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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第16節 - 東京ヴェルディ vs 愛媛FC

マッチレポート

result_w526.jpg【試合展開】

4連敗の流れを断ち切るために乗り込んだ岡山で、先制しながらも62分で雷雨中止に見舞われたヴェルディ。仕切り直しを図るために、今節はゴールデンウィークの連戦以来となるホームに戻り、監督交代後2試合目となる愛媛FCを迎えた。スタートの顔ぶれはファジアーノ岡山戦からも変化を加えてきた。3バックを畠中槙之輔、井林章、若狭大志で組み、澤井直人を左サイドMFに起用。藤本寛也をFWに置き、ドウグラスと2トップを組ませた。

立ち上がりはヴェルディが高い位置までボールを運んだが、徐々に愛媛FCがボールを保持し、ヴェルディのプレスをいなしてワイドにボールを動かし、試合をコントロールする。ヴェルディもボールを奪ってからはシンプルにつなぎながら相手のギャップを狙い、丁寧にボールを動かしてチャンスを窺う。ショートパスの展開が多い中、リズムを変えたロングボールが決定機につながる。37分、井林が浅い相手の最終ラインの裏へロングボールを入れる。これに反応した藤本が相手DFの背後をとってゴールに向かうが、ゴール手前で後方から倒されてフィニッシュまで持ち込めず。これで獲得したフリーキックは、藤本が直接狙って一度は壁に撥ね返されたものの、リフレクションを梶川が冷静にワントラップしてコースを突いたシュートを放つが、わずか左へと逸れた。

ボールを動かしながらも、思うようにフィニッシュの場面を作れなかった前半から流れを変えるために、ハーフタイムに澤井直人に代えてカルロスを投入して並びに変化を加えた。その結果は吉と出た。自陣、敵陣、サイド、中央のどのエリアでも味方の距離感を近く保ってリズミカルにボールを動かし、サイドのスペースを使いながら相手を翻弄する。サイドからのマイナスのクロスにゴール前で多くの選手が絡んで決定機を作り出す。ただし、前掛かりになっている隙を突かれてカウンターからピンチも招く。59分、ゴール左前のスペースに抜け出されてフリーでシュートを打たれるが、上福元直人が鋭い反応で飛びついて弾き出す。その2分後にもカウンターで左サイドを突破され、ゴール前に入れられたクロスにフリーで飛び込まれるが、上福元がタイミングよく間合いを詰めてコースを限定して難を逃れた。69分には右サイドを突破されてクロスボールに飛び込む相手もつかみ切れず、有田にフリーの状態でヘディングシュートを打たれると、これも上福元が鋭く反応してゴールからかき出した。ヴェルディのビッグチャンスは74分、藤本が右サイドで相手をはがしながらゴール前まで力強くボールを運び、コースを狙ったシュートを放つが、これはディフェンスに撥ね返される。そのこぼれ球を拾って波状攻撃を仕掛けると、ペナルティエリア内で起点になったドウグラスがボールを落とすと、走り込んできた内田達也が右足でミートしたが、ボールは枠の上へと逸れた。その後は相手に反撃の余地を与えず、敵陣ワンサイドで試合を進めていったが、クロスボールを中心に相手ゴールに迫り続けたがあと一歩の精度を欠き、スコアレスドローで試合を終えた。

攻撃の精度を欠き、決め切れなかった印象は確かに拭えない。しかし、一度崩れた悪い流れを一度止めという点をひとつの収穫として、ここからの巻き返しを図りたい。次節は敵地に乗り込んで戦う横浜FC戦。上位につける相手から勝利を得ることで、流れをプラスの方向へと変えていきたい。

監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
前半は守備面に関しては良かったです。ほとんど守備面では問題は起きませんでしたが、攻撃面ではチャンスを作れず、相手にとって問題となるプレーが出せなかったです。後半に関しては選手とシステムを若干変更してよりチャンスを作っていくという意図でスタートしました。よりボールを持って相手のエリアでプレーすることができました。ただ、相手にもカウンターから決定的なシーンを作られました。我々もゴールできるチャンスがありましたし、相手もカウンターでゴールできるチャンスがありました。

