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2024.04.27 トップ

Match Preview & Column #10

Special Column
『チームを勇気づける"翁長の声掛け"』

初めて気になって、その光景を意識したのはFC東京戦だった。後半、2-0から2-1と追い上げられたあとに東京Vが得たCK。ポジション取りをするためにペナルティエリアに向けて緑の選手たちが移動を始めたその少しの時間で、翁長聖が一人ひとりに声を掛けて回っていた。選手の顔を見て、二言三言、熱心に話し掛け続けている。それに応えるように、選手たちは頷いていた。

翁長はどうやら人見知りの性格らしく、報道陣に対して笑みを振りまいてリップサービスをするタイプの選手ではない。一言でいえば、クール。そんな翁長も、練習場でチームメートと話し合う場面はよく見かけていた。ただ、プレー内容の意図を聞いても「やるべきことをやるだけ」と言葉少なに返すように、寡黙に、そしてストイックにプレーし続ける仕事人の風情だった彼の印象からは、先の光景は少し意外なものに映った。

試合後、キャプテンの森田晃樹に“翁長の声掛け”が何だったのか聞くと、「ヒジくん(翁長)は、展開を考えた上でそれぞれにポジティブな声を掛けてくれていた」と教えてくれた。

今季のリーグ戦で初めて無失点で終えられた前節・川崎F戦でも、特に終盤に差し掛かるにつれ、翁長が周囲の選手に声を掛ける場面が増えた印象を受けた。CBとしてSBの翁長と近い位置でプレーすることも多い林尚輝は証言する。

「『チームとして厳しいこともあるけれど、自分たち二人でいい声掛けをしていこう』というのは、今季の初めくらいからヒジくんと話していたことでした。自分が失点に関与してしまったときには、ヒジくんが積極的にチームに対して前向きな影響を与えるように声を掛けてくれていたんです」

元来、林も試合中に前向きな言葉を続ける選手だ。ただ、CBであるがゆえに失点に関わる痛恨のプレーもある。そんなとき、林よりも年長でJ1経験も豊富な翁長が林のぶんも、とサポートしていたのだ。

これらの話を受けて、翁長本人にその行動の真意について質問をぶつけてみると、こんな返答だった。

「その時々によって、ピッチにいる人のことも考えて(掛ける声を決めている)。プレー一つひとつの反省は、個人があとですればいいこと。試合中はいかに切り替えられるかが大事なので―」

今季、チームに加入した翁長はいち早く左SBの定位置をつかんだように見えた。開幕先発も勝ち取った。ただ、その横浜FM戦の最終盤、翁長の目前の選手に劇的な逆転ゴールを決められてしまった。感動的なほどのアップダウンを繰り返した上でのほぼラストプレー。直前に接触があって倒れていた時間があり、一瞬、シュートを打った選手への対応が遅れた。倒れても、動けなくないのであればすぐ立ち上がる。セルフジャッジをしない。そんな決まりのあるチームの中で、翁長は翌節からベンチに座ることが増えた。

「人間ですし、思うところはあった」と正直にその時期を振り返る。ただ、「それを言葉やピッチで表現すると、チームがどうなるかも分かっている」と翁長は言った。そして、「まだ1試合目だった。シーズンを通して積み上げていく必要がある中で、『そんなもんか』と特に落ち込むこともなかった」。

なぜか。それは、彼が「“最低限”のことはやっている。ベストを尽くしているわけで、結果に対しての後悔はない」というマインドでもあるからだ。だからだろう、翁長のプレーからは“怖さ”を感じない。たとえ相手がJ屈指のスピードをもつ相手でも果敢に寄せてボールを奪いにいくし、機を見て後方から全力でゴール前まで駆け上がる。先発に返り咲いた川崎F戦でも、その軸はブレていなかった。

「自分がもっている以上のものはピッチで出ないし、ミスがあれば“それだけの選手”というだけ。自分に期待をしているわけでもないし、次はやられないようにする。確定のプレーなんてないわけで、その確率を上げていくということ。逃げるのは簡単だし、負けることもある。自分は(サッカーを)好きだからやっているんで」

