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MATCH試合情報

2016第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会 1回戦 - 東京ヴェルディ vs VONDS市原FC

マッチレポート

【試合展開】

リーグ戦が一時中断し、本日、そして来週は天皇杯に充てられている。ヴェルディが1回戦で対戦するのは、千葉県代表で関東社会人リーグ1部のVONDS市原。カテゴリーは3つ下とはいえ、ジャイアントキリングが起こる天皇杯のこと、チームとしてもリーグ戦再開後の反撃に弾みをつけるために帯を締め直してこの一戦に向けて準備してきた。メンバー編成は直近の徳島ヴォルティス戦から大きく変わった。右サイドバックに大木暁を置き、センターバックは林裕煥と井林章を組ませた。ダブルボランチは楠美圭史と井上潮音。1トップにドウグラスを据えて、2列目は右からアラン、高木善朗、二川孝広を起用した。

 

序盤からボールを保持したのはヴェルディ。割り切ってブロックを固める相手に対して、最終ラインからゆっくりとボールを動かし、相手のライン間や最終ラインの背後のスペースを使ってリズムを作る。最初のチャンスは11分、ボールをワイドに動かして右サイドで起点を作ると、クロスオーバーしたドウグラスが鋭いクロスを供給し、ファーサイドでアランが頭で狙うがボールは枠を捉え切れなかった。17分には二川のスルーパスにドウグラスが抜け出しグラウンドの横パス。アランが飛び込んで流し込むように足に当てたがミートできなかった。守備ではバイタルエリアまでボールを運ばれるものの、シュートを打たせずにサイドへ追い込んでボールを奪い取る守備が機能した。攻撃に多くの時間を割く中でじれそうな時間帯にようやく均衡が崩れた。26分、中央エリアでやや距離があるフリーキックのチャンスで、高木善が鋭いボールをゴール前に入れると、ドウグラスが頭ですらしてゴール左隅に流し込んでヴェルディが先制に成功した。その後はやや安心したのか攻撃の色が薄まり、相手にシュートで攻撃を終わらせる場面もあったが、37分のピンチでは鈴木椋大が鋭い反応でゴールの隅を捉えたシュートを弾き出してゴールからかきだした。

 

攻撃面で積極性を求められたチームは、後半もスタートから前への意識を強く持ってプレーする。相手を自陣に押し込む形で波状攻撃を仕掛けると、53分、右サイドからアランが鋭いクロスボールをゴール前に入れると、相手DFがクリアし切れずにゴール正面を通り過ぎたボールはファーサイドゴール目前で待つ高木善の元へ。高木善はシュートフェイントで寄せてくれるDF2人を引きつけてボールを浮かしながらかわし、豪快なボレーシュートをゴール左上隅へと流し込んだ。ここから一気に畳み掛けたいところだが、Jクラブとの対戦に燃える相手も必死に前に出てくる。そして57分、バイタルエリアで自由にドリブルを許して左から右へと横断され、守備陣が追い切れないところで足を振り抜かれてポストに入りながらゴールへねじ込まれて1点を返される。その後は勢いを持って同点を狙ってくる相手に対して、ヴェルディはやや後方が重たくなって間延びした状態で迎え撃つ形になる。71分には判定に激高した相手の監督が退席処分する事態も発生したが、それが相手のパワーに火を点けたのか押し込まれる時間帯が続く。反撃の機会は81分、右サイドでドウグラス、井上らが絡んで崩すと、バイタルエリアゴール正面あたりで待つ高木善の元へボールがつながる。狙いをすまして高木善がダイレクトで放ったシュートは、ポストに直撃して空高く跳ね上がった。その後、判定にナーバスになりながら時間が過ぎていくと、アディショナルタイムもフルに杉田90+5分に最後のチャンス。81分の場面と同じように、またもほぼ同じ位置で高木善の足元にボールがつながり、ワントラップしてルックアップして狙いを定めたシュートは、またも乾いた音とともにポストに撥ね返された。

 

