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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第23節 - 愛媛FC vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

アウェイ8連戦は2試合を終えて1分1敗で3戦目を迎えた。この一戦をあとにリーグ戦は中断期間に突入し、3週間のブレイクを挟んで8月9日から再開する。上位陣に食らいついていくためには、ここでなんとしても勝ち点3を積み上げたいヴェルディ。今シーズンの開幕戦で対戦した愛媛FCとの一戦に臨んだ。

 

スタメンの顔ぶれはここ数試合と変わらず。サブには森田晃樹が戻ってきた。

 

序盤は前への圧力を強めてくる相手に対して、パスワークでいなそうとするヴェルディのテンポが上がらず、引っかけられて押し込まれる時間帯が続く。その中で5分、ゴールキックからビルドアップしようとしたところを引っかけられてボールを失うと、ショートカウンターで豪快なシュートをゴール左上隅に流し込まれ、先制を許す展開になる。その後もヴェルディの最終ラインに対して執拗にプレッシャーをかけてくる相手に対して、なかなかいなすことができずに時間が過ぎていく。徐々に展開が変わってきたのは、井出遥也がスペースで前を向いてボールをコントロールし、プレスの網目をかいくぐりはじめた15分頃から。15分には山口竜弥が抜け出してアーリークロスを入れると、ニアサイドで小池純輝が合わせてシュートを放つが、これは相手GKの好セーブに阻まれる。端戸仁がボールを受けにおりてくることでスペースを上手く作り出し、前向きにボールを運ぶハブとなることで、攻撃のペースが一気に上がっていく。ひっくり返して相手を押し込む時間帯が増えていくと、21分にコーナーキックのチャンスで、佐藤優平がピンポイントのキックでンドカボニフェイスのヘディングシュートにつなげ、これがゴールファーサイド、右隅へと流れ込んで同点に追いつく。攻勢を緩めないヴェルディは、井出、佐藤優、がスペースを上手く使ってボールを引き出し、ワイドの選手をフリーにすることで広い展開からチャンスを作り出す。38分には、スルーパスに抜け出した山下諒也がゴール正面でシュートを放つと、一度は相手GKにはじかれたものの、こぼれ球に詰めていた小池がボールをプッシュ。これが相手に当たってオウンゴールとなり、ヴェルディが前半のうちに逆転に成功した。

 

前半の攻勢を緩めずに引き離しにかかりたい後半もヴェルディがチャンスを作る展開。58分にはセットプレーをきっかけに相手をペナルティエリア内に押し込み、ワイドに揺さぶる展開の中で、佐藤優のクロスを小池が頭で合わせるチャンスを作るが、シュートはわずかにゴールの上へ。64分には小池が球際で競り勝ちカウンターを発動すると、井出がドリブルで相手ペナルティエリア付近までボールを運び、相手を引き付けて端戸に預ける。端戸の狙いすましたシュートは、わずかにゴール左へと逸れた。すると徐々に相手が前への推進力を高めてヴェルディゴールへと迫ってくる。交代カードを切って流れを変えようと試みるが、勢いを持つ相手をなかなか止めきれない。85分にはゴール正面への侵入を許すと、シュートコースが開けた状態でシュートを許すが、若狭大志がギリギリで足を投げ出してブロック。その1分後にはワイドな展開からゴール右斜めの位置で強烈なシュートを打たれるが、これはマテウスが反応してファインセーブで難を逃れた。

 

アディショナルタイムが5分と表示された直後、試合は動く。90+1分、右サイドで浮き球を処理し切れずにボールを奪われると、そのままショートカウンターを発動される。ゴール前でのシュートがマテウスを越え、ゴールに向かったボールをゴールカバーでかき出したが一歩及ばず、ゴールラインを割って土壇場で追いつかれた。

 

