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MATCH試合情報

2016明治安田生命J2リーグ 第41節 - 東京ヴェルディ vs セレッソ大阪

マッチレポート

【試合展開】

今シーズンも残すところあと2試合。2016シーズンのホーム最終戦を迎えた。相手はプレーオフ圏内で昇格を狙うセレッソ大阪。ヴェルディは今シーズンの目標をプレーオフ圏内と定めたが、この時点で残留争いに巻き込まれる形となり、この試合の直前に他会場の結果によって残留が決まった。ひとつの区切りを迎えた中で、残る2試合では、来シーズンに何を残すのか、クラブ、チームの姿勢が試される。また今シーズンをもって引退することを発表したレジェンド永井秀樹に勝利という形で花道を作るためにも、是が非でも勝ち点3を積みたいところ。チームは出場停止が明けた高木善朗が戻り、怪我明けの井林章もスタメンに復帰した。ボランチには渡辺皓太に代わり高木純平をスタメンで起用し、3-4-2-1のシステムでこの一戦に臨んだ。

 

試合は立ち上がりの1分も経たないうちに動いた。今シーズン、ヴェルディが常に意識しながらも耐え切れずに失点を繰り返した“魔の時間”。相手が右サイドから個の力に押し込んでくると、手薄になったバイタルエリアにボールを流され、ソウザのミドルシュートがゴールに突き刺さった。ここからは個で勝るセレッソを相手に、ヴェルディが組織的なパスワークで押し込む展開へと移行していく。失点直後こそ、追加点を狙う相手の猛攻を受ける形になったが、相手のプレスをいなしてボールを広く動かし、ワイドな展開からスペースを突いてチャンスを作り出す。26分には、右サイドのスペースに抜け出したドウグラスがマイナスに戻し、田村直也が中央のスペースに下がってきた1トップの高木大輔につけると、高木善のスルー、高木大のワンタッチパス、高木善のワンタッチループパスとバイタルエリアをテンポよく横パスで崩し、高木純のヘディングの縦パスがセレッソ最終ラインの背後に抜け出した安西幸輝の元へ。しかし、安西のヘディングシュートはゴールのわずかに上へとそれた。33分には、左サイドへ抜けたドウグラスが鋭いクロスを入れると、右サイドから走り込んでいた澤井直人がゴール正面で頭で合わせるも、鋭いシュートは相手GKに弾き出された。

 

相手を押し込む展開で折り返し、ハーフタイムのロッカーは熱気に満ちた。選手同士で修正点をすり合わせ、方向性を確かめ合い、ゴールへ向けて向かう意識をチームとして高めた。

 

後半もペースを握って押し込むヴェルディ。53分、ゴール正面でフリーキックを得ると、高木善が強烈なシュートを狙うが、これは相手GKに阻まれた。57分には左サイドMFに入った安西が中央に切れ込んで鋭く曲がりながら落ちるシュート。ゴール隅を捉えたシュートだったが、これも相手GKの好守に阻まれた。64分には高木善の思い切りのいいミドルシュートが枠を捉えるが、三度相手GKが立ち塞がった。すると、カウンターで反撃を狙っていたセレッソにワンチャンスを生かされる。74分、ゆっくりとつながれながらサイドで起点を作られると、ボールウォッチャーになった守備陣の背後を田代に突かれ、1本のパスでゴール前に迫られると、鈴木椋大が前へ詰めたもののゴールへ流し込まれた。

 