29歳。若く、J1経験も少ないチームの中での自身の立ち位置も理解する。クールな言動とは裏腹に、自らのプレーに集中するだけでなく、周りも見て行動ができる。それは先発でも、ベンチスタートでも変わらない。

東京Vは今季、終盤に失点して勝点を落とす試合が多い。相手には、先発にもベンチにもスペシャルな能力を保持した“試合を決定づける”、あるいは“試合を読める”選手がそろう。では、東京Vはどうすればいいか。皆の方向性を一つに、前向きに、自らの戦いに自信をもって戦い抜かねばならない。その上で、“翁長の声掛け”は実に重要なものだろう。

今季ホーム初勝利へ。翁長のように、前向きな声を掛け合って勝点3を奪い切ろう。

(文 田中直希・エルゴラッソ東京V担当/写真 近藤篤)

Match Preview

『アグレッシブに戦い、ホーム初勝利を』

それは長い道のりだった。昨季23試合もあった完封試合だが、今季は第8節までゼロ。惜しいところまでいった試合もあったのだが、終了間際の失点などで阻まれたこともあった。それがようやく―。

ヴェルディは前節川崎Fと対戦。ディフェンスラインでは谷口栄斗、宮原和也が不在となったが、4試合ぶりの先発となる翁長聖が右サイドバックに、そしてこの試合がJ1初出場となる千田海人がセンターバックに入った。13分に、その翁長のサイドチェンジを深澤大輝が頭で落とすと、ボールはするするとゴール前に流れる。ファーサイドでフリーになった染野唯月がGKと1対1になるが、シュートはチョン ソンリョンの正面で防がれてしまう。次は川崎Fに決定機。脇坂泰斗が左サイドから持ち込んでのシュートは、マテウスが指先ギリギリに当て、ボールはポストに直撃。お返しとばかりに、今度は木村勇大が相手GKのパスをカットし、染野がシュート。今度はエリソンがミドルシュートでヴェルディゴールに襲いかかる。前半から一進一退の攻防が続いた。後半のスタートから左サイドハーフのマルシーニョがギアを上げて来るが、それでもマテウスを中心に失点を許すことはない。67分にはチアゴ アウベスがヴェルディとしてのJ1リーグデビューとなった。74分にはその彼を経由し、森田晃樹の折り返しを染野が強烈なシュートを放つがサイドネット。後半アディショナルタイムにも、深澤大輝のクロスに染野が頭で合わせたが枠を外れた。結局、試合はスコアレスドローに終わった。

ヴェルディは、今季初の無得点試合になった。だが、一方で待望のクリーンシートとなった。相手が川崎Fだったこと、またこれまで悔しい思いをしてきた千田、翁長といつもと顔ぶれが変わったディフェンスラインで成し遂げたということに、より大きな価値がありそうだ。チーム全体の自信にもつながっただろう。

ただ今週、こんな出来後があったと城福浩は言う。ゲーム形式の練習をしていた際に、「トレーニングはトレーニング、ゲームはゲームみたいな緩さがあった」と感じたそうだ。城福監督にとっては満足の行くものではなかった。「これが日本一のトレーニングと胸を張れるのか」と彼らに問うたのだそう。その日のトレーニング映像を見返すなど、自信が慢心に変わる前に、もう一度気を引き締めてきた。今節は、また「日本一のトレーニング」をこなしてきた成果を見せる。

一方、福岡は前節磐田と対戦した。試合は点の取り合いになった。30分、磐田はカウンターから松本昌也のクロスにジャーメイン良がダイビングヘッドで合わせて先制。後半開始早々の47分には、藤原健介のクロスに平川怜がヘッド。これはGKがセーブしたものの、こぼれ球をジャーメインが押し込んで追加点。厳しい状況に追い込まれた福岡は58分にウェリントンを投入。その2分後だった。岩崎悠人のクロスをウェリントンが落とし、シャハブ ザヘディが受けると、相手ディフェンスが群がる中で左足を振り抜き鋭いシュートを叩き込んで同点。さらに78分、相手ディフェンスのパス回しを奪ったザヘディがそのまま持ち込み、深い切り返しから左足で放ったシュートがゴールに収まり、ついに同点。その後も、ザヘディにチャンスが訪れるが決めることができず、試合はドロー決着。両チームのエースが2ゴールずつ奪ったが、痛み分けとなった。

