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MATCH試合情報

2016明治安田生命J2リーグ 第10節 - ザスパクサツ群馬 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

前節、ホームで0-3という悔しい完敗を喫したヴェルディ。今節は敵地に乗り込んで、ザスパクサツ群馬との一戦に臨んだ。ゴールデンウィークの初日で19:30キックオフという条件にも関わらず、ビジター側スタンドにも緑の塊が陣取り、ホームゲームさながらの雰囲気を演出して選手を後押しした。ここまでの厳しい戦いから流れを変えるべく、チームは選手起用に手を加えた。2トップに杉本竜士と北脇健慈、左サイドMFには澤井直人を置き、ダブルボランチは中後雅喜の相棒に楠美圭史を起用した。また、左サイドバックには、本来攻撃的なポジションを得意とする中野雅臣を置き、サイドから攻撃を形作ることを念頭にメンバーを構成。2種登録の渡辺皓太がはじめてJリーグの公式戦のベンチに入るなど、非常にフレッシュな顔ぶれでこの試合に挑んだ。

そのフレッシュな部分が立ち上がりは落ち着きのなさという部分で裏目に出てしまった。前方向に向かっていく積極性はあるが、つなぎの部分でのミスや個人間の意図のズレで上手くリズムがつかめない。そうこうしているうちに相手に先に形を作られてしまう。5分、右サイドからアーリークロスを入れられると、落下点にいた常盤に頭で合わされて失点。出端を挫かれる宴会となった。今シーズンこれまでは、ここで意気消沈することが多かったが、この日はここから一気にエンジンが掛かる。高木善朗を起点にボールが動き始め、2トップの縦横無尽な動きから高い位置で起点を作って反撃に出る。セットプレーでもあと一歩というチャンスを作り出すと、30分にようやくゴールをこじ開けた。右からのコーナーキックでキッカーの中野はショートコーナーを選択。これを受けた高木善が反転しながら相手の脇を抜けてゴールライン際を突破。クロスボールは一度ブロックされたものの、こぼれたボールがペナルティスポット付近に流れたところを井林章が反応して豪快にゴール隅に蹴り込んで同点に追いつく。若いチームはこれで活気づく。チーム全体に躍動感が生まれると、杉本や北脇が縦への推進力となってボールを運び、高い位置でボールを動かしていく。そして次の歓喜は間髪入れずにやってきた。34分、田村からの縦パスを受けた高木善がボールをコントロールしてタメを作ると、その間に加速した安西幸輝が右サイドのスペースへ向けてスプリント。そこにベストなタイミングでボールが落ちるように、高木善がバックスピンをかけて浮き球のパスを送り込む。中を一度確認した安西はニアに走り込んだ北脇を囮にマイナス気味のクロスを入れる。ボールが向かった先に待ち構えていたのは相手DFだったが、背後から走り込んだ澤井が勢いに乗ったボールに足を出して合わせると、シュートはゴール右上隅へと流れ込んだ。実に、昨シーズンの9月13日に同じスタジアムで3-1で勝利して以来21試合ぶりのマルチゴールとなった。勢いに乗って前に出ていきたいチームだが、ここからアクシデントが重なる。前半終了間際に高木善が鼻を負傷して流血し交代。ここから流れがやや相手に傾いていく。

後半の序盤は勢いを失わずに前に出ていたが、相手が単調なロングボールで押し返す策に出ると、徐々に攻守の切り替えで運動量が増えて足が止まり始める。67分、69分と立て続けにゴールまであとわずかまで押し込まれるピンチを迎えると、逆に73分に反撃の絶好機が訪れる。相手の背後のスペースに南秀仁が飛び出し、GKと1対1の場面。しかし、GKをかわしてから放ったシュートは枠を捉え切れなかった。その直後の75分、ロングボール攻勢に屈する形でバイタルエリアに押し込まれ、長身センターフォワードが落としたボールに反応した選手を捕まえ切れずに失点。終盤に入って同点に追いつかれてしまう。サイドを起点に北脇が飛び込んで絶好機も作るが、反撃に出たいチームを2度目のアクシデントが襲う。安西が右足を痛めて交代を余儀なくされ、冨樫監督の意図とは裏腹に交代策で後手を強いられる。その後は全体的に前に出ていく力が足りずに2-2のドローで試合を終えた。

久しぶりのマルチゴールで逆転までこぎつけたが、その後の試合の進め方でまだまだ未熟な部分が出た。これを反省材料に、続くホーム2連戦でゴールの歓喜と勝利の歓喜をサポーターに届けたい。

 

【試合後選手コメント:MF 14 澤井直人】

――ゴールシーンを振り返ってください。

「幸輝が抜けて、幸輝も日頃からクロスの練習をしていたので絶対に良いボールが上がってくると思っていたので、あとは気持ちで押し込むだけというか。上手く伸ばした足がボールに当たってくれました」

――相手の背後から飛び込む形でした。

「相手の死角から入ってつま先触る形だったので、ラッキーな形でした。健慈君がニアで潰れてくれて、越してくるボールだったのでそこに足を出せば何かが起こると思っていました」

――勝ち切りたかったですね。

「2-1のまま3点目をとれれば一番良かったですが、相手に追いつかれた後でも強いチームだったら3点目がとれるでしょうし、今は勝ち点3が何としてもほしい状況で、引き分けではなく勝ちにこだわっていけるようにチームとしてまとまりたいです」

――後半に相手の流れになって以降も決定機はありました。

「決定は2、3回あったと思うのですが、それを決め切ることもそうですし、回数は相手のほうが多かったので、それは単純に自分たちが走れなくなってしまったというのもそうですし、次はホームなのでそこを改善したいです」

 

【試合後選手コメント:MF 28 楠美圭史】

――試合を振り返ってください。

「最初はバタバタしてしまってミスも多かったんですが、皆の切り替えがいつもより早かったと思いますし、それが良い方向になっていったので良かったと思います。ただ、ミスが多い部分は次に向けて修正しないといけないですし、あれで失点しまうともったいなので」

――先制された後のチームの切り替えは、今シーズンこれまでなかったもの?

