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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第41節 - 東京ヴェルディ vs カマタマーレ讃岐

マッチレポート

【試合展開】

敵地での2連戦で1分け1敗と勝利できずに、今シーズンホーム最終戦を迎えたヴェルディ。最下位のカマタマーレ讃岐を迎え、上位陣が軒並み勝利している中、プレーオフ進出に向けて負けられない一戦を迎えた。前節から大きくメンバーを変えたヴェルディ。右サイドバックには田村直也を起用し、中盤は内田達也とほぼ横並びに近い形で井上潮音を置き、その前に渡辺皓太を配置した。ワントップはドウグラスで、右ウイングに林昇吾を、左ウイングには李栄直を久々にスタメンで使った。

 

序盤からボールを保持したのはヴェルディだった。中盤で核となった井上が相手のプレスをいなしてボールを前に運んだり、四方八方にボールを散らしてリズムを作っていく。相手もラインを高く保ち、お互いにコンパクトな陣形で戦う中で、スペースを上手く突いたのはヴェルディだった。17分、内田がゴール前にループ気味のクロスを入れると、ゴール右寄りの位置に走り込んできた李が折り返すと、ボールに釣られた相手を前にドウグラスがフリーでヘディングシュートを放つが、ゴールを捉え切れなかった。19分にはこの試合で最大の決定機を迎える。平智広が自陣の浅い位置から縦パスを入れると、ドウグラスが頭で後方にすらす。走り込んでいた渡辺が胸でコントロールしながら相手DFとスイッチしてスペースへフリーで抜け出す。GKと1対1のチャンスだったが、シュートは相手GKの好守に阻まれた。21分にも同じようなチャンスを創出する。カウンタープレスでボールを奪うと、李が鋭いスルーパスを通す。ドウグラスがフリーでゴール前のスペースへ抜け出したが、シュート前のコントロールが大きくなり、相手GKに飛び込まれてしまった。好機をなかなか決め切れないでいるとリズムは讃岐に傾いていく。自陣にリトリートして粘り強く対応したが、26分にはポストに直撃するミドルシュートを打たれるなど、のびのびとプレーする讃岐に押し込まれた。なかなか押し返せない中で、カウンターのチャンスからフリーキックを手に入れると、それを機に均衡を突き破る。38分、ゴール正面の井上のフリーキックは一度相手GKに撥ね返されたが、左サイドにこぼれたボールを拾った内田がゴール前にロングボールを入れる。ゴールファーで平が相手DFふたりを引きつけて競り勝って落とすと、落下地点にいた井林章がボレーシュートをゴール右隅へと流し込んで先制に成功した。

 

突き放したい後半序盤は、相手の前からのプレスをはがして相手ゴールへと迫る。しかし、フィニッシュには至らずに、徐々に陣形が下がっていく。相手陣内のバイタルエリアには侵入していくが、サイドアタックも中央突破も精度を欠いてカウンターで陣形をひっくり返された。試合が進むにつれて勢いを増す讃岐の攻撃。反撃に出られず、耐えるヴェルディ。その構図が変わらないまま試合は終盤に突入していく。粘り強いスライドでボールをサイドへと追いやり、クロスに対する備えを万全にすることで、決定的と言えるようなピンチは未然に防いだ。どうしても陣形が後ろに重くなってしまう分、攻撃に出る枚数が足りずにカウンターは発動できなかったが、キャプテンが挙げた虎の子の一点を守り切り、プレーオフ進出圏内のまま最終節へと望みをつないだ。

 

前節で自動昇格が限りなく不可能に近くなり、そのダメージを引きずってもおかしくなかったが、チームはヘッドダウンすることなく前向きに戦った。押し込まれる時間が長く、その印象は確かに強いが、前半序盤にはコンパクトな陣形から鋭い攻撃を繰り出すなど好調時の攻撃姿勢を打ち出せた。そして何より、勝ち切る勝負強さを取り戻した感がある。

 

リーグ戦も残すはあと1試合。未来を切り開く権利は、自分たちの手中にある。次節、敵地で戦うFC町田ゼルビアとのダービー『TOKYO CLASSIC』。必勝を誓うこの一戦、アウェースタンドを緑に染め抜いて、チームと一緒に戦い抜いてほしい。ヴェルディファミリーの総力を賭して、最後の最後まで駆け抜けよう。