終盤に相手の猛攻にさらされ、やや背走気味に対応する場面が多かった部分に心配が残るが、いずれにせよリーグ連敗中だった流れを断ちきったことが大きい。これを連勝へとつなげ、リーグ戦再開後の猛反撃へとつなげたい。

 

【試合後選手コメント:FW 17 ドウグラス・ヴィエイラ選手】

――公式戦2試合連続ゴールでしたが。

「本当だったらもっと早い時期にゴールを決めていかなければならないのですが、2度続けてケガをしてしまったせいで、試合に出ることができず、ようやく戻って来ることができました。前節、Jリーグで1点決めて、今回は天皇杯でしたが、連続ゴールを決められたことは、自分のパフォーマンスがだんだんと良くなっている証明だと感じています。チームの状態も今日の勝ちによって、どんどん上昇していければいいと思います」

――久々のフル出場でしたが、コンディションはいかがですか?

「まだ痛みが少しある状態ですが、それでも少しずつ良くなっています。100パーセントではないですが、前節も良いパフォーマンスができたと思いますし、今回の天皇杯でも良い動きができました。だんだんとコンディションも上がっていると思うので、これからもどんどん続けてプレーして、天皇杯をもう1試合戦った後に、今度はリーグが再開になるので、リーグが1番の目標ですが、天皇杯を良いキッカケにしてもう1試合勝って、リーグに戻り、自分の良いパフォーマンスを見せていきたいです」

――中央で構えるよりも頻繁にサイドに流れてチャンスに絡んでいましたね。

「自分たちの狙い通りだったと思います。自分がサイドに開いた時は他のオフェンスの選手が、自分の空けたスペースに入ってくるという、ダイナミックな動きをしていくことが、自分たちの試合前の意図だったので、そこはうまくできたと思っています」

 

 

【試合後選手コメント:GK 31 鈴木椋大選手】

――試合を振り返ってください。

「今日は勝たなければいけない相手でしたし、チーム状況も良くない中で、今日はボンちゃんや潮音が戻ってきて、そういう選手が頑張ってくれたので、そこは良かったと思います。ただ、失点をしてしまったことはいただけないです。言い方は悪いですが、今日のようなカテゴリーの相手に失点してしまい、その後のチームの慌て方を見ると、もう少しどっしりと構えてプレーしても良かったと思います。今日は相手のペースに合わせて蹴り過ぎた印象なので、もう少し繋いでいける部分もあったので、そういった組み立ての部分でもうちょっと落ち着いてできれば、自分たちが優位に試合を運べるので、そこは修正していきたいです」

――後半の運動量の低下が流れを失う原因の1つになったという印象ですが。

「そうですね。あとはボランチとセンターバックの距離感がうまく取れていなかったので、どうしてもイバ君、タムさんが撥ね返したボールを相手に拾われるという部分で、どうしても後手に回る展開が多かったので、運動量が減った中では全体をコンパクトにして、うまくセカンドボールを拾われないようにしていかないとダメです。相手はそこを狙って前線にデカい選手を置いて、そこで競らせるチームだったので、そこでセカンドボールを拾えないと相手のペースになってしまいます。そういう意味で全体の距離感をもう少しハッキリとコンパクトにしていくことは、改善点の1つだと思います」

――失点場面を振り返ってください。

「その前にイバ君が競ったボールが相手のところに運悪く落ちてしまい、そこでもう少し、あそこで言えばボンちゃんに意識を持たせるべきでした。それができれば、何でもない場面でしたが、相手にボールを持たれて、あそこではアンカズ(安在)が相手の2選手を見る形になっていたので、そこのリスクマネジントに関しては自分のコーチング次第で改善できたと思います。シュートが来ると構えてはいましたが、速くてズドンと来たので、少し反応し切れない部分もありました。もっとクロスだけでなく、シュートが来るという意識を持ってやっていきたいです」

――今日の勝利は心から次に繋がる勝利という感じではないのでしょうか?