リードを広げられて攻勢を強めたいヴェルディは、3枚目のカードとして永井秀樹をピッチに送り出した。緑のユニフォームを身にまとう最後の姿。同じピッチに立つ選手たちは、ラストスパートに燃えた。87分には左サイドから杉本竜士が仕掛けてバイタルエリアで中央に横パス。高木大がスルーし、永井が流したボールはファーサイドに転がり、走り込んできた高木善がペナルティエリアに入ったところでワンタッチで合わせたが、シュートはポストをかすめて枠を逸れた。0-2のまま突入したアディショナルタイム。背番号45の背中を追い続けた澤井が、自らに注がれてきた永井の愛情に応える。90+2分。相手陣内の浅いエリアで高木善がボールを持つと、相手のダブルボランチの間で永井がパスを受ける動きを見せる。相手を引き寄せて永井がくさびのパスをスルーした背後に澤井がサポートに回り、ワンタッチでゴール方向を向いている高木大へ。高木大はセンターバックを釣りだして、スペースへ走り込んだ澤井へリターン。一度トラップでコントロールした澤井は、ペナルティエリアに侵入したところで右足を振り抜いて、ゴール左隅へと流し込んだ。練習後に行なわれてきた『永井塾』の反復練習の形通りに、完璧なコントロールからゴールを挙げた。その後も残りわずかな時間でゴールを狙い続けたが、1点が遠く1-2で敗戦となった。

 

個の力で圧倒してくる相手に対して、一歩も引かずに組織でテンポよくつないで崩す“ヴェルディらしさ”を発揮して立ち向かった選手たち。結果として敗れたが、今シーズンなかなか発揮できなかった“ヴェルディらしさ”を来シーズンこそ結果に結びつけるべく、今シーズン最終戦に向けて未来につなげる1週間のトレーニングを積む。

 

【試合後選手コメント:MF 14 澤井直人選手】

――試合を振り返ってください。

「自分たちが今シーズン置かれていた状況は非常に苦しかったですし、今日も勝って自分たちで残留を決めたかったですが、ホーム最終戦でこれだけ観客が集まってくれた中で、勝てなかったことは本当に悔しいです」

――ゴールシーンを振り返ってください。

「自分の中で今日の試合というのは、ピッチに立っている誰よりも強い思いがありました。永井さんへの感謝の思いなどもあったので、それはピッチの中でしか恩返しできないので、それが結果に繋がりました。試合には負けましたが、個人としては結果に繋がって良かったです」

――今日は日頃から指導を受けている永井秀樹選手の引退セレモニーを前にした試合でしたが、澤井選手にとって永井選手はどんな存在でしたか?

「言葉ではなかなか言い表せないですが、僕にとってはサッカーに全ての力を捧げていて、自分にとってのヒーローでした。それはこれからも変わらないですし、結果で恩返しするしかないので、頑張っていきたいです」

――永井選手のスピーチをどのように受け取りましたか?

「まずは永井さんが引退する時に、今の順位で引退させてしまうことに対して、自分たちの情けなさや、申し訳なさを感じています。ヴェルディはこの順位にいるべきチームではないというのは、常日頃からおっしゃっていたので、本当にその通りだと思います。それは自分たちで変えることができるので、そういう思いを受け継いでいきたいです。本人の前では泣きたくなかったので、泣かないようにしていましたが、今までの永井さんに対する思いが出てきてしまいました。とにかく、感謝しかないです」

――最初の失点以降、攻撃面ではヴェルディらしさが随所に見えましたね。

「失点が早かったので、そこですぐにみんなが切り替えていましたし、次に同点に追いつくため、自分たち主導でボールを動かせていました。ただ、前半のうちに追いつけなかったことに悔いが残ります。また、後半に2点目を与えてしまったことが、敗因だったと思います」

――前半には惜しいヘディングシュートもありましたが。

「ドウグラスが抜けた時に、今シーズンはファーに入るということを意識していて、あそこは相手の選手も自分のことが見えていなかったので、ボールを当てた瞬間には入ったという感覚でした」

――その決定機を外して嫌なイメージはなかったですか?

「少し思いましたが、永井さんがピッチに入ってから自分のモチベーションももう一段階上がりましたし、一緒にプレーできる機会は残り2試合しかなかったので、そういう面ではうまく気持ちを上向きにできました」

――前半のカウンターチャンスでは幾つか選択肢もありましたが。

「パスコースは何個かありました。一番は自分がシュートを打つことだったので、スピードにも乗れていたので、あそこは自分で仕掛けようという感覚でした」

――裏を狙うという部分で良い仕掛けができていましたね。

「そこは自分のストロングだと思いますし、今日はワイドをやっていましたが、どんどん中に入っていくことも意識していました。あそこで背後を取れれば、チャンスに繋がるので、そこは90分を通して意識していました」

――J2残留が決定したことに関してはいかがですか?

