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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第8節 - 東京ヴェルディ vs FC岐阜

マッチレポート

20180407result_w.jpg【試合展開】

3試合連続引き分けの後、敵地での徳島ヴォルティス戦を4-0で快勝してホームに戻ってきたヴェルディ。勢いに乗ってホームで今シーズン初の連勝を目指し、FC岐阜を味の素スタジアムに迎えた。ベースとなるメンバーは前節の徳島戦から変わらず。変更は1か所。アランがメンバーから外れ、カルロスがスタメンで起用された。

序盤は、岐阜の前線からのプレスを丁寧にはがすために、ヴェルディが最終ラインで動かす場面が続いた。縦にボールを入れていきたいヴェルディだが、コースを切られて攻撃のスイッチを入れることができない。そうこうしているうちにリズムは徐々に岐阜へと傾いていく。14分にはワイドに揺さぶられて、左サイドからのアーリークロスがゴール前に抜ける。フリーで飛び込まれてあわやという場面がくるが、これはミートできずにゴールから逸れた。なかなか攻撃の形を作り出せないヴェルディだが、37分に今日最大のチャンスを迎える。右サイドで田村直也がマーカーの股を抜くクロスをゴール前に入れる。徳島戦の3点目を彷彿とさせる場面だったが、ゴール前に走り込んだカルロスはミートする直前に潰される。そのこぼれ球に井上潮音が詰めたが、これはゴールの上へと逸れた。この場面を除くと、ほとんどの時間で岐阜にボールを持たれたが、辛抱強くスライドして守備ブロックを敷いて耐え、失点0で切り抜けた。

後半に入ると早い時間にヴェルディが動く。50分、林昇吾に代えて梶川諒太を投入。ここから一気にヴェルディがペースを掴む。梶川がボールを収めて機動力を生かして高い位置までボールを運び、守備では素早い切り替えで渡辺皓太とともにプレスバックですぐにマイボールを取り返してみせる。53分には左サイドに人数をかけて崩すと、ドウグラスがファーサイドにあげたクロスをカルロスが滑り込みながらワンタッチで合わせにいったが、ミートできずにゴールラインを割った。その後も狭いエリアでボールを動かしながら岐阜を押し込んだヴェルディだが、崩しの最後の一手が精度を欠いてフィニッシュまで持ち込めない。逆に間延びしてきた終盤には、背後をとられてヒヤリとする場面を作られた。62分には林陵平、81分には移籍後初出場となる高井和馬を起用して攻撃のテコ入れを図る。しかし、ボールは保持するものの、フィニッシュ手前のパスやクロスが合わずにそのまま時間だけが過ぎていく。最後のチャンスはアディショナルタイムに突入した90+3分、カルロスが左サイドを突破し、カウンター気味のチャンス。折り返したクロスはマイナス気味にファーサイドへ流れ、飛び込んできた林陵が頭でゴールへと流し込んだが、枠に飛んだボールは身体を張った相手DFにブロックされた。

ホームでは3試合続けての引き分けとなった。勝ち点を積み逃したと悔しさを見せる選手が多いが、開幕から8試合負けがなく、最低限の勝ち点を積み上げ続けていることを前向きに捉えたい。勝ち切るためのポイントはハッキリしている。フィニッシュの精度を高め、きわどい試合をモノにする総合力を上げていくこと。次節、敵地で戦うロアッソ熊本戦では、安定感を保っている守備をベースに、攻撃のクオリティを磨いて勝ち点3を東京に持ち帰りたい。

監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
前半と後半で違う試合になりました。前半は岐阜が我々を支配してボールを握り、ボールの保持者の近くに人を集めていてディフェンスすることはとても難しかったです。攻撃に出た時は一番良い選択肢を選べない状況が続きました。その中でも良いディフェンスができたからこそゼロに抑えることができたと思っています。後半はより普段の試合に持って行くことができました。それは守備が良かったというよりもボールを持てる時間が長くなり、攻撃の選択肢も増えて守備に回る時間も減ったと思います。チャンスを作れましたが、岐阜も同じようにチャンスを作っていました。恐らく、引き分けという結果は妥当だったと思います。

後半投入した梶川諒太選手に与えた役割に関して聞かせてください。
カジを入れた理由はよりボールを保持したかったからです。ウイングというポジションで外からスタートしてプレーするように指示しました。その後、彼がインサイドハーフに移ってからはよりウッチーの近くでプレーするようにサポートするようにと指示しました。