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監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
難しい試合になりました。それはまず感情面で難しい試合になりました。先週の敗戦というものはすべてのチーム、個人にとってダメージのあるものでした。難しい1週間になりましたし、それはこの試合にも表れていたと思います。松本に負けたことによって自動昇格は厳しくなり、目標を変えざるを得なくなりました。我々にとってプレーオフはとても重要な目標であり、プレミアムなものです。それは我々だけでなくファンやクラブにとっても重要だと思っています。今日の試合が次の試合に繋がってプレーオフに行くための次の試合に繋がって、自信を持って次の試合を戦えるようにと思っています。試合に関しては良いプレーができた時間もありましたが、簡単にボールを失ってしまう時間帯やディフェンスでもナーバスになる時間帯が見受けられました。良かったことは勝ち点3を取れたこと、次の重要な試合を迎えることができたことだと思っています。今日は技術、戦術の部分を分析するよりも心理面の影響が大きかった試合でした。

後半の試が運びに関して割り切って深い位置で守ったのか、心理面の影響があったのか聞かせてください。
より前からプレスをかけてディフェンスをしたかったですが、その部分は上手くいきませんでした。ボールを奪った後に簡単にボールを失ってしまった。簡単なパスを繋げなかったことにより、押し込まれる展開になりました。1点を取った後に2点目、3点目と取れるチャンスがありましたが、そこで点を取れていれば、より落ち着いて後半プレーできたと思います。ただ、点を取れなかったことが試合を難しくしたと思います。

よりプレッシャーがかかる最終節の町田戦に向けてどのような試合展開に持って行きたいと考えていますか?
一番難しい1週間という部分は今日だったと思います。それを乗り越えることができました。次の週はプレーオフへの高いモチベーションを持って戦うことができると思います。我々にとっても選手たちにとってもプレーオフを戦うことは重要ですし、ファンにとってもプレーオフを戦うことは重要だと思います。

次の試合に向けて重要となる要素に関してはどのように考えていますか?
感情面という部分では今週が一番難しかったですが、それを乗り越えることができました。選手たちは今、プレーオフでプレーすることに向けてワクワクしていると思います。同時にプレーオフを戦いたいという強い意欲に漲っていると思います。感情の部分では来週の試合は今週ほど難しくならないと思っています。サッカーの面では我々がこれまでやってきたプレーを強く要求してやっていくことが重要だと思います。やりたいというプレーをして勝ちに行く。そのプレーによって我々は今の順位にいることができていると思っています。

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選手コメント

DF 3井林 章

ゴールシーンを振り返ってください。
セットプレーの一個目を相手のキーパーが弾いて、あの時に自分はファーにいたのですが、自分は平が競る方と逆にいたので、平から良い折り返しが来ればいいなという気持ちでポジションを取ることを意識していました。そして、目の前にボールが来たので合わせるだけでした。実際は当たり損ねでしたが、本当に良いところに飛んでくれました。とりあえず、ふかさないことだけを意識して枠にさえ飛ばせばという気持ちでした。個人的に結構ボレーは決めているので、なぜかは分かりませんが。ダイレクトでプレーするのが個人的に好きでインターセプトもダイレクトでできるだけ繋ぎたいので、インターセプトの延長線上という感覚でのダイレクトシュートです。それが今日は生きたと思います。

ホーム最終戦での今季初ゴールとなりましたが。
ずっと社長や周りに言われていたので、やっと取ることができてホッとしています。

厳しい松本戦での敗戦からの気持ちの切り替えという部分はいかがでしたか?
あそこはターニングポイントだったので大変でしたが、自動昇格がなくなっただけでプレーオフがなくなったわけではなかったので、そこは目標が変わっただけなので1週間準備するだけでした。モチベーションに関しては選手個人の問題だと思います。

守勢に回った後半の守備のやり方に関して聞かせてください。
自分たちがラインを上げたところで相手はロングボールを蹴ってくるので、しょうがない部分もあります。恐らく、町田戦もこういう展開になると思っています。結局、アバウトなボールを蹴ってくると、相手はボールがつながらなくてもコーナー近くのスローインで守備から始まる形もあるので、そこはしょうがない部分もあります。町田はプレスの勢いもありますし、自分たちはもっとデュエルを高めていかないと厳しくなると思います。そこは練習からこの1週間でやれることをやっていかないとダメです。あとはクリアの質というか、ただ単にクリアするだけでなく逆サイドのスペースへのクリアで相手を引っくり返せるので、そこを意識していきたいです。

