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MATCH試合情報

2016明治安田生命J2リーグ 第15節 - 愛媛FC vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

前節、清水エスパルスとの“オリジナル10対決”で勝利し、10試合ぶり今シーズン3勝目を挙げたヴェルディ。良い流れをそのまま先につなげていくため、この愛媛FCとの一戦が非常に大きな意味を持つ。2009年以来勝てていない愛媛の地で、苦手意識を払しょくして勢いをつけたい一戦。ヴェルディは前節のメンバーをベースにしつつ、左サイドMFに杉本竜士、ボランチの一角に井上潮音を起用した。前節、スタートが左サイドMFだった安西幸輝は本職の右サイドバックに戻り、GKは2試合連続で鈴木椋大がゴールマウスを預かった。

試合当日はあいにくの雨で、降ったり止んだりを繰り返す天候で、試合前に強く降った雨でピッチは非常にスリッピーなコンディションになっていた。両チームともに慎重な立ち上がりを見せるなかで、ヴェルディはやや受け身に回って自陣で愛媛の攻撃に耐える。マイボールを前線まで上手く運べずにリズムに乗れない中で、終盤に入って個人技から立て続けに決定機を作り出した。36分には中盤でボールを持った井上潮音が目の前にスペースがあるとみるや果敢にドリブルで高い位置までボールを運び、左サイドから勢いを持ってスペースへ走り込む杉本に抜群のタイミングのスルーパスを通す。「中に大輔がいるのが見えた」という杉本はグラウンダーの早いボールをゴール前の高木大輔に合わせる。しかし、これは身体を張った愛媛の必死な守備の前にクリアされる。前半終了間際にはまたも井上潮音のドリブルから左サイドの杉本を使い、ワンフェイントで相手ディフェンダーの動きを止めて右足を振り抜く。これも惜しくもポストを叩く乾いた音とともにシュートはピッチの外へと弾き出されていった。

前半、攻撃が単発に終わった部分を修正するために、2トップのコンビネーションを軸にボールをしっかりと前に運んでいくことを確認し合い、ピッチへと送り出された選手たち。その修正をしっかりと形にすると、後半の序盤は相手を自陣に貼りつかせて、高い位置で複数の選手がボールに関与してゴールへと迫った。50分、中盤でボランチのパス交換で緩急をつけると、左サイドで中後雅喜が縦パスを入れてスピードアップ。サイドMFに2トップが絡んでバイタルエリアで相手を棒立ちにすると、高木大が落としたボールを井上が左足のミドルシュートで狙う。枠の隅を捉えたシュートは相手GKの好守に阻まれたが、前半とは一転して組織的に崩してチャンスを作り出した。ところが、チャンスをなかなかゴールに結び付けられずにいると、愛媛も選手交代を機に反撃に出てくる。ここは中央を締めてサイドに追い込んで攻撃を限定する形で守備陣が対応。中央でセンターバックが身体を張って撥ね返し、鈴木も相手の攻撃を読んでディフェンスラインの裏のスペースをケアしつつ、クロスボールにも積極的に飛び出して、“攻められる”のではなく“攻めさせる”守備でゴールマウスに鍵をかけた。オープンな展開ながらカウンターも思うように機能せず、サイド攻撃もクロスの精度を欠いて決定機を作るまでには至らなかった。天候やピッチコンディションもあって疲労が加速度的に溜まっていく状況の中、消耗戦の様相を呈した試合はスコアレスドローでタイムアップを迎えた。

勝ち点3という最高の形で前節の流れを持続することはできなかったが、どちらに転んでもおかしくない試合展開で最低限勝ち点1を持ってくるだけの耐久力は身に付きつつある。あとは組織で、個で、決して満足することなく攻撃の精度を追求し、きわどい試合で勝利を掴む勝負強さを身に付けていきたい。

 

【試合後選手コメント:DF 3 井林章】

――勝ち切りたい試合だった?

「アウェイですし、最近は厳しい結果ばかりが残っていた愛媛との試合でもあったので、僕は引き分けでもポジティブにとらえたほうがいいと思います」

――相手の攻撃を抑えるための狙いは?

「もちろん2シャドーです。常にチュウさん(中後)とセンターバックの3人で2シャドーのポジショニングだったり、そこを誰が掴むのか声を掛け続けていました。危ない場面というのはそこがルーズになった時だったので、それを90分間いかに管理し続けることができるかがキーポイントでした」

――バイタルエリアにボールを運ばれながら、最後の最後で身体を張って守り切れていた印象です。

「中盤だったりサイドで数的不利の場面を作られることはあるので、あとは自分たちセンターバックが真ん中で弾き返せれば何の問題もなかったです。自分たちがやってきた我慢強さだったりというのが、そういうところで表れたのかなと。拠り所がハッキリしているというのは、位置が低かれ高かれ良かったのではないかなと考えています」

――ビルドアップのところは、相手からセンターバックが狙われていましたが?