最後の交代カードとして今季初出場の高井和馬選手を投入しましたが彼の評価をまず聞かせてください。また、ひとつ前の仕事ができる佐藤優平選手を入れる選択肢もあった中で高井選手を選んだ理由も聞かせてください。
カズマはよりユウヘイよりもフォワードの特長を持った選手なので彼を入れました。カズマはエリアの近くで1対1で仕掛けられる選手です。一方、ユウヘイはよりひとつ前でラストパスを出す選手です。その中で我々がこの試合で求めていたのはフォワードの選手でカズマを入れました。

ウイングに入れた梶川諒太選手がインサイドハーフに近い役割を担っていましたが、そういったプレーをさせた意図を聞かせてください。
カジはより中に入ってプレーすることが好きな選手で味方の近くでプレーすることが好きな選手です。ただ、外側の選手が足りなくなるのが嫌だったので内側に入り過ぎずに、外側からスタートするように指示しました。カジはすごく良いプレーをしてチームを助けていたと思います。

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選手コメント

GK 21上福元 直人

試合を振り返ってください。
相手の攻撃やビルドアップの場面でボールを持たれる時間やディフェンスとしてしんどい時間もありましたが、その中でもゴール前で粘り強く戦うということは今まで通りにできたと思います。そこに関しては評価すべき点だと思います。あとは勝ち点3を取るという部分ではチャンスを決め切ること、チャンスの回数を増やしていく、自分たちのビルドアップをもっと良くしていくことが課題だと思います。ただ、前節のように決まる試合は決まりますし、自分たちとしては辛抱強く守っていくことで勝ち点3に繋げていけると思っているので、継続すべきところは継続して改善すべきところは続けてやっていきたいです。ただ、悲観すべき内容ではなかったと思います。

風が強い中で前半風上、後半風下という状況でしたがプレー面に影響はありましたか?
ピッチレベルではあまり風を感じていませんでしたが、上空で風が舞っているという部分の判断は少し難しかったです。その中でキックの部分では多少影響があったかもしれません。ただ、みんなプレーに集中できていたと思います。風が強い試合では集中力が切れやすいということもありますが、今日に関しては問題なかったと思います。

前半は相手の圧力を受けて窮屈なビルドアップになっていた印象ですが。
相手もビルドアップ主体のチームなので、僕らのやりたいことを感じ取る力もあると思います。そういったところでプレッシャーを感じる部分もありましたが、それを剥がして一気にゴール前まで行くシーンもいくつか出せました。完璧を求めるならば、自分たちのボール保持の回数を増やしていく必要がありますが、チャンスもゼロではなかったので、これまでのやり方を継続していくことも大事だと思います。

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MF 26高井 和馬

カルロス・マルティネス選手とサイドを頻繁に入れ替わっていましたが、チームとしての狙いでしょうか?
いや、あれはたまたまお互い逆に居たのでそのままにしていました。それでプレーが切れた時にまた本来のサイドに戻ってという感じでした。

仕掛ける姿勢は見せていましたが。
5カ月ぶりの公式戦ということもあり、練習試合とは違い、雰囲気も違ったので体力面や試合勘の面で慣れていない部分がありました。それを今日の15分という短い時間で順応し切れなかった印象です。

前半に関してはチームとして攻撃への意識が出ていましたが。密集の中で形を作るのに苦労したという印象でしょうか?
シュートまで持って行きたいと思っていましたが、なかなかその形に持って行けず、少し中途半端な形で終わってしまいました。自分の中でもったいない気持ちです。

ベンチから戦況を窺っていて投入された際にどんなプレーイメージを持っていましたか?
ヴェルディは仕掛ける選手が少ないと個人的に思っているので、そこの部分で自分が入り攻撃にアクセントを付けたいと思っていました。

フィニッシュに持ち込めなかったことが一番の反省点でしょうか?
0-0の状況でラスト15分というところでは途中出場の選手としては、ラッキーというか、とてもおいしい展開で自分が決めればヒーローにもなれる中、そこでそういうチャンスをモノにできないのは自分の力が足りないということです。

体調不良もあって今季8試合目でのヴェルディデビューとなりましたが、当初の想定とは少し異なる印象でしょうか?
開幕からベンチに入りましたが、3試合出番がなく。チャンスを得られそうな3連戦で体調を崩してしまったのは、ひとりの人間として身体の管理などもったいない気持ちです。そういう部分を含めて力不足でした。

