MATCH試合情報
MATCH試合情報
試合を振り返ってください。
東京ダービーで本当に悔しい思いをしたのは、我々クラブのインサイドだけではなくて、ファン・サポーターも含めてだったと思います。本当に今日我々の背中を押すためにスタジアムに来てくれた方々に感謝したいと思います。彼らの想いや期待に応えられて少しホッとしています。ゲームに関して反省すべきは、前半の30分以降です。あの15分間は、足が止まったとは言いたくないですが、少し裏への意識が薄くなって、やや押し込まれ始めて、自分の記憶では最初のシュートだったと思います。相手の最初のシュートをマテウスのビッグセーブで防ぎましたが、そのコーナーキックで点を取られました。前半3本のシュートで2点失っているので、前半の最後の15分間は反省しなければいけないです。ただ前半のうちに追いつけたことが非常に大きかったです。後半の仕切り直しでもう一度押し返せたというか、相手陣でサッカーをやる時間が格段に増えたわけではないけれども、我々の狙いとするような攻めができたところは、非常にポジティブです。最後のクローズのところも全員の力でしっかりと後半無失点で終えられたことは自信になると思いますので、この勝点をより意味のあるものにするためにも、次の試合で勝点を取って神戸から帰ってきたいなというふうに思います。
4-2というスコア以上に難しい内容だったと思います。2失点目の形はヴェルディであまり見られない形でしたが、あの失点をどう捉えていますか?
もちろん僕らは守備だけではなくて攻撃の停滞や失い方、あの時間帯がどういうふうにボールが回っていたかなど、そこからいつも振り返っているのですが、あの時間はほぼほぼ裏がなかったです。それは裏に対する出し手も受け手も問題がありました。1失点目も本当に相手のファーストシュートまでは崩される感覚はなかったですが、(攻撃で)裏がなかったのは事実です。最初の相手のチャンスで点を取られて、少し気持ちが落ちた。そこがまだ我々が学ばなければいけないというか、あそこは1-1でしっかりと時間を推移させなければいけないところでした。そこはエネルギーです。誰がそこをピッチのなかで出していくかというのは、このチームの課題かなと思います。守備だけではなくて、おそらく攻撃の失い方や前の引き出し方、ボールを持っている選手の選択の仕方からの反省になると思います。
裏を見せながら奥行きを作ったところで、ボールをしっかりとつないで組み立てていくことが当初のプランでしたか?
相手の何がストロングで、何が我々の突くポイントかというところは共有していたので、常に裏と幅を見せながら、へそを使うことは我々のサッカーだけれども、どこに比重を置くかというのは共有して入りました。
ダービーの敗戦を払拭すべく今日の選手たちがピッチで見せた気持ちの部分はどう評価されていますか?
メンバー表を提出する最後の最後までに自分が決めなければいけない、自分の決断が迫られることですが、毎試合、毎試合、フィードバックをして、「次にこうしよう」と言っても、それはもちろんやっていますが、一番選手が意識をするのはメンバーなんです。どういうメンバーで臨むかで、我々が何を望んでいるかを彼らは汲み取るので、経験値で言えば、とてもではないけどこの重要な試合に先発させるというのは勇気がいる選手たちを送り込んだのは、選手にメッセージを伝えたかったからです。選手はそれを汲み取って意思統一ができたのではないかと思います。
J1初先発で初ゴールを挙げた平尾勇人選手の評価を聞かせてください。
彼はベンチに入っても出場機会がしばらくなかったと思います。最近までベンチに入れなかった時間が本当に多かった内田(陽介選手)もそうですが、練習場のピッチというのは嘘をつかないと思っています。それを一番僕が信じてあげないといけないものだと思っているので、自分が決断したら信じて送り出すというふうに思っていました。今のこのチームは停滞しているわけではないけれども、何か意思統一をより強固なものにするためには彼らが必要でした。それは新井悠太のポジション変更もそうですが、僕のなかで腹が座ったのは、やはり彼らの日頃の練習姿勢で、そこで僕を信じさせてくれたというところが大きかったと思います。
平尾勇人選手を抜擢した決め手はどの辺りでしたか?