「自分を含めて今年チャンスが少なかった選手が多く出ていたので、絶対に取り返したいという気持ちが強く出ていたと思いますし、それが逆転につながったのかなと思います」

――個人としてのパフォーマンスは?

「チームと一緒で、入って最初はピンチにつながるミスもあって、バタバタしてしまったんですが、逆に失点してからのほうが落ち着いてプレーできて、サイドチェンジしたり展開を変えることもできたので、それを続けていきたいなと思います」

――後半は相手がリズムを作る中で、チームとしてもチャンスを作りました。

「それは勝っていたので、向こうはセンターフォワードに当ててというやり方をしていて、それはチュウさんともハーフタイムにそういう展開になると話していて、ある程度は準備をしていたんですけど、決定機をしっかり決めて勝てる試合だったと思うので、非常に悔しいです。サポーターの人たちに勝利するところを見せられていないので、チームでひとつになって今日の良かったところを次につなげられるように、間は短いですけどいい準備をして臨みたいです」

 

【試合後選手コメント:MF 16 中野雅臣】

――久しぶりの出場で左サイドバックでの起用でした。

「いつも2列目が多いんですけど、考え方は一緒で左サイドハーフと同じスタンスで臨みました。いつもはFWとコンビネーションをとることが多いですが、今日はFWと左サイドハーフの直人君の両方を同時に見ながらボールを配給できたので、そこは見やすかったです」

――自身のイメージと実際にプレーしてみたところの差は?

「相手の背後にボールを入れる意識だったんですが、相手を上手く後ろ向きにできない時と上手くボールを背後に配球できる時と両方あったので、それを100パーセントの確立でできるようにキックの精度で差を出したかったです」

――攻撃の部分は元々のポジションとして期待されている中で、今日は守備でも球際で誰よりも戦っている印象です。

「1対1では絶対に負けないという気持ちでやっていました。後半に苦しくなったのでは、キーパーやセンターバックからの展開が多くなってしまった部分が要因としてあると思うので、そこでサイドバックが受けて展開することでもっと楽に試合を運べたかなと思います。なので、自分としてはもっとボールを積極的に受けて、攻撃の部分で貢献をしたかったです」

――次節に向けて一言お願いします。

「今の勝ちたいという気持ちをもっと高めていって、チームがやりたいことをひとつにまとめれば自然と勝ちが見えてくると思います」

 

【試合後監督コメント:冨樫剛一監督】

――試合を振り返ってください。

「前節までのことを踏まえて少し選手を変えて、前半から自分たちが積極的に動き出してアクションを起こすことで試合を始めていこう、何かを生んでいこうという中で、新しく入ってきた選手たちのフレッシュさ、あるいは想いみたいなものが前半はよく出ていて、自分たちは先に取られはしましたが、そこからしっかり逆転までいけた要因だと思います。ただ、前半はアクシデントで善朗を失ってしまったところから少しずつセカンドボールへの反応だったり、自分たちがボールを持っている時の出した後の動きの量が落ちていく中で、アクシデントが続いてしまって、交代を余儀なくされてしまったのは、自分たちにとっては残念でした。ただ、自分たちが3点目を取るチャンスが2度ほどある中で、やはりその決定機を決め切れないと危険なタイミングは来ると思っていましたし、群馬の得意なところだと警戒していた形でやられてしまったのは残念でした。選手たちは最後の最後まで身体を張り、前に出ていこうとする力もありながら勝たせられなかったのは、すごく残念でしたし、サポーターの皆にも勝つところを見せられなくて残念です。連戦が続く中で難しいJ2は上のチームも苦しんでいる中で、自分たちもどうやってメンバーも含めて戦っていくのかが大事になると思うので、時間は逆にないのでしっかりとコンディションの部分で戦える選手を揃えてホームゲームを戦いたいと思います」

――安西選手の怪我の交代で平本選手を投入し、北脇選手を右サイドバックに置いた狙いは?

「少し押し込まれる形が多く、リスタートが多くなるかなというところ。それと前線からのカウンターを打つ時に、起点となるべきものを作ってそこから竜士であったり2列目の選手が飛び出していくイメージの中で平本を出しました。色々考えたんですが、最後に自分たちが苦しい中でなんとか勝ち点1をもぎ取ったのではないかなと思います」

――最初の失点がずいぶんあっさりとられてしまったが、あの場面の対応は?

「前半の最初のところで、サイドバックとサイドハーフの距離感というのがなかなかプレスバックの中で悪い時間が最初からあったかなと。2発目のクロスで入れられてしまったので、4-4-2のブロックを作る中で、2ライン目のところが決まり切らなかったのではないかなと。前半の途中からプレスバックのところと前線からのプレス、外に追い出した時のサイドハーフへのプレスというのを少し用心深くすることで逆に自分たちがリズムをとれたのではないかなと思います。そこが変わってしまったので、後半に押し込まれる原因にもなったのかなと思います」

――ボールが入った後の個人の対応は間違いではない?

「センターバックのところですか?斜めにダイアゴナルに入れられて、ボールの質もピタリと合ってしまったので、多少ラインが低かったりした部分はあるかもしれませんが、それは今は映像で観たいと思います。群馬の一発の質の高さが、あの場面に凝縮されているのではないかなと思います」

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