うか、それをどっちにするか自分は実際に悩んでいました。その中で、短すぎても彼のギアがマックスにならないかもしれないと考えたので、長くて45分、短くても20分以上は彼を使うなかで、相手の弱いところから得点が生まれる可能性があると分析していました。一番悩んだのは、頭から巻と高原のどちらかと組ませて頭から決めにいくかということ。俊敏な選手に対して、コーディネーション能力の高い選手に対して、頭から攻めていくか、それとも切り札に使うかは悩んでいました。彼は、トレーニングの中でもああいう一番遠いコースを狙うシュートを持っていますし、逆に言えば、トレーニングではもっと相手を引き裂くスピードを出せているし、キレもあります。あの一瞬、ファーサイドのサイドネットに打った場面のように、もっとそうした特長を出すための準備やメンタリティの部分を鍛えていくことによって、90分間に渡って持ち味を発揮できる選手に育っていってほしいと思っています」

――中島選手について守備面の成長を感じていますが、三浦監督の評価はいかがですか?

「やはり彼の欲というものが、一人で公園でボールを蹴るようなものではいけないと思います。そういう意味では、彼はいま、成長しようとしていると思います。サッカーは公園で一人でボールを蹴るものではありませんし、やっぱりグループでグループメンタリティを持って勝利に向かって自分の大好きなプレーを出していくことにあります。きっと自分の好きなことをやるには、チームメイトのために二、三の仕事をこなさなければ、18歳の選手がそんなに好きにプレーすることはできない、そういった空気が自然と今のヴェルディに流れているのかもしれません。私自身は現役時代からあまりそういう考えは持たなかったですし、監督になった今も同じです。ただ、いる選手たちがそういう気持ちを持っていれば、若い選手たちもしっかりと頭を使って自分の好きなサッカーを長い時間やるために、どう努力するか、そのチャンスでどのようにプレーするかを考えなければいけないです。そのなかでいままでの経験のなかで、ジュニア、ジュニアユース、ユースとヴェルディで育ったなかで、きっとベンチに座ったことや、悔しい思いをしたこと、または理不尽な経験をしたことはあまりなかったのではないかと思います。そういうなかで、いま彼がそういったものを味わいながら強く成長しようとしているのではないかと思っています。たまたま、今日の試合で点を入れたから彼を褒めるのではなく、ここ数試合1分であっても2分であっても、彼は一生懸命に相手を追いかけたり、プレスバックしたり、プレスを掛けたりしています。それを続けて行くことは非常に大事であります。冒頭で語ったように、この国立という場所で高原に代わって出てきて得点を決めたことは、やはり将来、日本の宝になることだと思いますし、もっともっと成長してほしいです。今日の得点に驕ることなく、明日からまた努力してほしいと思います」

 

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