その後、攻勢を取り戻して相手ゴールに迫ったものの、必死の守備を見せる相手を打開できず。悔しい引き分けでタイムアップを迎えた。これでリーグ戦は中断期間に入り、8月9日からまたアウェイ連戦が再開する。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
試合の入りのところでビルドアップの失敗で失点してしまいましたが、長いシーズンを通して事故に近い形の失点は付き物ですし、そこは割り切って頭を切り替えて、また試合に入ることができた点は良かったと考えています。もちろん、ビルドアップの失敗は我々のサッカーをやる上では100%でハーフラインを越えるというところでやっている以上、そこのミスは当然なくしていかなければならない部分ですが、事故に近い形の失敗は自分の中でも反省しますが、だからといってそれを怖がってビルドアップしない、ボールを持つことをやめてしまうところは少し違うかなと思っています。 そして、その後は非常にスペーシングのところ、グラウンドのどこにスペースができるか、どこにスペースを作るかという部分で非常によくプラン通りにやってくれたと思っています。相手の前5枚は前から来る。そして、後ろの5枚を我々のワイドとフリーマンでしっかりと張り付けることによってスクエアゾーンの広大なスペースを上手くハル(井出)、(佐藤)優平が使えていましたが、非常に良いパフォーマンスだったと思います。そこからの攻撃も何度か良い形、崩しはできました。もちろん、最後のところできちんと決めていく。その質と精度というものは引き続き改善していかなければいけない部分ではありますが、攻撃に関してはよくやれていたのかなと思います。 後半の一番悔やまれる部分は最後のところでした。自分自身の采配、判断を含めて最後の時間帯をどう使っていくのか。もちろん、選手たちも人間なので、我々が思った通りにできないことはありますが、そこを踏まえて最後の時間帯、時間を使うという我々のゲームデザインのところの反省は自分自身含めて反省する必要があると感じています。率直に勝ち点3を取ることができたゲーム、内容だったと思いますので、そこが勝ち点2を失ってしまったことは非常に悔しく残念なところです。 スタジアムに来たくても来られなかった我々の素晴らしいファン・サポーターの方々にあと一歩のところで勝ち点3をお届けできるところでしたが、本来であればお届けしなければいけないところでしたが、そこのところが勝ち点1に終わってしまったことを申し訳なく思います。また、中断期間に入りますが、まずは選手たちの疲労の回復の時間にあてて身体も心も一度リフレッシュしてもらい、また再開後のアウェイではありますが、次の水戸戦に向けて選手たちと最善の準備をしていきたいと思います。

後半の半ば過ぎから長いボールが多くなっていましたが、当初の想定とは異なる部分でしょうか?
イメージ通りではなかったのは事実です。非常に難しいですが、我々が成長していかなければならないところですが、やはり人を1人、2人替えていくと、元々のパフォーマンスから少し下がってしまう部分があります。そこは自分自身の采配を含めて少し反省するところではありますし、やはり誰が出ても人が替わってもパフォーマンスが下がらない。もっと言えば、さらにパワーアップできるようなサッカーをやらなければいけないですし、考えていかなければならないと思っています。

守備の部分でファーストアプローチの部分が少し不安定に見えましたが?
その辺のところの強度を上げていきたいという部分で端戸仁選手のパフォーマンスには何の不満もなく替えたくないほど素晴らしいパフォーマンスでしたが、さらに(佐藤)凌我に前線から守備の強度を上げていきたいという考えがありましたが、その辺がなかなか強度が上がらなかった点は自分自身、反省しなければならないところです。

後半序盤に負傷で交代した山口竜弥選手の現時点での状態を聞かせてください。
ハーフタイムの段階で普段よりも発汗量が多かったというところで、軽い熱中症という診断をもらっていたので、早いタイミングでの交代の準備をせざるを得なかったです。今のタツのパフォーマンスには非常に満足していますし、やはり自分の立場としては非常に痛いアクシデントではありました。ただ、それを言い訳にできないと思います。(怪我による交代ではなかった?) そうですね。軽い熱中症という診断でした。

最後の失点が持井選手のロストからでしたが、あの場面を現時点でどのように分析していますか?
もちろん、個人のミスは人間だれしもミスはあるものなので、そこはまたこれから同じミスを繰り返さないという振り返りのところでやっていきたいと思いますが、あのミスが起きてしまったその前に我々が1点リードしている。そして残り時間が少ない中でもう一回自分たちがボールを持ち続けて終わるというゲームデザインがしっかりとできなかった反省の方が大きいかなと感じています。

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選手コメント

DF15ンドカ ボニフェイス

加入後初ゴールを振り返ってください。あの形はサインプレーでしたか?
いや、あれは自分が動いたところに(佐藤)優平さんが合せてくれた形でした。ニアだったので流せばゴールの枠に飛ぶだろうなという感じでしたが、思っていた以上に良いコースに飛びました。

今日のゲーム内容をどのように捉えていますか?
前半は自分たちの狙い通りにボールを動かせていましたが、その中で失点をしてしまい、失点すると勝てる試合も勝てなくなってしまうので、前半の失点も後半の失点も本当に痛かったです。2失点ともに自分のところでのシュートブロック次第で守れるところだったので残念でした。

試合を通して相手のドリブル突破を簡単に許す場面がありましたが、ファーストディフェンスのところがしっくりこないように見えましたが、ご自身の考えを聞かせてください。
流れの中というか、ボールを奪われた後のところで、結構ヴェルディは前に人数をかけるぶん、奪われた瞬間は中が薄くなってしまうので、その瞬間にボールへの規制が甘くなってしまった感覚はあります。