得点ランクを独走するジャーメインは9試合で9ゴールととてつもないペースで得点を積み上げているが、ザヘディも6試合で5ゴール1アシストと負けていない。前節は左足で2ゴールを決めたが、187cmの長身を生かしたヘディングでもこれまで2ゴールを決めている。千田は「止めてから打つまでのタイミングの速さもそうだし、嗅覚、クロスからのポジションの取り方、目線の切り方を見てもスペシャルな選手だと思う」と、そのすごさを語る。

だが、ヴェルディとしては前節の守備を続けなければいけない。2試合連続のクリーンシートは当然、またここから毎試合ゴールを復活させていきたい。そして何よりホームで勝利すること。ゴールデンウイークに突入して初戦。子どもたちが多く集まるであろうスタジアムで、ヴェルディが勝利する姿を見せたい。

(写真 近藤篤)


Player's Column

『J1でも本領発揮。稲見哲行が大切にしたい"生き様"』

東京ヴェルディが16年ぶりにJ1で迎えた2024シーズン開幕戦には、最高の舞台が用意された。東京ヴェルディ対横浜F・マリノス、会場は国立競技場。1993年の『Jリーグ開幕戦』と同一カードというエモーショナルな一戦には、大いなる注目が集まった。

その格別な試合で脚光を浴びたのが稲見哲行だ。昨季、これまでのJ1での経験値の差をはっきりと示し、絶対的なレギュラーとして昇格に大きく貢献した宮原和也がキャンプ期間中に負傷。開幕に間に合わなかったため、その右サイドバックに抜擢されたのが稲見だった。そして、キャリアの中でも、「スタートからの出場はほぼ初めて」といえるポジションで、エウベル、後半途中からは宮市亮というスピード誇るワールドクラスのFWにほとんど仕事をさせず、与えられたタスクはほぼ完遂してみせた。

 

「サイドバックをやることになる前に監督とも話をして、開幕戦の相手が横浜FMであること。さらにその先もサイドハーフにスピードや攻撃面で特長のある選手がいる相手が続くから、お前の守備面の特長を出してほしいと言われていたので、その部分を出すことをまずはすごく意識して入りました。みんなからも『エウベル止めたら本物だよ』などと言われていたので、すごく楽しみにしていた部分もあって。実際、自分の得意な形で入って、自分の間合いに持ち込めば、J1でも負けないということが証明できたので、あの試合である程度の手応えを感じることができました」

 

その後、宮原の復帰後は本来のボランチにポジションを戻してからも、『ボールを奪う』という最大の持ち味をしっかりと発揮し続け、レギュラーを掴んでいる。

 

「これまでやってきたことが、より高いレベルの選手にうまい形でぶつけられているというのは、自信に繋がっているところはあります。

ここまでJ1の選手と対戦して一番思っていることは、例えばマッチアップした時に、自分の特長(特徴)をすぐに理解して、それによって対応を変えられる選手が多いということです。それは、チームとしてのシステムもそうですし、個人との対戦でもすごく感じていて。相手によって自分のプレーを変えられる選手が多いなというところで、J2との違いを感じますね。なので、僕もただ自分の特長を出すだけではなくて、対峙する相手選手の特長(特徴)によって出し方を変えたり、相手チームの戦い方によって変えなければいけないなということも、ここ数試合で特に考えています。じゃあそれが、果たしてできているのかは別として、でも、その感覚を抱けているだけでも成長なのかなと思っています」

 

サイドバックを経験したことで、“コーチング”の重要性を改めて痛感したという。

 

「サイドバックからサイドハーフにかけるコーチングがすごい大事で。きちんとした声かけがないと、入れられるはずのスイッチが入らないことが多かったり、自分にとっても、立ってほしいポジションにサイドハーフが立ってくれないと、自分が行きたいタイミングで行けないとすごく感じたので、本当に勉強になりましたし、すごく身についたと思います。