「ウチのセンターバックというよりは、前から全体的にハメてきて、どこかで引っ掛けてショートカウンターを仕掛けようというのが相手の狙いだったので、できるだけそうならないようにと意識していましたが、相手も狙っているので難しかったですね。結局シュートも6本しか打てていないということなので、次の試合はそこを意識したいです」

――次は初対戦となる山口との一戦です。

「楽しみですね。攻撃が強いと聞いているので。とにかくゼロで抑える。それだけです」

 

【試合後選手コメント:FW 18 高木大輔】

――天候も含めて難しい中での試合でした。

「前半に関しては僕とドウグラスの運動量が少なくて、攻撃の形ができなかったので、後ろの選手には非常に申し訳なかったです。後半に関しても運動量が少なくて、相手に怖さを与えられなかったかなと思います」

――後半はバイタルエリアでボールをしっかり動かせていた?

「スペースが空き出したというのもあるし、それで上手く回り出した部分もありますけど、僕の運動量が足りなかったので、反省しないといけません」

――次節の山口は未知の存在?

「今年はアウェイで勝っていないし、ポジティブに捉えると負けないことが大事。負けなしを勝ちに続けたいので、難しい相手ですが僕らがやることは変わらないと思うので、頑張るだけです」

 

【試合後選手コメント:MF 20 井上潮音】

――スタメン出場2試合目となりました。試合を振り返ってください。

「前半の最初は攻撃の形が作れなくて苦しい状況が続いていて、それでも前半の終盤は攻撃の形が作れてきて、後半最初の良い形があったんですがそこを決め切れませんでした。チーム全体の運動量をもうちょっと上げていかないといけません」

――ボールを受けて多方向にパスを出していく重要な役割ができていた?

「最初は横パスばかりになっていて、ベンチから前を見るように言われました。それから前への意識が生まれたことはチームとしても個人としても良かったなと思います」

――守備の部分でボールに厳しく身体を寄せて、マイボールにしてしっかり前に運ぶという良い流れができていましたね。

「集中して守備のところも予測しながら、自分のところにボールが入ってきたら強くいくということを意識してやりました。良い取り方ができることもあったし、まだ取りきれないところがあったので、そこはまた全部取り切れるくらいの意気込みで練習からやっていきたいと思います」

――守備をこなした上で本当の自分らしさを出すには、まだハードルが高い?

「守備は強く当たりにいくと意外と体力を使う中で、それが終わった後の攻撃だったり、そこでボールを受けられないと自分の良さはなかなか出てこないので、そこの運動量と攻撃に入った時の質はこれからもっと上げていかないといけないです」

――今チームが良くなるために次の山口戦に向けて変化を加えるとしたら?

「守備のところはだんだん良くなっていると感じますが、今日みたいに無失点でも勝利はできないので、攻撃の最後の精度は練習から質を高めないといけないなと思いました」

 

 

【試合後選手コメント:GK 1 鈴木椋大】

――リーグ戦2試合目で初完封しました。

「愛媛でなかなかヴェルディが勝っていないと聞いていたんですけど、僕は今年から入ってきたし、そこはあまり意識せずに、そこまで気負わずにできたのが一番いい点だったと思います。相手の特長というか良いクロスを上げる選手がいて、中に強い選手がいて、そこに目がいきがちなんだけど、河原選手みたいに動き回る選手もいました。よくディフェンスラインと連携がとれて、そんなにチャンスらしいチャンスは1本くらいだったので、チームとしてひとつになってやれたことが良かったかなと思います」

――相手の攻撃に色々な可能性がある中で、割と的を絞りづらいところもあったと思うが、その予測は?

「予測することはもちろん、最終ラインとコミュニケーションをとって、その攻撃を限定させるというかサイドに追いやって、相手の得意な形ではあるんですが、そういう形に持ち込めることができました。バリエーションを減らすという意味では、色々な可能性が考えられるのではなく、ディフェンスと連携をとって例えばクロスだけに絞るという状況に持っていければメンタルは楽なので、そういった意味では最終ラインとコミュニケーションがとれたのが良かったと思います」

――サイドに限定していく守り方がしっくりきた?

「多少皆が疲れてきた時は、ボランチのあたりで前を向かれて、シュートを打てるぐらいの間合いだった場面もありましたが、相手が打ってこなかった。それなりにプレッシャーをかけられたから多分打って来られなかったのだと思います。そのおかげで今日は無失点で凌ぐことができました」

――チームを勝つ方向に持っていかなければいけない中で、GKだからできることは?

