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残り3試合で閉幕するWEリーグは、3強の優勝争いが激化している。
上位の勝点差はわずかだが、首位のベレーザは得失点差でも優位に立っている。
1位 日テレ・東京ヴェルディベレーザ 勝点45、得失点差+32
2位 三菱重工浦和レッズレディース 勝点44、得失点差+20
3位 INAC神戸レオネッサ 勝点42、得失点差+19
国内最多17回のリーグ優勝を誇るベレーザだが、2021年発足のWEリーグでは優勝を経験していないため、悲願とも言えるWEリーグ初制覇が現実味を帯びてきた。
松田岳夫監督体制2年目の今季は、開幕戦で浦和に敗れて最下位スタートだった。だが、そこから破竹の6連勝で順位を上げ、I神戸と首位の座を奪い合いながら、第18節にベレーザが再び首位に浮上した。
キャプテンの村松智子は「今は1試合1試合が決勝のつもり。これまで(のシーズン)は大事な試合を落としてきたが、そういう意味で今は勢いがある。でも本当に大事なのはここからの残り3試合で、勢いの力も借りつつ自分たちが今できることを自信を持って出していきたい」とリーグ終盤に向けて力を込めている。
そして、5月4日(日)第20節で迎える2位・I神戸との首位攻防は、優勝の行方を左右する一戦だ。
I神戸は今季3敗したが、司令塔・成宮唯の果敢なシュートや、なでしこジャパンGK大熊茜の安定したセーブで対戦相手を苦しめてきた。前期では0-0だっただけに拮抗した展開も予想されるが、1試合平均2.37得点のベレーザの高い得点力を支える、なでしこジャパンの眞城美春は「今のベレーザは中盤からでも点が取れて、相手を剥がしていく強さも持っている」と自信をのぞかせている。
また、12得点で得点ランク1位のカルロタ・スアレスは、長身を生かした空中戦と強引なシュートでI神戸を上位に押し上げ、前節もハットトリックをマークしている。ベレーザの守備の要である村松とのマッチアップは、勝敗を分ける焦点のひとつだ。村松は「相手がI神戸だからなどはあまり考えず、自分たちが今できること、やれることを全て出すことに全力を注ぎたい。それが出せれば勝てる相手。(スアレスは)パワープレーなどいろんなプレーができるが、周りの頼もしい仲間たちと協力して守り切りたい」とシャットアウトを誓った。
2019年シーズン以来、5シーズンぶりのリーグ制覇へ。
もしベレーザのWEリーグ優勝が達成されたならば、今回のI神戸との激闘はベレーザファン・サポーターの間で長く記憶されていくはずだ。5月4日(日)15:00に味の素フィールド西が丘でキックオフされる一戦は、それほど歴史的に大きな意味を持っている。
(文 馬見新 拓郎・フリーライター / 写真 近藤篤)
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