自分たちの立ち返るところが、攻守両方あります。守備で言えば効率を求めないで「そこまで追いかけるか」「そこまでハードワークするのか」というところは、自分たちがJ1の20チームのなかで、一番感じさせなければいけないチームです。足元もできる、裏抜けもできる、自分の時間も作れる、ドリブル突破もできる。それで前から3度追い、4度追いができる。そういう選手を育てたいですが、今何を優先すべきか、どこに立ち返るべきかというのを整理したうえでの今日の抜擢でした。もちろん多くのものを纏ってほしいですが、彼の守備の献身性やゴール前に入っていくあのセカンドストライカーのような迫力は、今日も出してくれたと思います。まだまだ足りないところはたくさんありますが、良さという意味ではある程度出せたのではないかなと思います。
後半は屈強な外国籍の長身ストライカーを入れてきた相手に粘り強く守り切りました。そのハードワークをしたうえで、谷口栄斗選手が長い距離をスプリントして得点を奪いました。そういったチームの姿勢について聞かせてください。
ここ数試合は得点が全く取れていなくて、得点力不足が我々の大きな課題ということは十分に認識していました。今日選手に伝えたことは「ペナルティエリアの中でこういうプレーをしよう」とか「ここまで入ってきたらニアゾーンをこうしよう」とかのやり方ではなく、我々は常に「良い守備からの良い攻撃」だと伝え「良い奪い方ができれば必ずチャンスになるから、そこにフォーカスしろ」というふうに言って、今日は臨みました。まさに最後の谷口栄斗の得点もボールを奪うポイントは少し後ろだったのですが、あの非常に強固な守備から良い奪い方をして、全員が前向きなスプリントができたと思いますので、我々のベースのところが、今日しっかり具現化できたという意味では、自信にもなったかなというふうに思います。
昨季の自分たちを彷彿とさせる岡山を上回っての今日の勝利をどのように捉えていますか?
岡山さんの試合を見るたびに、僕が言うのはおかしな話ですが、昨季の我々を見ているような、彷彿とさせるようなチームとしての堅実性を感じさせてもらって、変な意味ではなくて彼らに勇気をもらっていました。ではなぜ自分たちが今季苦しんでいるかというと、同じシチュエーションというものはないからです。彼らはプレーオフから勝ち上がった1年目ですが、ピッチに立つことのありがたさやこの瞬間を大事にしたいといった想いは、これは人間なので同じように継続するというのはなかなか難しいです。あとは進化したければ、攻撃も含めていろいろなところに着手して、手応えがあればあるほど、当たり前ですが迷いも出る。どこに力を置くか、どこにエネルギーを割くかという意味では、岡山さんはそこに迷いがないチームなのだと思います。では我々が今も迷いがあるのか、悪いのかというと、これも進歩のプロセスなので、とどまっているのであれば迷いはないですが、進歩しなければいけないので、いろいろなところで迷いが生じます。これはもう進歩のプロセスです。J1の2年目であれば、こういう壁というのは必ずありますし、岡山さんには勇気を与えてもらったけれども、岡山さんの真似をしようとは思っていなかったです。それはシチュエーションが全く違うからです。
GK 1マテウス
試合を振り返ってください。
やっとの勝利でした。良かったです。今日で終わってしまっては意味がないと思います。これまでの29試合なかなか結果が出ていなかったことは事実としてあるので、ここからまたスタートという意味でも、次の試合や最後までの試合で、自分たちがやるべきことというものを作っていければ良いと思っています。
前半に江坂任選手の決定的なシュートをビッグセーブで阻止しました。
(相手がシュートを打つ際に)ボールは見えていました。予めコースの予測はしていなかったのですが、良いセーブだったと思います。
4-2というスコア以上に難しい試合になりました。うまく粘れた後半の戦い方を振り返ってください。
反省点としては先制点が取れたあとに、チームとしてどうしても引き気味になってしまって、自分たちの時間を作れずに、相手の攻撃をもろに食らって2点失うという展開だと思います。今日の試合だけではなくて、今までの試合でも先制点を奪ったあとの自分たちのプレーの仕方というところでは修正をかけていかないといけない部分ではあります。その中で後半にしっかり追加点を取れたことはよかったです。
以前から奮起を求めていた前線の選手が得点を挙げた意味について聞かせてください。
特にフォワードの選手たちに関して言えば、なかなか点が取れていないシーズンだったので、どうしても自信がなくなっているように見えていました。その中で、今日彼らが得点を決めたという意味では、すごく良かったのかなというふうに思います。それでも、ここまでの29試合でなかなか点を取れていなかったというのは事実でもあるので、ここから彼らが今日の試合で自信をもう一回得られたと思うので、ここからの試合でまたこの自信というものを生かしてもらえれば、チームとしてもより良い方向になるのかなと思います。
DF 3谷口 栄斗
ゴールシーンを振り返ってください。
(福田)湧矢があそこで限定してくれたことで良い形でインターセプトができて、相手の人数を見たら少なかったので、スプリントをかけようと思ってかけました。正直、自分を使ってくれないかなと思っていたのですが、湧矢はちゃんと見てくれていたので、「もしかしたら来るかな」と思ってゴール前に行きました。自分でもびっくりするプレー(相手DFを切り返しでかわす)を選択しました。少しボールが緩かったので、相手が食いつくかなと思って、1個ためてという感じで良かったです。
「良い守備から良い攻撃」という部分を体現した形でのゴールとなりました。
今日の試合前に岡山のことをリスペクトしながらも、ああいった岡山のスタイルというものを昨季の自分たちに置き換えて、今日はプレーすることができました。全員で良い守備ができたのかなと思います。
相手のスタイルも意識しながら普段以上に背後を狙う形が目立ちました。イーブンボールを競り勝っていた前線の選手の奮闘で、よりそれを遂行しやすい部分もありましたか?