澤井直人選手を今季初先発させた意図を聞かせてください。
ナオトを起用した狙いに関してはよりウイングバックの選手を入れて、逆サイドのカンヤの守備の負担を減らすというものでした。

奈良輪雄太選手をスタートは右サイド、後半に左サイドに移した意図を聞かせてください。
後半は若干システムを入れ替えてカルロスを入れました。そこでカルロスが中に入っていくのに対して、空けたサイドのスペースをナラが使うという狙いでした。スタートに関してはナラがウイングバックの仕事をすることによってカンヤにより前で仕事をさせる狙いでした。カンヤという選手は外から中に入っていくのが得意な選手で、彼を最大限生かすための狙いでした。

ここ5戦勝利がない中で勝利に足りない部分はどこでしょうか?
試合ごとにたくさんの要素があると思います。一概にひとつの理由を挙げることはできません。ただ、以前のホームゲーム2試合は自分たちにとって最も良くない試合でした。我々のアイデンティティを取り戻すことが重要だと思います。ディフェンス面では全員がハードワークしてチャンスを作らせない。それ以上にボールを持って余裕をもってプレーすることができていないと思います。今日は引き分けましたが、少なくともポジティブな部分はラスト20分でボールを持って相手のエリアで連係も増えたこと。守備面でもチャンスをほとんど与えなかったことはポジティブな要素です。

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選手コメント

MF 35藤本 寛也

初のフル出場でしたが。
自分自身やれると思っていました。後半足を攣る場面もありましたが、もう交代枠を使い切っていたので足を伸ばしながらやり切ることを意識していました。

前半は試合自体が重たい中で後半勝負という意識だったのでしょうか?
サイドに人を多くしてそこから攻める意識があったのですが、少し難しかったです。前半もチャンスがありましたし、チームとしてそこまで後半勝負という意識ではなかったです。

後半に関しては人やシステムを変更して中央を使った良い崩しも見られましたが。
途中から変わったのですが、そこはチーム立ち上げの頃からやっていて個人的にやり易さはありました。4-3-3だとどこかでタメを作れた時に立ち上がりのシュートシーンのような良い形ができます。

前節のプロ初ゴールによって意識の変化はありますか?
山口戦から自分の中で意識の変化があって、自分が試合を決めたり、決めさせたりという気持ちがどんどん出てきています。

ここ最近は守備の局面でも力強さが出てきた印象ですが。
今日はそういうシーンがかなりあったと思います。元々、ああいうプレーは好きなので。自分でボールを奪ってドリブルしてスルーパスやシュートというのは自分の形です。シーズン最初の頃はあまりできませんでしたが、だんだん慣れてきたこともあり、自分のボール奪取というプレーはできてきていると思います。ただ、もっと出して行きたいです。そこから点を取れる確率も高いので、どんどん出して行きたいです。

可変システムを採用している中で守備の局面でもうまく順応してきた印象ですが。
感覚的には凄くいいです。自分の考え方とチームのスタイルがマッチしてきていることを感じています。

クロスを入れていく中で少し中の枚数の少なさを感じていますか?
ヨンジ君が抜けた後は少し感じました。ただ、中にはカルロスとドウグラスの2枚がいて2人とも競り勝てると思うので、そこは自分のクロスから点になる可能性も感じていました。ただ、ファーサイドに入れた後の3人目の動きは少なかったですね。あそこに入っていく人数を増やしていきたいです。

チームとして押し込んだ中で最終的にサイドからクロスを選択することが多かった印象ですが。
サイドからクロスという形だけでなく、ワイドとインサイドハーフ、サイドバックの関係で十分に崩せると思います。自分自身もカジ君とワンツーの形で惜しいシーンも作れました。ウチの選手はそういったプレーもすごく上手く経験値もあるので。ただ、そういうプレーをしていくには人の数が必要で3人、4人が流動的に絡めばそういうシーンを増やせるので、攻撃の人数のかけ方という部分ではもっと質を高める必要があると思います。

