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MATCH試合情報

2013 Jリーグ ディビジョン2 第42節 - モンテディオ山形 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

 いよいよ今シーズン最終戦を迎えたヴェルディ。新体制1年目の締め括りは、敵地に乗り込んでモンテディオ山形と対戦した。前節の徳島ヴォルティス戦に続き、この日も4-4-2のシステムを選択。出場停止処分が明けた金鐘必をCBに配置し、2トップには巻誠一郎と中島翔哉をセレクトした。

 相手はガンバ大阪とヴィッセル神戸に次ぐリーグ第3位の得点力を誇る攻撃的チーム。数字の裏付け通り、山形は序盤から前掛かりな姿勢で積極的に攻撃を仕掛けてきた。サイドを起点に揺さぶる相手に対して、ヴェルディは焦れずに中央を締めてブロックを形成。ペナルティボックスの深くまで侵入されながらも、最後のフィニッシュの場面で身体を張って耐え続けた。時にはカウンターから好機も作るが、バイタルエリアまでボールを運びながらも、フィニッシュ手前でミスが出て、そこから逆にカウンターを返される場面が目立った。それでも、わずかに枠を外れた鈴木惇のミドルシュートやセットプレーから押し込んだがオフサイドと判定された刀根亮輔のシュートなど、局面では惜しい場面を作った。

 耐える時間が多かったものの、勝機も見える中で前半を終えて後半に突入する。58分には久しぶりの公式戦出場となった高木大輔をピッチに送り出し、攻撃の活性化を狙った。しかし、その2分後にアクシデントが起こる。球際で厳しく対応した吉野恭平が、危険な行為とみなされて一発退場。「これから」という時間帯で数的ビハインドを負う展開に。その後は、じっくりと自陣を固めて、カウンターから微かな可能性に賭けるサッカーに移行。何度となくサイドを破られて鋭いクロスを供給され、細かいパスワークからバイタルエリアに侵入を許しながら、GK佐藤優也を中心に集中力を切らさずにシャットアウト。ボールを奪ってからのカウンターは上手くはまらなかったが、後半だけで15本のシュートを打たれながら、一度もネットを揺らされずに0-0で試合を終えた。

 今シーズン最終戦はスコアレスのドローで終了した。目標であるJ1昇格に届かなったシーズンではあったが、チームは少なからず経験を積んできた。この蓄積を生かすのが来シーズンとなる。

 

 

 

【試合後監督コメント:三浦泰年監督】

――試合を振り返ってください。

「最終節でしかもアウェイということで、非常に難しい試合になるなと思っていました。今シーズンの山形は74得点を決めるなど攻撃力が優れており、どういう風にそれを抑えながら、我々のアグレッシブな部分を出していけるかをテーマに準備をしました。最終的には後半の序盤で一人少ない状況になった中で、どうしても人数をかけて点を取りにいく攻撃的なサッカーができない状況にはなったものの、選手たちはそういうアクシデントにも粘り強く対応していました。フィールドにいる10人が、一人少ない状況になって何をすべきかをしっかりと頭に入れてプレーしていました。ガードを固めながらカウンターパンチを狙うような、打たれてもガードをしながら一つのチャンスを狙うという選択を最後に見せられたというのが、一つ評価できる部分じゃないかなと思います。今シーズンは今日、この試合で終わるわけですが、ヴェルディにとってサッカーが終わるわけではないですし、この経験を糧にして、一歩一歩しっかりと歩いていかなければいけないと思っています。1年間支えてくれたヴェルディに携わる人たち、サポーター、スポンサーを含めて、すべての皆様に本当に感謝したいと思います。そして、不本意な結果ではあったものの、一日一日全力で努力してくれた選手にもしっかり感謝したいと思っています」

――一人少なくなってから守備のところははっきりしたと思いますが、攻めるところでどういった形を狙っていたのかを教えてください。

「あれだけの迫力のある攻撃――サイドから精度の高いクロスが上がり、中央で決定的な仕事ができる選手を揃えている――を持つ山形に対して、どう攻めるのかという部分は、8人のブロックをセットして、奪ってからどう攻めるかがポイントでした。そこに関しては、4-4-1のトップである巻に入れて収める、またはこぼれたボールを中盤の『4』の両ワイド、あの時間帯ですと(高木)大輔と小池がどれだけ押し上げて、セカンドボールを拾えるか、巻の目線の入るところまで押し上げていけるかが大事でした。相手が焦れる中で相手のミスを狙う。それぐらいしかあの状況では見出せなかったんじゃないかなと。それを選手がしっかり把握した中で戦ってくれました。理想的には、もちろん10人ながらも人が減ったことを感じさせないようにボールを回して、相手のバイタルゾーンにボールを運ぶサッカーができればベストでしたが、今日はそこまで至りませんでした」

 

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