岡山のウィークというか、そういうところを突くという部分で、今日の人選にもなったと思いますし、背後のボールで選手の特長を活かせたかなと思います。
ルカオ選手が交代出場した後半はサイドで起点を作られながらも無失点で抑え切りました。
後半の立ち上がりは誰が行くのかという部分で、少し後手を踏んだ印象がありますが、慌てずにクロスの対応だったり、バイタルを消すというところがうまくできたので、後半は危ないシーンも何回かありましたが、うまく守れたのではないかなと思います。
ダービー敗戦直後の一戦を今季最多得点で勝ち切った意味は非常に大きいと思います。
良い形で先制点を取れましたが、その後は少し難しい試合展開になってしまいました。ゲームコントロールというところで課題が出たと思います。そんな中でも、前半に追いつけたことがすごく大きかったと思います。あとは流れの中からの得点があまりなかったので、ダービーの敗戦後のホームで、複数得点を奪って勝てたことは、チームにとって良かったかなと思います。
林尚輝選手が復帰しましたが、久々にディフェンスラインを組んだ感触はいかがでしたか?
やっぱり尚輝くんだけが持っているというか、そういった特長を久々に感じることができました。ここからは連戦ですし、誰が出ようともしっかり良い守備から良い攻撃というのはつなげていきたいと思います。
J1で2年目の難しさを感じるシーズンとなっています。
2年目のジンクスという言葉が、僕はあまりわからなかったですが、実際にやってみると、本当に苦しいというか、こういったメンタル的にも難しいシーズンを送ったというのは、プロ生活自体が浅いですが、なかなか経験できないシーズンかなと思っています。こういった苦しいシーズンを乗り越えることができれば、選手としてもこのクラブにとっても大事かなと思いますし、今は一試合一試合、クラブ全体で戦うことが大事かなと思います。
共通点を感じる岡山相手だからこそ今日のパフォーマンスを出せたという部分はありますか?
試合前からデュエルやセカンドボールのところでの戦いが多くなるというのは予想されていました。そういったところで前節の反省を踏まえて、それができたかはわからないですが、その後の1本目のボールだったり、試合運びというのは前節から改善されたかなと思います。
FW 71平尾 勇人
Jリーグ初ゴールを振り返ってください。
前半の最初から(新井)悠太くん側のサイドは結構崩せているシーンが多くて、クロスも入ってくるという感覚が自分の中ではあったので、あのシーンは悠太くんと(森田)晃樹くんで崩しながらサイドに出て、最後に僕のところに来た感じですけど、ああいうところを狙うことが自分の特長でもありますし、あそこでしっかり決めるというのが武器でもあるので、それが結果に出て良かったです。少し届くか届かないかぐらいでしたが、冷静にサイドに流し込めたなと思います。
ゴールを決めた率直な想いを聞かせてください。
今までの努力が報われたなという想いです。まだまだこれからどんどん結果を出していかないといけない立場ですが、一度結果を出せたかなという感じです。
3点目の場面では染野唯月選手の抜け出しにうまく合わせるフィードもありました。
前半からああいう形はずっと狙っていて、自分が抜けるだけではなくて、自分の中でも前を向いたら、まずは背後というイメージがあったので、それが結果につながって良かったです。
悔しさを味わった京都戦から試合出場が遠ざかっていた中、急遽スタメン起用となりました。どういった意識で試合に臨みましたか?
スタメンを知ったのは昨日のセットプレーのトレーニングです。急に先発側のメンバーに入れてもらってすごく緊張したのですが、途中からよりはゲームに入りやすいなという考えもあったので、落ち着いて自分の特長を出すことを考えました。とりあえず自分の特長をどんどん出すというところと、ボールを持ったら前に前に、全部シュートに行くぐらいの気持ちで挑んでいました。とにかく走って、前半で潰れるぐらい走れというのは、城福さんからも言われていたので、その気持ちでプレーしました。
背後へのプレーが相手の守備を苦しめる要因となっていました。
自分がチェックの動きとかをしている間に相手は付いていくのが嫌そうだったので、それを絶対に続けようと思っていました。どれだけきつくなっても続けるというイメージでずっと走っていました。
天国で見守る弟さんにも良い報告ができますね。
71番という意味のある番号で、ヴェルディの勝利に貢献できたということが、一番僕の中でうれしいです。
試合から遠ざかっている時期に意識したことを聞かせてください。
エクストラトレーニングで、しっかり自分の存在価値というものを示そうとした中で、どんどん前からハイプレスをかけて、自分の特長をどんどん出して、練習から使ってもらうという思いで、日々トレーニングしていました。
今日の活躍を今後につなげていきたいところです。
ここから連戦が続くので、まだまだ残留争いに巻き込まれそうな立ち位置なので、自分が結果を出してしっかりチームに貢献できるよう、これからも頑張っていきたいです。