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MF 38梶川 諒太

チームとして守備意識が強すぎることが攻撃の停滞に繋がっている部分はありますか?
負けないことは大事ですが、引き分けが続くと負けと同じに近い勝ち点になってしまうので、こういう試合を勝ちに繋げていけるかが、昇格に向けて重要になっていくと思います。全体的に守備の堅さは意識付けられていると思いますが、そこは自分たちの自信にしていいと思います。個の力でいかないといけない部分もありますし、今日はサイドから何度か惜しい場面も作りましたが、その数をもっと増やしていきたいです。

ご自身としてはミドルシュートを打つ場面もありましたが。
正直、どうしようもないシュートでした(笑)。ああいうところを決めていける選手がJ1でやる選手だと思っています。それはずっと自覚していますし、シュートが下手だと思っています。ああいう精度を上げていくために個人としてレベルアップしていくしかないと思っています。

後半に関しては井上潮音選手らとのダイレクトプレーやミドルシュートなど幾つかアイデアは出せていたと思いますが。
そうですね。前向きに潮音にパスを当てると、そこから良いパスも返ってくるので、彼がラクにボールを受けられるように考えていました。そういうところのスペースに顔を出して、自分のところで何かアクションを起こすというよりも周りを使っていく意識でした。もちろん、前を向いた場面では仕掛けていく必要もありますが、いくつかアイデアは出せたと思います。今後はその回数を増やしてもっと相手の嫌な攻撃を出していきたいです。

積極的に仕掛ける高井和馬選手の生かし方に関してはどのようにイメージしていましたか?
ああいう展開では彼の特長である仕掛けていく部分をフォローしてあげてボールを失ってもすぐコチラのボールにできるように準備していました。そういう良さを出していってほしいです。ただ、今日に関しては『やり過ぎやぞ』と言っておきました。もちろん、冗談まじりでの忠告ですが、ああいうふうに仕掛けられると相手も嫌だと思います。ただ、エリアの使い分けは重要で、もっと低い位置でああいうプレーをすると厳しくもなるので。ただ、本人もそれは分かっていると思いますし、今後も積極的に仕掛けていってほしいです。

中盤のプレーヤーとしては今季多彩な特長を持つ前線の選手がいますが、使い方のイメージはできていますか?
サイドも奈良輪さんだったり違うタイプの選手がいて、特に裏へ抜け出すタイミングが巧いなと思っています。そこをうまく使えれば、より精度の高いクロスも入ってくると思います。あとは外国人選手に関しては早めにボールをもらいたいと思うので、ストレスなくプレーさせることを意識しています。皓太に関してはいつも通り、間に入ってくるのが上手いので、簡単に使うことを意識しています。

試合後のロッカールームの印象はいかがでしたか?
あまり雰囲気は変わらず、みんな出し切ったうえでのドローだと捉えていると思います。いつも言われているのは、勝ち負けもそうですが、自分たちがやるべきことを出し切るように監督から言われているので、それを11人がやれば負けるゲームにはならないと思っています。0-0という結果に観ている方も歯痒いと思いますが、これを続けていくしかないと思います。

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MF 20井上 潮音

試合を振り返ってください。
お互いに勝つチャンスがあったと思いますが、最後のところで決め切れない、お互いにとって残念な試合だったと思います。

前半は相手の圧力を受けてビルドアップで苦戦した印象ですが。
個人的には前半そこまで苦労した印象はありませんでした。ただ、チームとしてやっていた形は間違いではなく、相手のプレッシャーを剥がして積極的に狙っていくということは話し合っていました。

前半にはご自身に決定機もありましたが。
決めなければいけない場面だったと思いますし、ああいうのを決めるか決めないかで今日のような試合は結果が大きく変わります。あのような場面で決め切れる選手になりたいと思います。抑えられれば良かったのですが、シュートが浮いてしまいました。

後半は梶川諒太選手の投入もあって良いリズムで攻める場面もありましたが。
カジ君が入って選手同士の距離感も近くなってボールを持つ時間も長くなりました。ただ、そこから先の点を取るところが自分たちの課題です。

良い流れで決め切ることが勝ち点3を得るうえで重要なポイントですね。
失点はしていないので負けていませんが、引き分けが多いことは得点がないことが原因なので、そこはもっとチーム全体でやっていきたいです。

守備の場面では集中した対応が目立っていましたが。
ボールを持たれるのは想定内でしたが、そこから先の場面ではチーム全体で集中して守れていたと思います。最後のところは上手く締められていたと思います。そういったところが失点しないということに繋がっていてそれは良かったと思います。

自陣深くで相手に回されていても慌てる様子がほとんどない印象ですが。
徳島戦もそうですが、ボールを持たれていても失点する感覚は全然ありませんし、守備のところは自信を持ってやれていると思います。

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