「そうですね。スッキリはしていないです。勝ったことは一番いいですが、自分の中でもっとやらなければいけないことは多いですし、次は相手がどこになるのかわかりませんが、これからやっていく部分で、今日の内容で満足してしまえば、リーグ戦もそうですが、全然ダメです。突き詰めていかなければならない部分もいっぱいあるので、そこを修正していきたいです。ただ、連敗していた中で負けなかったことは天皇杯ですが、流れを変えられたと思います。また、久々に出たボンちゃんや潮音だったりが、うまく機能したことで、それが選手層に厚みを持たせることに繋がったと思いますし、チームとしての競争力や成熟という部分で今後に繋げていきたいです」

 

 

【試合後選手コメント:DF 19 大木暁選手】

――試合を振り返ってください。

「全体的には結果として勝ちましたが、終始圧倒したわけではなく、むしろ最後の方は相手の勢いに押されて危ない部分もあったので、そういうところをしっかりとしないと、Jリーグのクラブ相手には勝てないのかなと思いました」

――ご自身としては久々の公式戦の出場でしたが。

「久々の試合でカウンターを受けるタイミングと、自分が上がるタイミングが重なってしまい、戻る際に余計に走る場面が多かったので、そこは次の試合に出るなら、もっと賢くやらないとダメだと思いました」

――2点リードで1点を返されてからバタ付いた原因をどのように捉えていますか?

「後半途中からチームの足が止まり始めて、相手の方がセカンドボールを拾えていて、嫌な雰囲気の中で自分たちが耐え切れなかった要因だと思います。あそこをきっちり耐え切れていれば、自分たちに流れが来たと思いますが、あそこで1点を取られてしまい、流れを失ってしまった印象です」

――後ろの選手として後半はボールの失い方が悪く、カウンターを受ける場面が多かったですが。

「試合前に監督からクロスもシュートもやり切ることが大事と言われていましたが、そういう部分が少なかったと思います。ゴール前で変に繋いで変に取られてカウンターを受けることが何度もあったので、やっぱりシュートの意識とクロスへの意識が大事だと思います」

――ご自身の攻撃への関与という部分はいかがでしたか?

「前半は相手が中に絞ってくれたので、楽にボールを受けてクロスを入れることを意識していました。シンプルにクロスを上げること、ドウグラスを使うことを意識していました」

――クロス以外にも斜めのクサビであったり、工夫をしている印象でしたが。

「カテゴリーが違うということもあり、プレッシャーの違いを感じていたので、そこである程度やれたことは少し自信になりました」

――守備面の出来に関してはいかがでしたか?

「今日はアランとの連係やイムとの連係を含め、相手と1対1の状況を作ってしまったので、もっとコミュニケーションを取って、自分にとって優位な状態で守備をできる環境を作っていかないとダメです」

――今後のチームへの絡み方に関してはいかがですか?

「まだ、試合もあると思いますし、これからヴェルディもイケると思うので、その流れに自分も貢献して勝っていきたいです」

 

 

【試合後選手コメント:MF 20 井上潮音選手】

――試合を振り返ってください。

「前半はボランチがうまくボールに触ってリズムを作れていましたが、後半になって体力が落ちて、セカンドボールを拾えず、自分たちのミスも増えて相手に押し込まれる場面が多かったです。前半のようなプレーを続けないといけないです」

――試合後の会見で冨樫監督から厳しい評価もありましたが、ご自身の出来をどのように感じていますか?

「自分的には前半の方がうまくボールに絡めましたが、ゴールに絡むという面では後半の方ができたと思います。ハーフタイムに言われたというのもありますが、その数は増えたと思います」

――ハーフタイムにはどんなことを言われましたか?

「シュートやゴールの前に出ていくプレーに関して、“恐さがない”と言われていました。その数を増やしていくようにと言われました」

――2-0になってからさらにチームに流れを持ってくるためにはどんなことが必要だと思っていましたか?

「やっぱり、2-0になって相手もやるしかないという雰囲気の中で勢いを持って来ました。そこで自分たちは勢いに飲まれたという感じです。体力的にもキツくなっていたので、セカンドボールの拾い合いで負けてしまう展開が続いてしまいました。そこはボランチの責任というか、仕事量がもっと必要なのかなと感じています。後半のそういう時間の中でボランチが落ち着かせられるか、という部分が大事だと思うので、もっとうまくやっていきたいです」

――久々のプレーを楽しめた部分もあったのではないですか?