「まずは無失点に抑えること。点を獲られなければ負けることはありません。ただ、点をとれないと勝てないので、そこはキーパーもフィールドプレーヤーのひとりというか、11人目のプレーヤーとしてビルドアップだったりパントキックで攻撃の一手になれるようなプレーができれば勝たせるGKになれるのかなと思います」

 

 

【試合後選手コメント:MF 7 杉本竜士】

――難しいピッチコンディションだったが。

「特に意識し過ぎず、やるべきことをやることが大切だと思います。ピッチの状況を気にし始めた時点でそれにとらわれてしまうので、それ以上は考えないようにしていました」

――久しぶりにサイドでのプレーでした。心掛けていたプレーはなんですか?

「やっぱり仕掛けです。仕掛けからシュートを打つこと。今日はドリブルしか考えていなかった。自分のストロングだし、周りとのコンビネーションを図ることも大事だけど、自分がやれることをまずやって、そこから周りとの関係が生まれてくると思うので。それでチームに勢いがつけばいいなと思ってプレーしていました」

――サイドで前を向いてプレーしていた方が長所は出やすい?

「それは正直、チームの状況によっても違うし、求められることによっても変わってくるので。どのポジションでも自分のストロングを出すことが大事だと思います」

――前半は惜しい場面もありました。

「惜しいだけじゃダメなんです。(大輔へのクロスは)シュートを狙っていたのではなく、パスでした。大輔が見えていたから。結局、そういった場面を何回作ることができるのかが大事です。決め切ることもそうだけど、どちらかというと決められなかったことを悔やむのではなくて、一回しか決定的な場面がなかったことを悔やむべきだと思います」

――次の試合までに修正するとしたら。

「ドリブルからのシュートの数も増やしたいし、ドリブルの数自体も増やしたいです。周りは自分のドリブルのためにフリーランをしようとは考えていないと思いますけど、アンカズ(安在和樹)とは結構良いコミュニケーションがとれています。前半も後半も僕が仕掛けたことでアイツのところが空いてきたりしていたので、最初からパスではなくて仕掛けることによってアイツが空いたり、アイツを高い位置に上げることにもつながるので、アンカズのためにも僕のドリブルは大事だと思っています」

――次の対戦相手の山口は初対戦で未知な存在です。

「どの相手でも未知ですよ。ウチだって他のチームにしてみたらドウグラスが入って、昨年とやっているサッカーも多少なりとも変わっています。どんな相手でも未知は未知だから、まずは自分たちのストロングを出していくことが大事です。多少は相手に合わせることも必要だとは思うけど、まずは自分たちのやりたいことをやって、ハマらなければどうするか考えるべきで、最初から構えて相手を気にし過ぎてもよくないですよね」

 

 

【試合後監督コメント:冨樫剛一監督】

――試合を振り返ってください。

「もうここ何年も勝てていないアウェイの愛媛での試合は、難しくなるのははじめから分かっていました。その中でいかに自分たちが、昨年のアディショナルタイムにとられたゴールを思い出すのか、またホームでクロスから入れられたことを思い出すのか、そしてそれを自分たちがしっかりと断ちきって前に進むのか。そうしたところを選手と一緒に目指しました。またここまでサポーターも駆けつけくれて自分たちの背中を押してくれたんですが、最後の最後のところで決まらない場面があったと思います。ただ、強い愛媛に対してお互いに勝つチャンスがあっただろうし、拮抗したゲームの中で選手たちは最後の最後まで勝ち点3をとるための努力をしてくれました。悪天候の中、最後までゴールを目指して走ってくれたと思います。自分たちは勝ち点1をとれたことによって、また次のゲームで継続して良い戦いができるようにしっかりトレーニングしていきたいと思います」

――ハーフタイムコメントで「2トップを上手く使いながら前に出ていこう」という指示があったのですが、どこが修正点だったのでしょうか?

「少し2トップが離れる場面があって、前後のコンビネーションで背後を突いて下りてきた選手を空けてあげたりとか、下りてきた選手が背後のスペースを空けて2トップの片割れがダイアゴナルで背後をとれたりだとか、そういうボランチの脇を自分たちがボールを動かしながら前を向ける回数が多々あったので、そこで2トップのコンビネーションを上手く使いながら3人目で3バックの外を割っていけるようなイメージができればいいなと話しました」

――後半はある程度はできましたか?

「何回かはいい場面が作れたと思いますが、最後にクロスが合わなかったり、シュートで終われなかったりという場面はあったと思います」

 

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