「自分たちで決められなかったことは悔しいですし、今シーズンはこういう悔しい思いをした中、来シーズンのJ2で自分たちがどれだけ成長したかを見せられるか。そういう部分が今季残留をできた意味だと思います」

――ここ最近、チャンスで決め切れない中、今日ゴールを決められたことは今後に繋がりますね。

「最後のフィニッシュはずっと自分の課題でしたし、これだけ決めることができなかったことは、サポーターに対して本当に申し訳なく思っていました。チーム状況が物語るような自分のプレーでもあったので、やっとこうやって1本決められたことは個人的に良かったです」

 

 

【試合後選手コメント:MF 10 高木善朗選手】

――試合を振り返ってください。

「今日も立ち上がりの早い時間帯に失点してしまい、追う立場になってエンジンがかかってからは、悪くない出来だったと思います」

――トップ下の位置で相手の間でボールを受けることを強く意識していた印象ですが。

「セレッソの選手の立ち位置的にも簡単に間に立てたので、そういう相手の隙や嫌なところで受けられたことはありました」

――相手のバイタルエリアが空いているという感覚はありましたか?

「大輔が裏に走ることによって、相手のラインが下がって、そこで僕とドウグラスがボールを受けるという形だったので、なるべく僕たちが攻撃の最初の一手となり、なるべくボールロストしないようにと思っていました」

――前節の松本戦での後半から攻撃面で良い流れが続いているように感じますが。

「これを年間通してやれればと思いますし、どんな相手に対しても、こういう形ができていれば、そうそう負けることもないと思いました」

――他会場の結果でJ2残留が決定したことについてはいかがですか?

「正直なところ、ホッとしました。最終節を前に残留が決まっていないのと、状況はかなり変わるので、残留が決まってホッとしています。ただ、自分たちの力でここまで勝ち点を積み重ねてきたのも事実ですし、そういう意味では自分たちの力という考え方もあります。ラスト1試合ちゃんと勝って終われたら良いと思います」

――直接FKで惜しい場面もありましたが。

「あそこは高さが足りなかったと思います。速さは良かったのですが…」

――永井選手が絡む形で最後ゴールが生まれましたが。

「永井さんが入って、また細かくパスが繋がるようになったので、永井さんのプレーを改めて見て、ヴェルディはこうあるべきだなと思いましたし、それを受け継いでいかないといけないのが、今の若い選手たちだと思います」

――個人的に終盤戦のパフォーマンスはかなり上がっていたように見えましたが、ご自身の感覚としてはいかがですか?

「年間を通してでは50点ぐらいの出来です。自分が最初からパフォーマンスを上げていれば、この順位に居なかったと思いますし、最初は考えながらというか、ボランチもやりましたし、少し苦しんだ部分もありました。自分で得点を取って勝つと決めてからは良くなったので、来シーズンはまだ何も決まっていませんが、そういう自分を出してプレーしていきたいです」

 

 

【試合後選手コメント:DF 30 高木純平選手】

――久々の出場で良いパフォーマンスでしたね。

「いや、全然です。勝てなかったのでは意味がないです。久しぶりにスタメンで出してもらい、結果が出なかったので、“持っていない”なという感じです」

――ボール回しをスムーズにしていた印象ですが。

「自分が前線で前を向ける善朗とかに早くボールを預ける意識でした。ディフェンスラインのビルドアップがあまり得意ではないので、自分がうまく経由できれば、うまくボールを進めると思っていました。ただ、セレッソは前線が守備をしてこないので、あれが他のチーム相手にもできるかは、微妙なところです」

――押し込めた時間には距離感の良さからセカンドボールも拾えていましたね。

「それでも、大事な部分は決め切るところです。セレッソとの差はそこだと思います。決め切れれば、先制点を取れれば、試合を優位に進められるので、そこがセレッソとの差だと思いました」

――ボールを動かしていても、決め切れないもどかしさのようなものがありましたか?