「やっぱり、プレーしていて素直に楽しいという時間もありました。もちろん、キツい時間もありましたが。その中で試合に出て勝てたことが、今日唯一の良かったことだと思います」

 

 

【試合後選手コメント:MF 11 南秀仁選手】

――ご自身のパフォーマンスを振り返ってください。

「あれ(人の間でボールを受けて捌いたりするプレー)が皆よりクオリティが高い部分なので、ハーフウェイラインを越えたところで、失わないでもう一個前に繋げていくのが、自分の得意な部分だと思います。それができないと話にならないですし、今日はそこに関しては良かったと思います。ただ、もう少しペナルティエリア付近で何かできればよかったと思います」

――ヒザを気にしている様子もありましたが。

「毎週、注射を打っていて、ケガした当初に比べれば大丈夫です。7、8割の状態に戻ってきていますが、試合に出ないと上がらない部分もあるので、そこは試合勘と共に上げていかないとダメです。技術やボールタッチのフィーリングは、だいぶ練習から良い感じなので、あとはコンディションと試合勘です」

――交代の際に監督からどんな指示を受けましたか?

「試合がバタ付いていたので落ち着かせてほしいと言われました。特別な指示はなかったですが、とにかくゲームコントロールのことを言われていました」

――バタ付いた中でも繋ぎの部分に関してもっと改善できるところがあった印象ですが。

「そうですね。ダブルボランチも久々に出る2人で、冨樫さんもさっき話していたのですが、あの2人を後半に変えることは簡単だったけど、2人で90分間プレーすることで、乗り越えなければならない部分もありました。今日は2人の成長のために冨樫監督も耐えたと思いますし、僕的にもそれが大事だったと思います。例えば、足が止まってボールが繋げなくなった時に、そこで何ができるか。今日はボランチの2人にとって大事な試合だったと思いましたし、僕自身もっと彼らを助けられれば、良かったと思います。今日に関しては僕がボランチに入って捌くこともできましたが、2人も90分間やらないと分からないこともあるので、2人にとって良かったと思います」

 

 

【試合後監督コメント: 冨樫剛一監督】

――試合を振り返ってください。

「リーグが中断して天皇杯に入って、自分たちにとってはこの天皇杯の重要度が高く臨んでいます。その中でトーナメントの初戦というのは、非常に難しいゲームになると、試合前から選手たちと話していましたし、本当に一番大事なのは勝つこと。次に進むことだという中で、比較的に堅いゲームになったのかなという印象です。相手も非常に積極的に攻守に関わってきて、非常に良いチームだったと思います。自分たちが2-0になった中で、相手に返されて、より攻勢を受けてしまいましたが、何とかそれを凌いでとにかく勝って次に進むという最低限のことはできたのではないかと思っています。少し、ケガ人を出すようなゲームになってしまって、交代のところもなかなか思うようにいかなかったです。ただ、次に向けて進めたことが、本当に大事だったのかなと思います」

――再三に渡って楠美選手に声をかけていましたが、どんな指示を出していたのでしょうか?

「ほとんど彼のプレーが後ろ向きだったので、前に進めるような状況判断だったり、もっと周りを見たら、プレッシャーが少ないのだから、前に進める判断をするようにと、ずっとしていました」

――イム・ユファン選手のケガの状態について教えてください。

「前半にインターセプトに入った時に、芝生に足を取られて軽い捻挫をしたと聞いています。ただ、明日にならないと正確な診断は分からないです」

――楠美選手とダブルボランチを組んだ井上選手の評価を含めて、このコンビの評価を聞かせてください。

「井上と楠美のダブルボランチは、山形戦以来だったと思います。井上は特にケガをしてゲームから、トレーニング自体から遠ざかっていたので、試合勘の部分で非常に慣れてくるまで時間が丸1試合掛かってしまったと思います。それにつられるように楠美も先ほど言ったように、安全に安全にプレーをし過ぎて、あの2人が中心となってゲームを進めていくことは、非常に少なかったと思います」

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