最終節に向けて意気込みをお願いします。
もう勝つしか自分たちがJ1昇格に向けて進む道はないので、本当に結果にこだわって今日のホームでの勝利をうまく繋げていきたいと思います。

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MF 33渡辺 皓太

前半に大きな決定機がありましたが。
ツータッチ目が上手くいかず、もっと相手との距離があると思っていたのですが、思ったよりもキーパーに詰められていて少し焦ってしまいました。キーパーの左側を狙っていましたが、ボールが足元に入り過ぎて内側に行ってしまいました。最初に抜けた時が少し遠かったですし、あれだけドフリーになることはないので少しビックリしました。正直、止められた時は負けたらどうしようという気持ちでした。何とか勝てて良かったです。

林昇吾選手との右サイドの連係で深い位置に抜け出す場面が目立ちましたが。
相手があまりケアしてこなかったので何度も抜け出せましたが、抜けてからの精度がまだ全然ないので、もっと感覚とかを戻しながら改善していきたいです。

攻守に躍動感はだいぶ出ていたと思いますが。
最近、チームに前への勢いがないと思っていたので、とにかく前にということは意識しました。ペース配分はほとんど考えず、全部の局面で100パーセントを出しました。

厳しい松本戦での敗戦からの気持ちの切り替えという部分はいかがでしたか?
自分にチャンスが来るかは分からなかったですが、来た時に良いパフォーマンスを出せるようにとは意識していました。最初はなかなか上手くいかなかったですが、最終的に整理して割り切って出た時に良いプレーを出せるようにと考えていました。

井上選手、林昇吾選手と同世代のユース出身3人の同時先発でしたが、自分たちでやってやるという感じはありましたか?
いや、そんなに話もしないので……。ただ、各自思っていたと思います。

シーズン最終盤に突入した中、チームの完成度や個人としての適応度はいかがですか?
まだまだです。やっぱり、試合を支配できていないですし、最近は相手の時間帯が多いので、そこは修正していかないとダメです。

今日に関しては流れの悪い時間帯に井上選手やご自身のところで個人として無理にでもスイッチを入れるプレーを意識しているように見えましたが。
そういうプレーがないと相手も恐くありませんし、もっとやっていいと思います。

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DF 4香川 勇気

試合を振り返ってください。
入りからしっかりとパスを回して相手が前から来るという中で回避しながら自分たちの形で試合を進めていくという部分はまあまあできたと思いますし、良い時間帯に先制点を取ることができました。そこはプラン通りだったと思います。

前節、途中から右サイドバックはやりましたが、右ウイングは加入後初めてだったと思いますが。
そんなに多くはないですが、練習からポイントでやっていました。こういう試合であそこをやるというのは想定していたというか、あることだとは思っていました。攻撃ではインスイングのクロスや中に入っていく動きを求められていると思うので、そこはゴールに絡めるようなプレーを心がけていました。守備の時はポジションを守りながら誰がプレーしても守るべき決まりがあるので、そこを守りながらしっかりと意識しました。

前半は右サイドでの仕掛けが多かった中、後半立ち上がりは李栄直選手と左サイドで起点となっていましたが。
相手陣内の深い位置を取っていくこと。自分のストロングポイントであるクロスのところは流れの中で出していけたと思いますが、クロスが味方と合わなかったのでそこはきっちりと合わせていきたいです。

守勢に回った後半の守備のやり方に関して聞かせてください。
後半になるにつれて押し込まれる部分がセカンドや相手のボール保持が増える中で、チームとして先制していたので、そこは守り切っていくという部分でブロックを作って相手の攻撃に対応できたと思います。

追加点を取り切れないという部分で精神的な影響はありましたか?
追加点はすごく大事ですが、時間が経つにつれて1点を守り切るという気持ちの切り替えをチームとして自然にできたと思います。

ここ最近、リードを守り切るという部分で難しい試合が続いていた中、今日の試合はいかがでしたか?
途中から相手が早めにクロスを入れてくることが増えたので少し5枚気味に守ってしっかりと撥ね返せたと思います。ブロックを敷いた中、しっかりとボールホルダーに対して出て行くという部分はある程度できていたと思うので、その結果ゼロで終えられたと思います。

他チームとの得失点差を考えれば、最終節の町田戦では勝ち点3が求められる試合になりますが。
今シーズン、これだけ勝ち点を積み上げてこられたので、勝ちも大事ですが勝ち点を積み上げていくサッカーも重要になります。まず負けないこと、加えて状況に応じて自分たちが順位表で優位に立つための選択をしていきたいです。