最後の失点の場面に関して声掛けの部分、シュートブロックに行く際に考えていた部分など聞かせてください。
ボールを取られる瞬間のところで、たぶん味方の選手が繋ごうとしていましたが、時間を考えれば、『セーフティーに蹴れ』という声を自分が出せる位置にいましたが、それを出せなかったところ。あとは最後のシュートブロックは相手が中に入れようとしてきていたのに一瞬寄せが遅れてしまったところで、相手のシュートが枠に行ってしまったので、もしかしたら相手が中に来るという予測が少し足りなかった自分のミスかなと思っています。

ビルドアップの局面では良い縦パスや持ち出しなどが随所にありましたが、その辺りをどのように自己評価していますか?
そこはこのチームのセンターバックに求められている部分です。まだまだ足りないと思っていますし、こういうプレーを当たり前のようにやっていかないとダメだと思っています。

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DF23深澤 大輝

投入時に与えられた指示、入ってからの展開のイメージ、試合への評価について聞かせてください。
まずは山口選手がハーフタイムの段階から体調の面で自分が交代で入る可能性があるというふうに言われていました。想像以上に早いタイミングで呼ばれることになりましたが、ハーフタイムの時点で言われていたので、入る準備はできていました。2-1で勝っている状況だったので、まずはディフェンスの選手として2-1で逃げ切る。あとはサイドバックとしてチャンスになったら前に出ていくところは監督から求められていました。失点のところでは僕が抜かれた形ですし、若狭さんがスライディングで防いでくれたシーンも自分のスローインからだったので、試合巧者になるという部分では追いつかれてしまった点について自分自身、チームとしても課題だと感じています。

最後の失点の場面に関して声掛けの部分、シュートブロックに行く際に考えていた部分など聞かせてください。
ウイングバックの選手が内田選手から榎本選手に替わりましたが、内田選手は左足のクロスが特徴で、榎本選手はあまり事前に特徴は分かっていませんでしたが、右利きというところで、まずはカットインさせてはいけなかったというところがあります。 あとはその前に相手ボールになったところでは持井選手に相手が来ているということは伝えていましたが、そこでセーフティーに自分のところに下げるか、外にクリアするなり、まずは相手ボールにさせないことが優先事項でした。自分の対応に関してはカットインさせてしまった段階で自分がスライディングしたタイミングでシュートを打ってくると思っていましたが、相手がもう一つ運んだところで最悪ファウルで止めても良かったのかなと、試合後に言われましたし、自分自身も右利きの選手であれば、もう少し中を切って縦に行かせるという対応をするべきだったのかなと思います。

個人としては復帰戦となりましたが、今後の戦いに向けたイメージを聞かせてください。
前期は本当に怪我が多くて最初の方は試合に絡めず、復帰して試合に絡めたところでまた怪我をしてしまったというところで、本当に怪我ばかりの前半戦だったので、後半戦に向けてはまず怪我をしないということ。チームとしては今日勝って中断期間を迎えたかったですが、引き分けという形になってしまったので、中断明けから首位との差をどんどんと縮めていき、直接対決もあるので、まずはそこに向けて一試合一試合を必ず勝っていくという気持ちで大切に戦っていきたいと思います。

後半の窮屈なボール回しに関して相手のプレッシャーが予想以上にキツかったのか、あるいは意図的にロングボールを使ったのか、考えを聞かせてください。
勝っているという状況で少しセーフティーになりすぎてしまったが故にああいうロングボールが増えてしまいました。ヴェルディの選手たちは技術のある選手が多いですし、ましてや勝っている状況だったので、監督やスタッフからもボールを回して回し倒すようにとも言われていましたが、今日に関してはチームとしてやっている中の選手の間でも上手く意思疎通が図れず、ああやって押し込まれる形になってしまったと思います。押し込まれても最後のところで失点しなければいいと、中の選手たちは思ってやっていましたが、そこで失点してしまったことは、ディフェンスの選手としてもチームとしても足りないところだと思います。

試合終盤の相手のセットプレー時にはヴェルディの声掛けがよく聞こえていましたが、ご自身、あるいはンドカボニフェイス選手の声掛けでしたか?
ボニ君(ンドカ)がすごく声を出していたので、自分とどちらかだったかは分かりませんが、みんなが声を掛け合っていましたが、やっぱりやられてしまったので、チームとしてもっと集中すべきところを集中して、いつもの戦い方を変えてでも勝ち切るところを求めていたので、反省点は多いです。

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