守備やビルドアップの局面でポジションを意識するスタイルの中で、崩しの局面では個々が良い意味でバランスを崩していく意識が求められるところですが。
監督はポジションを守る重要性と同時に自分の判断で空いているスペースを突くことを求めるなど、そこまで個々の役割を決めつけていないので、個人的に自分の判断でやっていいと理解しています。特に、ワイドやインサイドハーフの選手は個々の判断が重要だと思います。

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GK 21上福元 直人

無失点で終えられたことは収穫だと思いますが。
前節の岡山戦は結果的に1-0の状況で途中で終わる形になりましたが、そういう試合展開を含めて自分たちの守備のやるべきことはクリアになってきていると思います。実際、その試合を含めて失点していないことは自分たちらしい守備のオーガナイズが少しずつできていると思います。

後半に2つのビッグセーブの場面では最後までよく我慢できていた印象ですが。
今までの失点からの反省を生かしたシュートストップを出せたと思いますし、相手との駆け引きという部分で粘り強く自分が我慢することで相手のシュートコースが甘くなったところもあったと思います。そこは練習やこれまでの試合で積み重ねてきたものを出せたシーンだったと思います。

今日はピンチが幾つかあった中で粘り切ることができましたが。
個人の反省としてはこれまで失点した中で自分のところでもっと粘ったり踏ん張ったりすることができたと思っているので、そういった意味での反省を生かせたと思います。結果的にゼロで終えることができ、それを出せたと思います。もちろん、シュートを打たせないことがベストですが、試合の中でアクシデントや相手のクオリティが守備を上回ることもあると思うので、そういったシーンで自分がどれだけ仕事をできるかが重要なポイントだと思っています。チームとして改善していくことと同時に個人のクオリティでももっと成長していきたいです。

後半途中から守備のやり方を少し変えてそこから盛り返すことができた印象ですが。
ビルドアップや押し込もうとした段階でミスが出てしまい、ショートカウンターを受けることが多くなって疲弊するところが幾度かありました。そこのクオリティをもっと上げていけば、相手をより圧倒することもできると思いますし、余分に疲れることなく自分たちのサッカーでもっと試合を支配できると思います。そこはもっとやっていかないとダメだと思いますが、守備のところで試合途中にうまく整理できた部分もあったので、そういった修正というのは重要なことだと思います。

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FW 9ドウグラス ヴィエイラ

試合を振り返ってください。
今日の試合が非常に難しいモノになることは試合前から予想していました。その中で自分たちが良い準備をして臨みましたが、残念ながら結果には繋がりませんでした。

後方からのフィードに対してご自身がサイドのスペースに流れて起点となるプレーが目立ちましたが。
その形は監督がチームに要求している形でもありますし、相手が5バックということでスペースがなく非常に難しい形になりました。ただ、監督の要求に応えていくことが大事ですし、それがチームにとってのプラスになり、スペースを作り出すという意味で必要な動きでした。それを自分としては90分間継続してやったつもりでしたが、結果に繋がらず残念でした。

ご自身がサイドに流れた後にチームとして中に入っていく枚数が少し足りない印象でしたが。
自分が真ん中にずっと残っていてそこで常にチャンスを作れるわけではないので、チャンスを作るためには時にサイドに流れて相手のバランスを崩す形も必要なのでしょうがない部分でもあります。

後半に関しては中央で連係して崩す場面も増えましたが。
後半に関しては自分たちがボールを持つ時間が増えましたし、途中出場の選手も含めてより多くのチャンスを作れたと思います。

5試合勝利がない中でチームとして必要なことはなんでしょうか。
どのチームでもこういった勝てない厳しい状況というのは訪れるものです。そういう時こそチームとしてひとつになり、継続して自分たちの仕事をしていくことが大事です。重要なのは自分たちが次の試合に向けて自分たちのことだけに焦点を当ててやるべきことを普段のトレーニングからやっていくことです。必ずこの厳しい状況を自分たちの力で乗り越えられると思っています。

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