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DF 23田村 直也

久々の先発出場でしたが。
個人的にケガとかもあったり、チームのローテーション的な部分の影響もあり久々の出場になりました。ただ、今日はしっかりと出ることができて結果を残せたので、ひとつ自分の中ではミッションをクリアしたと思います。

チームとして大きな結果を手にしましたね。
ホーム最終戦ということもありましたが、他の上位チームがすべて勝っていたので非常に大事な勝ちでした。昇格云々に関わらず、町田とこの順位で戦えることを純粋に楽しみたいです。

厳しい松本戦での敗戦からの気持ちの切り替えという部分はいかがでしたか?
監督からそこまで重い言葉はありませんでしたが、選手自身も感じていましたしサポーターのアクションだったり、色々なことを含め僕自身出られないなりに考えていました。サッカーは気持ちの部分だけでなく相手との噛み合わせもある中、今日は本当にスカウティングがきっちりとされていたので、狙い通りに戦えたと思います。前半に関してシュートは少なかったですが、サイドの攻略や相手の嫌がるところを突いていくことはできていたと思います。

守勢に回った後半の守備のやり方に関して聞かせてください。
守備陣としてはこれでいいとは一度も思っていなくて点もほしかったですし、どこでボールを取るかという部分で中盤で引っ掛けたり、中盤の3人は頑張ってくれていたのであと一歩という感覚でした。最後のパスがずれたりしていたので、そこを直せば2点目を取れるという手応えはありました。後ろで守り切るというよりは我慢しながら2点目を取りたかったです。最後まで点は狙っていましたが、相手は原さんや我那覇さんと経験のある選手が入ってきて、そこで我慢強く戦わないといけない部分もありました。本音はその前に2点目を取っておきたかったです。

1列前では久々の出場となる林昇吾選手がプレーしていましたが、連係の部分で気を使った点はありましたか?
彼はメンバーに入れなくても練習から非常に良い姿勢でずっと続けていました。右サイドで左足の選手がプレーするというウチの良さというところは今日出せていたと思います。僕の中ではいつ出てもおかしくないと思っていましたし、僕と皓太、林はアウェイの徳島戦でも良い連係ができていたので、今日も同じような感覚でやれました。

後半途中からは同じ左利きの香川選手が1列前でプレーしていましたが。
林が足を攣ってしまい、奈良輪が入って来る段階で監督が右と左を入れ替えるという判断でしたが、チームとしての共通理解があるので、僕自身彼とのプレーイメージも理解できましたし、割り切ってやれました。

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DF 15林 昇吾

試合を振り返ってください。
個人的には良いプレーがあまりできず、なかなかボールが足に付かなかったので、とにかく守備を頑張ろうという気持ちでやっていました。

後半途中に足を攣っての交代になりましたが、前半から飛ばしていくという意識でしたか?
どっちみち足が攣ってしまうことは予想していました。思ったよりも早い時間帯になってしまいましたが、攣るまで走り切ることを意識しました。

味方と連係しながら丁寧にサイドを変えるパスなども出せていたと思いますが。
中盤で味方が良い形でボールを回してくれますし、良いポジションも取ってくれていたのでそこは良い関係でやれました。

渡辺選手と左利きの特長を生かした良い連係が幾つか見られましたが。
カンヤとも同じ左利きでプレーのイメージも比較的似ている場面もあるので、皓太がやり易いようなプレーは意識しました。僕のところから裏のスペースへのボールは結構出しやすかったので、出せる時はどんどん出して行くことを意識しました。

守備の局面ではどこを一番意識しましたか?
まず中を締めてゴール方向にパスを出させないこと。あとは行けるタイミングでは前からプレスに行くことやボールを獲りに行くこと、下げさせることを意識しました。アレックス選手の左足を切っていくことも意識しました。

厳しい松本戦での敗戦からの気持ちの切り替えという部分はいかがでしたか?
絶対に勝たないといけない試合でしたし、僕自身も久々の試合だったので強いモチベーションを持って戦いました。とにかく勝てて良かったです。

他チームとの得失点差を考えれば、最終節の町田戦では勝ち点3が求められる試合になりますが。
次に自分が出られるかは分かりませんが、とにかく勝利を目指して戦うだけだと思っています。

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