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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第15節 - ファジアーノ岡山 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

result_w627.jpg【試合展開】

▼中断まで
ゴールデンウィークを含む4試合で4連敗を喫し、それまで開幕以来10試合無敗だった流れから一転して苦境に立たされたヴェルディ。特に前節のレノファ山口FC戦は2点を先制しながら、後半の終盤に猛攻を浴びて試合をひっくり返される展開を強いられた。終了間際に1点を返したものの、3-4というスコア以上に大きなダメージを受けた敗戦。そこから立ち直るきっかけをつかむために岡山の地に立った。

試合前から降り始めた雨がキックオフ直後から徐々に強くなっていき、スリッピーなピッチコンディションに両チームともに慎重な立ち上がりになる。やや後方が重く、ロングボール中心の展開となった。その中で一日の長があったのは、パワープレー気味にロングボールを駆使するファジアーノ岡山だった。前線の赤嶺をターゲットにロングボールを何度も放り込み、耐えてラインを押し上げたいヴェルディを徐々に押し下げていく。14分には左サイドからのクロスをファーサイドに折り返され、飛び込んだ赤嶺にダイビングヘッドでシュートを打たれるが、これは枠から逸れる。なかなかマイボールを保持できない展開の中、ヴェルディがワンチャンスをものにする。20分、右サイドから若狭大志がロングスローをペナルティエリア内に入れると、李栄直が相手DFと競りながらボールをゴールに向かって落とし、これに反応した藤本寛也がブロックしようとする相手DFをダブルタッチでかわし、最高の場所に置けたボールを利き足の左足で豪快にゴール左上に打ち抜いてプロ初ゴールを挙げる。ここから岡山の猛攻にさらされながら、虎視眈々とカウンターのチャンスを窺う。35分には渡辺皓太がペナルティエリア内左寄りのスペースに飛び出してGKと1対1のチャンスを迎えるが、コースを狙ったシュートは相手GKの足に当てられて枠からかき出された。


後半に入ってどんどん雨足が強くなり稲光が走る空模様。62分の時点で主審は中断と判断し、チームは再開に向けてロッカーに入念なミーティングを行った。結局、雷雲が複数発生していること、来場者の帰宅の足を確保するという観点から試合は62分で中止となった。

▼試合再開後
6月27日(水)19:30キックオフで再開の日程が決まり、その間にヴェルディは2分けの後、天皇杯のカターレ富山戦も含めて公式戦4連勝で完全に流れを引き戻して、この再開試合を迎えた。一時は17位まで落ちた順位もじわじわと回復。この一戦で勝ち切ればプレーオフ圏内の6位まで戻すところまで辿り着いた。

再開時のレギュレーションのため、基本的には中断時点のメンバー構成で臨む一戦。先制点を挙げた藤本は中断直前に交代してメンバー入りせず。また再開前に負傷離脱した若狭に代えて畠中槙之輔がサブからスタメンにスライドし、その補充として5月18日時点で負傷離脱していた内田達也がベンチ入りした。再開の前に契約解除となったカルロスのところにはアランがスライドしてベンチ入り。その他は中断時点のメンバー構成で、残り28分+αの試合に臨んだ。

まずは中断時のプレー、岡山の右からのコーナーキックからリスタート。ここ一番の集中が求められる場面で、相手の狙いに翻弄されてニアですらされ、ワイドに振られたところでペナルティエリアに鋭いクロスボールを供給される。視線を外されてマークを捕まえ切れず、ゴール左寄りの位置でワンタッチでシュートを打たれるが、ゴール左隅を捉えたシュートは上福元直人が鋭い反応で飛びつき、ゴールからかき出した。その後も、残された時間でゴールをこじあけようとパワープレーに徹する相手に対して、ゴール前までボールを入れられるものの、空中戦で制空権を譲らず、割り切ってバイタルエリアを埋めることで効果的な攻撃を仕掛けさせなかった。特に、上福元がロングボールに対して的確な判断で飛び出してボールをゴールから遠ざけ、ボールホルダーに対しても素早いスライドと厳しいチェイスで自由にはロングボールを蹴らせない。攻撃でも無理をしないことを徹底し、現実的なサッカーで虎の子の1点を守り切り、リーグ戦3連勝の勢いを週末へとつなぐ貴重な勝利を手に入れた。

ともに限られた時間の中で最後までフルパワーでぶつかり合う。そうした展開では、追う側がペースを握ることが多い。大事なのは、そこで現実的に割り切り、その戦い方をチーム全体で共有して逃げ切るところまで持ち込んだことだ。次節は中2日で臨むことになる。何か目新しいことができるわけではないが、状況に応じてチームで意思統一してピッチで表現する力が今のヴェルディにはある。今度はその力を、勝利を積み重ねていくことで照明していきたい。

