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MATCH試合情報

2015明治安田生命J2リーグ 第25節 - ロアッソ熊本 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

前節、敵地でのギラヴァンツ北九州戦に1-0で勝利し、最下位の大分トリニータに敗れたショックから立ち直ったヴェルディ。7月の中3日3連戦を2回行うという過密日程の中、2回目の3連戦のスタートを勝利で飾った。中3日で戦うのはまたも九州勢のロアッソ熊本。4日間で九州に2回遠征する非常に過酷な日程の中、火の国熊本に乗り込んだ。スタメンの顔ぶれは前節がベース。ただし、前節で負傷交代した田村直也はベンチスタートとなり、大卒ルーキーの大木暁をスタメンに起用した。プロデビューを果たした通称“ボンちゃん”は随所に持ち味を発揮し、最終的には育成組織時代の“同期”がボンちゃんのプロ初勝利を呼び込んだ。

朝から降っていた雨は予報に反して昼以降も降り続け、選手たちがピッチ内アップで登場する段階まで打ち付けるようにピッチを濡らした。ただし、水はけのよいグラウンドは決してぬかるんだり水が溜まることはなく、ややスリッピーな状態にとどまった。これがヴェルディには幸いした。序盤から細かいパスをテンポよくつなぎ、2トップが仕掛けてゴールを狙っていく。ボールは濡れたピッチ上をよく走り、ヴェルディの選手の技術の高さも手伝って、スピーディな展開を実現した。逆にロングボールを多用し、FWが競ったこぼれ球を狙う形のロアッソ熊本は、ボールコントロールに苦心してミスが見られ、フィニッシュまで持ち込めない。ヴェルディもバイタルエリアでのラストプレーがフィニッシュにつながらない状況が続いたが、19分にようやく決定機に結び付ける。左サイドでパスワークを起点に杉本が前を向いてペナルティエリア内へ。ゴール目前で左足を強振したが、相手GKが辛うじて弾き出した。これで得たコーナーキックでは、こぼれ球を大木がボレーで合わせると、相手DFがクリアし切れなかったボールがゴール目前の高木大の元へ。強烈なシュートはGKを抜いたがカバーに入ったDFに当たり、跳ね返りを高木大が再び頭で押し込んだがクロスバーに撥ね返された。27分には右サイドから南秀仁がドリブルで切れ込んで放ったシュートのこぼれ球に澤井直人が反応して飛び出すが、GKの手前で合わせたシュートは枠を捉え切れず。35分には、ワンツーからオーバーラップした大木がスペースへ飛び込んで低い弾道の鋭いクロスを供給。ファーサイドに飛び込んだ高木大がフリーで合わせたが、頭で押し込めずにゴールの上へと逸れた。

単調な相手の攻撃を抑えて、攻撃ではアイデアを出して相手の守備ブロックを突破したヴェルディ。それでも冨樫監督は「前半と同じようにやろうとは言わない。それでは停滞するだけだ。さらにプレー精度を高めよう!」と檄を飛ばして、選手を後半のピッチに送り出した。さすがに後半に入ると熊本のペースで試合が進む時間帯も出てきた。その中で、井林章とウェズレイのセンターバックコンビが、相手のターゲットマンである2トップにことごとく競り勝ち、セカンドボールを狙う相手の2列目の選手にはボランチやサイドMFが絞って中央を締めて対応する。押し返す力を欲した冨樫監督は61分に高木善朗を杉本に代えて投入する。すると、ピッチ中央でボールを収めて時間を作る高木善に呼応して若手が前線に顔を出すようになり、高い位置でボールを保持してフィニッシュの糸口を模索し始める。そして74分、左サイドで澤井が相手と競り合いながらボールを拾い、目前に入ってきた高木善へ。高木はドリブルをしながらペナルティエリアに侵入し、目前にDFがいながらもカーブをかけてファーサイドを狙う。長身GKが伸ばした手も及ばず、ボールはゴールの右上隅へと吸い込まれていった。左斜め45度という高木善のお得意のエリアから、華麗なゴールが生まれた。ここで守備ブロックを固めず、前からのプレスと攻撃の姿勢を貫くヴェルディ。33分にも高木善の展開から菅嶋弘希が折り返し、南がゴール前に飛び込むチャンスを作った。その後はセットプレーから危ない場面も作られたが、最後まで全員守備で集中力を失わず、マイボールになってからは余力を振り絞って前線に顔を出して攻撃姿勢を継続。アディショナルタイムのラストワンプレーでフリーキックからきわどいボールを入れられたが、ブロックしながら相手には触らせずにタイムアップも迎えた。