もちろん、もともとボランチでもFWへの守備のコーチングなどは意識していました。でも今はさらに、自分が出て行くためのコーチングや、他の人にスイッチを入れさせるためだったり、行けない部分で止めさせるコーチングなど、ボランチは360度、全員が声の届く範囲内にいる分、これまで以上に意識して出すようになりました」

 

こんなふうに、新しいことに積極的にチャレンジし、新たな学びを引き出しとして増やしながら成長を続けている25歳。いかなる屈強な相手でも臆せずにボールを奪いにいく、そのアグレッシブなプレースタイルとあわせ、そのルーツを探ると、彼の“人生観”に辿り着いた。

 

稲見は、自身の強みを「ポジティブさ」だと即答する。

 

「ミスしてしまっても、次に向けて『こうしたい』と考えますし、それで周りの人をポジティブにできれば一番いいと思っています。それが、サッカーも私生活も、何事も楽しめることにも繋がっていて、毎日をすごく楽しめている。そこが自分の生き様というか、長所だとは思います」

 

つまり、“自分”がしっかりと確立されているのである。その要因として本人が挙げたのが、大学時代の就職活動と、6歳と8歳上の、二人の大切な姉の存在だ。

明治大学サッカー部は、プロ志望の選手でも就職活動を経験させる方針なのだという。そのため、早いタイミングでヴェルディへの加入内定が決まったとはいえ、他の学生と同様、しっかりと自分と向き合い自己分析をし、M&A関係の会社や食品メーカーの企業などにエントリーシートを提出し、面接も受けた。

 

「そこで初めて、サッカー以外の仕事をして、社会に対して一生懸命何かを与えている姿を見て、いろいろなことを感じられたことが大きかったです」

 

また、年の離れた姉たちの姿からも、大きな気付きを得た。

 

「姉たち自身も、別にサッカー選手でもないけど、やりたいことを堂々とやっていて、家庭を持って幸せそうで。そういう姿を見ていて、『別にサッカーで成功しなくても幸せになれるんじゃないかな』と思ったことによって、就活も楽しめましたし、逆に、いま自分がサッカーをしている時間がいかに幸せかと思えるようになって。だからこそ、『楽しまなければもったいないな』と。で、そこから考え方がどんどん派生していって、サッカーに限らず、『人生は一度きり。楽しまないともったいない』と思えるようになったんです。その相互作用で、全てが良い方向に向かえたのかなと思います」

 

実は、「プロに入った直後から約半年間、家が決まらず、お姉ちゃんの家に居候させてもらっていたんですよ」と明かす。

 

「その時も、体のことを考えた食事を作ってくれたり、姉の知り合いでいろいろな分野で活躍する人たちに会わせてもらったりと、すごく刺激的な居候生活をさせてもらいました。

なおかつ、旦那さんや娘がいる中で図々しかったとは思いますが、代わりに自分ができることをやろうということで、ママチャリをこいで姪っ子を保育園にお迎えに行ったり、面倒をみたりして手伝っていました。大卒1年目のプロサッカー選手っぽくないこともしていましたしね(笑)でも、そうした全ての要素が、今の自分を作ってくれていると思いますし、何よりも姉が、今でも僕のサッカーの試合を見にきてくれますし、一人の人間として尊敬もしてくれていて。それがすごく嬉しいんです」

こうした1つ1つの経験を経たからこそ、“プロサッカー選手”というネームバリューがいかに大きな武器かをしっかりと自覚できていることもまた、稲見の素晴らしさだ。

 

「プロ選手は時間とネームバリューがものすごい武器だと思いますし、普通では会ってもらえないような人に会えたりもします。だからこそ、サッカー選手であるうちにいろいろな人と繋がって人脈を作っていくことも大事だと思いますし、やれることはやっておきたいなと思っています。そして、それがサッカーに繋がることもとても多い。そこで出会った人が自分の試合を見に来てくれて、感動したり、喜んでくれたり、自分のファンになってくれたらすごく嬉しいですし、それはクラブにとってもすごくプラスにもなると思います。なので、何事にもチャレンジして、いろいろな人に会って、アイデアをもらって、自分の感覚を研ぎ澄ましていくという作業を、サッカーのためにも、人生のためにもやっていきたいと思っています」