「良い形でフィニッシュに行けていましたし、直人のヘディングも惜しかったです。ただ、結果的に決め切れずにいると、どんなに攻められていても、相手が一発決めてしまうと終わってしまうので」

――シーズンを通してこういう試合が多かったですが、今日は最後一矢報いた部分は評価できる部分でしょうか?

「最後一矢報いることができたのは、次に繋がると思います。ただ、セレッソ相手にやれるという感覚は、若い選手にとって大きいと思います。そういう気持ちになれたことは、良かったと思います。ただ、結果が出ていないので、今後は内容も結果も良かったというふうにしていかないとダメです」

――交代前はかなり疲れが出ていましたか?

「やっぱり、久々の出場だったので、足がぴくぴくしていました。練習試合にもなかなか出ていなかったので」

――今日は出場の予感はありましたか?

「いや、全然です。紅白戦も皓太が先に出ていて、自分は後からだったので。だから、今日ミーティングの席で自分が出ると知って、驚いてしまいました。普段は『明日行くよ』とか声がかかるので、初めてサプライズされました。そこでうまく気持ちを切り替えられたことは、自分の経験だと思います」

――J2残留が決定したことに関してはいかがですか?

「それは大きいです。当初の目標はそこではなかったので、最低限だと思いますが、落ちると残るでは相当違うので、良かったと思います」

――今シーズンも残り1試合ですが。

「チームとして今年やってきたこと。ヴェルディは、今年こういうことをやろうとしていた、ということを見せないとダメです。何も懸かってない試合ですが、自分たちにとっては大事な試合だと思うので、次に向かって今日の反省を生かしてやっていきたいです」

 

 

【試合後監督コメント: 冨樫剛一監督】

――試合を振り返ってください。

「試合前に自分は他チームの結果も知っていたのですが、自分たちとしては今日のゲームに対する思いを。そして、2016年残りのチームの180分間の90分、それをチームの代表として18人を選んで、勝つための準備をしてきました。残念ながら始まってすぐのミドルシュートで失点してしまい、また追う展開になってしまいましたが、そこから選手たちは落ち着いて、相手の強い個に対して、しっかりとチームとして抑え、そしてグループワークでゴールを目指してくれました。後半も本当に自分たちがボールを持つ時間が長かった中、一瞬の隙から2失点目を喫してしまいました。ただ、そこからヘッドダウンすることなく、選手交代を含めて、より攻撃的に出て行こうという中で、自分たちの理想とするような崩しから1点を取れたことは、次のゲームにしっかりと結果を残していく形になったと思います」

 

「また、終盤に0-2になってから永井を出しましたが、それは引退試合だから出したというわけではなく、空間が空いてきて、まさにあそこの場所で永井の得意なプレーが出せると思いましたし、1点も永井のスルーからコンビネーションが生まれてきた。その意味では、本当にサッカーを知っている人が、まだできるのに引退するのは寂しいな、という思いも持っています。本当にホームゲームで結果的に負けてしまったので、サポーターには本当に申し訳ないのですが、ただ先ほど伝えたように感謝の気持ちを持って、2016年残り1試合を自分たちがサポーターを喜ばせることができる機会が残っているので、アウェイですが、しっかりと戦う準備をして、最後も勝つゲームをアウェイでやっていきたいと思います」

 

――久々の出場となった高木純平選手を起用した意図を教えてください。

「今週のトレーニングの中で、色んな選手をトライさせていく中、非常にコンディション良くボールを触ってシンプルにプレーしていた。それによって、チームがリズム良くフォワードを使う場面が、今週のトレーニングで多かったので、今日スタメンを純平にしてスタートしました。少し本人も最後に足が攣ってしまうような疲労が出てしまい、あの時間帯の交代になってしまいましたが、それまでは非常にテンポ良くプレーしてくれたと思います」

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