2試合連続となる高木兄弟の決勝点で九州遠征連勝を果たし、順位はひとつ進んで5位となった。4日後のホームゲーム京都サンガF.C.戦に向けて、良い流れが生まれている。過密日程の連戦を最高の形で締め括るべく、休みなく中3日のトレーニングでプレー精度の向上と組織戦術の浸透を目指していく。

 

 

【試合後監督コメント:冨樫剛一監督】

――試合を振り返ってください。

「スカウティングの段階から、熊本さんが非常に調子が良くて連動性のあるサッカーをしているので、自分たちは警戒心とチャレンジャー精神を持ってここに来ました。サポーターも集中して声を掛け続けてくれたし、自分たちも最後の最後まで気を抜かずに攻守に、DFが守備だけではなく、FWも攻撃だけではなくチーム一丸となって90分戦ったのが最後の最後で勝てた要因だと思います。比較的ボールを動かしながらバイタルエリアに入っていくこと、また背後をとっていくことはまだしっかりとは見ていないけど、できたのかなと。そこで高木善朗が前を向けてシュートを打てた要因だと思います。あそこでシュートを打てた善朗も質が高かったですし、それ以外に他に動いた選手、それを見逃さずにパスを出した選手含めて、チームでとったゴールだったと思います。もう自分たちは週末のゲームに向けてスタートしていると考えていますし、ここが一番大事になると思っているので、次のホームでの京都戦でしっかり戦いたいと思います」

――プロデビューとなった大木選手の評価は?

「大木はユースから駒沢大学に行きました。4年間、彼が大学で積んだ経験は目には見えないかもしれないけど、そのゲームというのはシビアなものだったと考えています。なので、自分は今日、彼を大事なゲームでスタートから思い切って出せたのは、そうした彼が培ってきた経験というのが必ず生きる、またユースからトップに上がれなかった気持ちを持ってゲームに入っていけると信じていたので、思い切ってやってもらいました。実際、前半に彼からのクロスであったり、守備のところも集中してやってくれたと思います。彼が今出せる限界まで出しての交代だったので、自分としては良かったと思うのと同時に、ここから彼がポジションをとっていくためにより強い気持ちを持ってトレーニングに臨んでほしいと思います」

――前半戦の対戦から1か月後の対戦で、守備の面で変わったことは?

「前半戦の対戦で自分たちが失点した形というのは、自分たちのミスが原因だと考えていました。だから、自分たちがファーストボールを競らないとか、FWがしっかりと身体を当てないという部分で相手にボールが渡るのが一番危険だと思っていたので、そういうところのゲームの入り方の修正をしました。ただ、前半戦は負けましたが、自分たちがボールを持たないかと言えばそんなことはなかったと思いますし、逆にボールを持っているのに、持たされているのか、自分たちが持って意図してスペースを作って使うという作業ができていたのかというと、そこが今日はこの前との違いになってくるのかなと思います。2トップの縦の動きであったり、3人目の動きであったり、縦に対してのランニングやパスが多く、今日はバックパスが少なかったので、そこが今日は熊本さん相手にできたと思います」

――セカンドボールを回収できていた要因は?

「相手の怖い攻撃は、齋藤選手の強さからの嶋田選手や常盤選手の2列目からの飛び出しだと思っていました。なので、自分たちはコンパクトに前線と後ろを保つこと、またファーストボールを競った時にサイドバックの内側を締める動き、ボランチがプレスバックしてセカンドボールを回収するというところで意識の問題を強く求めたところ、選手たちが集中してやれて上回った要因だと思います」

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