 

気がつけばプロ3年目のシーズンを迎えている。レギュラーとして試合に出ている立場として、また、同期の谷口栄斗が副キャプテンを務めていることも含め、チームに対する責任感は年々増している。

 

「もう3年目ですし、なおかつ、選手の年齢層的にも若いこのチームで中ではもう中間、もしくは中間より少し上ぐらいなので、自分が1年目、2年目に試合で経験したことを伝えることもできますし、逆に、自分は出られない時期もあったので、試合に出られていない選手の苦悩や迷いなどもすごくわかる。なので、そういう選手たちに対しての声かけもできればなと思っています。

やはり、去年昇格した時も、チームの雰囲気がすごく良くて、選手同士の仲も良かった。チームが何かを成し遂げるにあたって、それはすごく大事な部分だと思うので、その重要性を改めて昨季知ったからこそ、僕ができることはどんどんやっていきたいなと思っていますし、キャラ的にも、唯一自分にできるチームに対しての役割だと思っています」

 

稲見にとって、ファン・サポーターは「『応援されている』というよりは、『共に戦ってくれてる仲間』という意識がとても強い」と話す。だからこそ、なかなか勝ちきれない試合が続いてしまっているが、「自分も、チームのみんなももちろん悔しい思いをしていますが、同じ思いをファン・サポーターもしていると思います。なので、絶対に勝って、一緒に喜び合いたいなと常に思っています」

 

今節の対戦相手・アビスパ福岡には、明治大学の一つ上の先輩であり、元チームメイトのストライカー佐藤凌我が在籍する。昨年9月に左膝に大けがを負ったが、17日に行われたルヴァン杯で約7カ月ぶりの復帰を遂げているだけに、対戦を心待ちにしている。

 「凌我くんは1個上ですけど、ほぼ同期みたいな存在なので。結婚して、もしかしたら浮かれてるかもしれないのでー」

と、関係の良さを伺わせるイジりをしつつ、先輩としても、選手としても、リスペクトする存在の一人であることは昔も今も変わらない。

 「凌我くんからはたくさん学びましたし、自分が1年目で入ってきて、知らない人が多い中で、いろいろ助けていただいて本当にお世話になった先輩。自分の成長も見せたいので、ガッツリと自分がボール奪い取ってやるという意気込みで挑みます!」

 

どんな事象にも常に前向きに挑み、その挑戦を楽しみ、経験値にしていく。そんな稲見の人生観が溢れ出る、アツく頼もしいプレーを今節も期待している。

<深堀り!>

Q:最近、自分の身の回りのことで気になっていることや悩みはありますか?

 

A:自分の時間をもう少し確保した方がいいのかなというのはありますね。というのは、僕、さっきも言った通り、姉弟の末っ子ですし、大学も寮生活、高校も実家だったので、寂しがりやで。だから、プロに入って初めて一人暮らしをしたら寂しくて、誰かといる時間がすごく多いんです。先輩の誘いとか、ほぼ断らないので。

でも、逆に、1人で読書をしたりする時間は作りたいなとは思っているので、本も買ったりはしているんですけど、その時間がなくて。なので、自分と向き合う時間というか、そういう時間を意識して作った方がいいのかなというのが、ちょっと気になっていますね。

読む本は、小説系が多いですね。僕は、自己啓発系はあまる好きではありません。どちらかというと、小説を読んで、自己啓発を自分でするというのがベストだと思っていて。その小説から何かを感じ取って、それを自分の人生につなげたいなと思っています。でも、読む時間がなくて… ぶっちゃけ、買ったままで埃をかぶってるぐらいです(笑)

 

あと、犬を飼いたいです!でも、移動も多いので、犬は一人で飼うのは苦労することが多いと思うので、猫にしようかなとも。

とはいえ、やっぱり犬がすごく飼いたいですね。オスのフレンチ・ブルドッグで、すっごいおっちょこちょいでドジなヤツがいい(笑)飼ったら、相棒みたいに常に一緒に行動して、超可愛がりますね。それが今の悩みです。

(文 上岡真里江・スポーツライター/写真 近藤篤)