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監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
28分+4分という試合でしたが、彼らは最初から残り5分のように最初からプレーしてきました。最初のふたつのコーナーキック、ロングスローに始まり、彼らは他のプレーでもロングボールを入れてくる。彼らはセカンドボールを拾うのもしっかりトレーニングされているチームでした。そこでプレッシャーをかけてもう一度攻撃するプレーが続きました。こういう試合になることは予想していて、セカンドボールを集中して拾うということを確認していました。難しい状況でしたが、集中して守ることができた。加えて、キーパーが高いボールをほとんど出て守備陣を助けた。それが大きかったと思います。

途中で内田選手を投入したのはどのようなプランですか?
ウチを入れたのは、ナオヤが問題を抱えていたので代えました。ウチに入って、もっとボールを持ってもらうという狙いがありました。

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選手コメント

GK 21上福元 直人

約30分間を戦う変則的な試合でした。
キックオフの時からまったく新しい入り方ということで、非常に難しさはありましたけど、チームとしてもしっかりとこの試合に向けて準備をしてきて、それが結果として0で押さえて勝ち点3につながったことは非常に良かったと思います。

最初のリスタート時にビッグセーブがありました。
あの場面も1本目ということで難しかったですが、相手にDFがプレッシャーをかけてコースが限定されていたと思うので、僕が予測をしやすかったりというところでは、シュートは打たれましたけどDF陣に感謝したいと思います。

フィールドプレーヤー並みに運動量が多かった?
パワープレー気味になるという予測はチームとしても持っていたので、実際に30分続くような攻勢でしたが、短い時間でしたが自分としてもチームとしても準備してきたつもりだったので、自分のプレーの質もクオリティも判断も上げられるという実感もありました。それが勝ち点3につながったことが大事だと思います。まだまだ積み上げていきたいです。

中2日でカマタマーレ讃岐と対戦します。
準備期間は少ないですが、讃岐を相手に勝ち点3をとるというところを第一に考えて、やっていきたいと思います。サポーターの方が多く来てくれて感謝していますし、次の試合も大きな声援を送っていただけたらと思っています。

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DF 3井林 章

特殊な試合でしたが、振り返ってください。
30分という限られた時間の中で、相手が勝つには2点とらないといけない状況だったので、間違いなくパワープレーやセットプレーに重きを置いてくるというのは間違いなかったので、ギリギリではありましたが耐え忍ぶことができたのかなと思います。

リスタートは相手のコーナーからでした。何か対策は?
僕たちが対策しても、相手がそれを上回れば、止めるのは難しいので、カミ君がセーブしてくれた部分もあったので、僕らもカバーできたところもあったので、結果が出たのが一番良かったのかなと。

守備に回る時間帯の中で、1点を守りました。
こういう試合で一番責任を持ってやらないといけないのはディフェンス陣なので、僕たちが競り負けるとより押し込まれてしまいます。今日はそれが良い方に転んでいたというか、競り勝つことが多かったので、上手くマイボールにして、なんとか相手のセカンド攻撃をやらせなかったことが大きかったです。

いつもの試合とは違いましたか?
独特で、コーナーキックから始まるというのも違和感があって、入りが難しい試合でした。

この流れを次につなげたいですね。
次もアウェーですが、しっかりと連勝を伸ばして、上に食い込んでいかないと昨シーズンを上回れないので、結果も大事にしながら戦っていきたいです。

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DF 17李 栄直

難しい試合でした。
試合中は割り切っていました。すぐのコーナーであのような形になって、みんなと話し合って、今日は割り切ろうとなったので、つなげるところも蹴るところも意思統一はできていたので、そこでゼロに抑えられたのは大きいかなと。

ロングボールに対しては、自分たちもセットして対応できていた?
チャンスにはなっていましたが、最後のところではしっかりとボールに寄せられていたし、そういうところは特に問題なかったです。自分も中に入って何度かクリアした時に、『ボールが最後までしっかり見えているから、ここにボールが来るな』と見えていたので、外で見ている方は冷や冷やしたかもしれませんが、中でプレーしていた側はみんなどっしり構えていました。

特殊ですが、結果だけでいえばリーグで4連勝です。
相当大きいです。昇格できるチームはどこかですごく連勝するし、ある意味、あの4連敗で止まったというのが大きいです。いまだに負けたのはその4試合だけですし、昇格できるチームというのは早く止まると思います。結果として1か月かかりましたが、今のところはその4敗だけなので、悪い流れを早く止められたなと感じています。

週末は古巣との対戦です。
去年、はじめて残留争いをして、勝つというのはどれだけ難しいことかと教えてくれたチームです。今はこうして6位になって、勝利数が多いのは本当に幸せなことです。チームの中で、勝てている幸せを誰よりも知っていると思うので、しっかりと勝って恩返しをしたいです。自分も試合に出たら、しっかり点を取りに行きたいです。

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